いろんな病院から、いろんな指導を受けて、患者さんやご家族は在宅に戻ります。
でも、病院によって微妙に指導内容が違うので、訪問看護師はまず、どんな指導を受けてきたかを教えてもらう事から始めます。
とくに、病院によって指導内容が違うのがIVHの管理方法です。
せっかく病院で必死に覚えてきた手技を、退院後にまた変えてしまうのは、混乱のもとになるので、とりあえずはどういうやり方で習ってきたのかを見せてもらい、そのうえで簡略化できるものは簡略化したりします。
IVHは、フィルターのついたルートを本体の輸液に接続しますが、針の扱いが違うことが多いです。
すごく慎重で丁寧な病院は、生理食塩水のピストンにヒューバー針をつけて、針をまず生食で満たしてから穿刺し、フラッシュしてからルートを接続します。
もっと丁寧な病院は、前の針を抜くときも同じように生食でフラッシュします。
違う病院では、ルートと針を全部接続してから穿刺し、それから生食でフラッシュします。
全然、フラッシュ用の生食の用意がないところもあります。
固定の仕方も、病院それぞれですね。べつにそれはいいのですが。
先週退院されたAさん。
ポートは入っているものの、24時間でのIVHではありませんでした。
夜に生食フラッシュをしてから針を刺し、小児用の微量セットでポンプは付けずに滴下し、12時間の予定で1000㏄入れて、終わったら抜去するように指導されていました。
抜去時も生食フラッシュをしていました。
消毒は、穿刺部はイソジンスワブ(イソジンの綿棒)でしたが、時々あわてて本体からルートが抜けちゃうことがあるそうで、その時は、ルートの先端をアルコール綿でよく拭いてまた刺していいと言われていたそうです
これにはちょっとびっくりで、フラッシュ2回もしたり、イソジンで穿刺部を消毒しているほど慎重なのに、抜け落ちたルートをアルコール綿消毒で刺しなおすなんて、本当に言ったのだろうかと・・
でも、とてもしっかりされたご家族なので、きっとそういわれたのだと思います。
在宅の主治医を昨日からお願いしたのですが、そのことを話したら、絶句してました・・・。
これからは、そういう時は面倒でもルート交換にしていただくようにお願いしました。
細菌感染を起こしたら、在宅でポート入れ替えはできないので、そのために病院にいかなければならなくなることをお伝えしたらびっくりしてました。
その方が在宅に戻っていろいろとお話をした中で、化学療法も困難となり、今後は在宅での療養を希望されたため、緩和ケアの往診医をお願いすることにしました。
事前に先生には毎日針を抜き差ししていることや、フラッシュが頻回であること、ポンプは使用していないこと、また、現在の病状などをお伝えしていましたので、先生もポンプなども用意しての往診をしてくれました。
先生は24時間ポンプのこともお話しましたが、出来ればまだ自分で動きたいので、夜だけのIVHにしてほしいとのご希望だったそうです。
病院によっては、太っ腹に毎日分のルートや針を払い出してくれるところと、週に2本が限界のところなどもあり、特に往診の先生に関しては、クリニックの方針で違ってくると思います。
でも、往診をお願いした先生は、「患者さんの希望が昼は自由でいたいと言う事であれば、なるべくそれに沿っていきたいと思います。」と言ってくださいました。
ただ、毎日針を抜き差しするのはどうだろうかとのご相談が先生からあり、週2回訪問入浴があるので、その日に針は交換し、それ以外はシュアプラグをつけて固定したままにしておくことを提案することにしました。
今日、訪問の時に「針はお風呂の時の週2回だけ入れ替えて、あとはこのプラグで接続をしたり、外したりして管理してはどうですか?」と方法を説明すると、突然お嫁さんが泣き出してしまいました。
ちょっとびっくりしましたが、彼女の話を聴いてなんだかすごくうれしくなりました。
お嫁さん「本当に2回でいいんですか?すごくうれしいです!私、本当は毎日針を刺すのがつらくて辛くて・・。毎日お義母さんに痛い思いをさせて、なんでこんない辛いことをって思ってたんです。お義母さん、もう毎晩痛い思いをしなくていいのよ。よかったね。」って・・。
「本当に優しいお嫁さんでよかったね。」(私の心のつぶやきです)
私は、針よりもそっちのほうに感動でしたが、こんなに喜んでくれるとは・・。
ご本人は我慢強くてとても明るい方ですが、お嫁さんの声掛けにやっぱり涙ぐんでいました。
(シュアプラグぐらい、病院でもつけてくれれば・・とか思っちゃダメですかね。)
そして、ルートが引っ張られやすい原因として、かぶりのシャツの下からルートを出してぶら下げていたので、ルートは上から出してボタンホールをつけ、パジャマのボタンにはめて引っ張られてもワンクッションおけるようにしました。
始まったばかりの在宅療養ですが、これからはなるべく穏やかに、我慢しないで過ごしてほしいなと思います。
そして、できれば全国共通の退院前指導マニュアルとかがあると、ここまで病院によっての開きがなくなるんじゃないかとも思います。
ポートも逆流防止弁などで、あまり詰まらなくなっていますから、ご家族への手技指導に当たっては、なるべくシンプルに、かつ感染予防だけはきちんとお伝えしてほしいなと思いました。
でも、病院によって微妙に指導内容が違うので、訪問看護師はまず、どんな指導を受けてきたかを教えてもらう事から始めます。
