MARUMUSHI

映画とかTwitterとかとか。

『てぃだかんかん』。

2010-04-29 23:06:00 | 映画日記
『てぃだかんかん』観てきた。

簡単に言うと、珊瑚バカの物語。

生き物が好きで好きで仕方がない男が、綺麗な沖縄の海を取り戻すために珊瑚の養殖をはじめる。
彼は自分がやっていることに気がついていなかったが、それは世界初の試み。成功したものは誰もいない。
色々失敗したり、人に騙されたり、馬鹿にされたり、人に助けられたりしながら、彼は彼のやり方で進んでいく。

面白いのは、彼には環境保護だとかエコロジーだとか、そういうことには興味がないことだ。
子どもたちに珊瑚がたくさんある綺麗な海を見せてやりたい。
その思いだけで動いている。
よく言えば純粋。悪く言えば家族を喜ばせたいという利己的な感情。

けれど、1つの物事に自分の全てを注ぐ姿はカッコいい。

そして、それを支える家族も素敵だ。


『TRIGUN THE MOVIE』。

2010-04-24 23:50:54 | 映画日記
『TRIGUN THE MOVIE』を観てきた。

トライガンって名前は聞いたことあったけど、作品として接したのは今回が初めて。


なんていうのかなー。。。
俺が小学生ぐらいやったころのテレ東アニメって感じやな! 
なんだかんだで、テレビ東京(大阪なんでテレビ大阪)のアニメはよく観てた。
で、面白かった。
その雰囲気をすごく感じる。


世界観も作風も全然違うけれど、テーマとしては漫画『MONSTER』によく似ている。
人を救うことは常に正しい選択なのか?
救った命が誰かを傷つけることだってあるんじゃないのか?


自分が犯した罪や間違いに対して、ごめん、と謝りながらも、絶対に許しを請わない。
彼は自分の行動の矛盾や齟齬を自覚しながらも、自信と確信を持つ。
だから、謝罪しながらも許してもらおうとは思わない。
主人公ヴァッシュのその姿勢がすごくカッコいいと思った。


『月に囚われた男(MOON)』。

2010-04-24 23:09:38 | 映画日記
『月に囚われた男(MOON)』を観てきた。

地球上からエネルギー資源が枯渇した世界。
エネルギー資源は月で採掘されるヘリウム3で賄われていた。
ヘリウム3を採掘する会社で月に派遣されている男が1人。
契約期間は3年。
あと二週間で契約期間が終わり、妻子の待つ地球に帰れる。
そんな時に、作業中に事故にあった彼は。。。


ほとんどをサム・ロックウェルが1人で演じる。


凄い面白い映画。ただのSFじゃなくて、ちょっと哲学っぽくもあり、科学技術への警鐘も含まれている。深い!

作品の中で、非常に重要な役柄としてロボット《ガーティ》が登場する。
宇宙でロボットと言えばやっぱり『2001年宇宙の旅』に登場するHALがいるけれど、それと同じぐらいロボットの心というものに焦点が当てられている。
どちらの作品でも、直接は触れられていない(かったと思う)、ロボット三原則の盲点がどちらの作品でも重要なキーになっている。

第一条:ロボットは人間を守らなければならない。
第二条:ロボットは第一条に反しない限り、人間の命令に従わなければならない。
第三条:ロボットは第一条および第二条に反しない限り、自己を守らなければならない。

これは『I, Robot』や『イヴの時間』、漫画『PLUTO』で言及されているけれど、ロボット三原則ではロボットは人間に嘘をつくことを禁止されていない。
これから現実にロボットが日常生活に入り込んでくる可能性は非常に高い。
嘘というのは人と人との繋がりを円滑にするために非常に重要なものだ。
もちろん、逆に繋がりをこんがらがらせる場合もあるけれど。
本音だけでは人と人はやっていけない。
だから、たぶん本音だけでは人とロボットも上手くやっていけないだろう。
だけど、嘘をつく余地を残せば、この映画で