とくに、病院によって指導内容が違うのがIVHの管理方法です。
せっかく病院で必死に覚えてきた手技を、退院後にまた変えてしまうのは、混乱のもとになるので、とりあえずはどういうやり方で習ってきたのかを見せてもらい、そのうえで簡略化できるものは簡略化したりします。
IVHは、フィルターのついたルートを本体の輸液に接続しますが、針の扱いが違うことが多いです。
すごく慎重で丁寧な病院は、生理食塩水のピストンにヒューバー針をつけて、針をまず生食で満たしてから穿刺し、フラッシュしてからルートを接続します。
もっと丁寧な病院は、前の針を抜くときも同じように生食でフラッシュします。
違う病院では、ルートと針を全部接続してから穿刺し、それから生食でフラッシュします。
全然、フラッシュ用の生食の用意がないところもあります。
固定の仕方も、病院それぞれですね。べつにそれはいいのですが。
先週退院されたAさん。
ポートは入っているものの、24時間でのIVHではありませんでした。
夜に生食フラッシュをしてから針を刺し、小児用の微量セットでポンプは付けずに滴下し、12時間の予定で1000㏄入れて、終わったら抜去するように指導されていました。
抜去時も生食フラッシュをしていました。
消毒は、穿刺部はイソジンスワブ(イソジンの綿棒)でしたが、時々あわてて本体からルートが抜けちゃうことがあるそうで、その時は、ルートの先端をアルコール綿でよく拭いてまた刺していいと言われていたそうです
これにはちょっとびっくりで、フラッシュ2回もしたり、イソジンで穿刺部を消毒しているほど慎重なのに、抜け落ちたルートをアルコール綿消毒で刺しなおすなんて、本当に言ったのだろうかと・・
でも、とてもしっかりされたご家族なので、きっとそういわれたのだと思います。
在宅の主治医を昨日からお願いしたのですが、そのことを話したら、絶句してました・・・。
これからは、そういう時は面倒でもルート交換にしていただくようにお願いしました。
細菌感染を起こしたら、在宅でポート入れ替えはできないので、そのために病院にいかなければならなくなることをお伝えしたらびっくりしてました。
その方が在宅に戻っていろいろとお話をした中で、化学療法も困難となり、今後は在宅での療養を希望されたため、緩和ケアの往診医をお願いすることにしました。
事前に先生には毎日針を抜き差ししていることや、フラッシュが頻回であること、ポンプは使用していないこと、また、現在の病状などをお伝えしていましたので、先生もポンプなども用意しての往診をしてくれました。
先生は24時間ポンプのこともお話しましたが、出来ればまだ自分で動きたいので、夜だけのIVHにしてほしいとのご希望だったそうです。
病院によっては、太っ腹に毎日分のルートや針を払い出してくれるところと、週に2本が限界のところなどもあり、特に往診の先生に関しては、クリニックの方針で違ってくると思います。
でも、往診をお願いした先生は、「患者さんの希望が昼は自由でいたいと言う事であれば、なるべくそれに沿っていきたいと思います。」と言ってくださいました。
ただ、毎日針を抜き差しするのはどうだろうかとのご相談が先生からあり、週2回訪問入浴があるので、その日に針は交換し、それ以外はシュアプラグをつけて固定したままにしておくことを提案することにしました。
今日、訪問の時に「針はお風呂の時の週2回だけ入れ替えて、あとはこのプラグで接続をしたり、外したりして管理してはどうですか?」と方法を説明すると、突然お嫁さんが泣き出してしまいました。
ちょっとびっくりしましたが、彼女の話を聴いてなんだかすごくうれしくなりました。
お嫁さん「本当に2回でいいんですか?すごくうれしいです!私、本当は毎日針を刺すのがつらくて辛くて・・。毎日お義母さんに痛い思いをさせて、なんでこんない辛いことをって思ってたんです。お義母さん、もう毎晩痛い思いをしなくていいのよ。よかったね。」って・・。
「本当に優しいお嫁さんでよかったね。」(私の心のつぶやきです)
私は、針よりもそっちのほうに感動でしたが、こんなに喜んでくれるとは・・。
ご本人は我慢強くてとても明るい方ですが、お嫁さんの声掛けにやっぱり涙ぐんでいました。
(シュアプラグぐらい、病院でもつけてくれれば・・とか思っちゃダメですかね。)
そして、ルートが引っ張られやすい原因として、かぶりのシャツの下からルートを出してぶら下げていたので、ルートは上から出してボタンホールをつけ、パジャマのボタンにはめて引っ張られてもワンクッションおけるようにしました。
始まったばかりの在宅療養ですが、これからはなるべく穏やかに、我慢しないで過ごしてほしいなと思います。
そして、できれば全国共通の退院前指導マニュアルとかがあると、ここまで病院によっての開きがなくなるんじゃないかとも思います。
ポートも逆流防止弁などで、あまり詰まらなくなっていますから、ご家族への手技指導に当たっては、なるべくシンプルに、かつ感染予防だけはきちんとお伝えしてほしいなと思いました。
医療技術は進歩しても看護技術は昔のままでは、、、と辛口評でした。
地域連携パスなども、病院ごとではなく、本当に地域ぐるみで考えていかなければいけないし、在宅に向けての指導方法に関しては、共通マニュアルの作成なども必要だと思います。
看護雑誌のナースのコミュでも、在宅IVHの退院指導について悩んでいる病棟ナースのスレがありました。共通のマニュアルが必要ですよね。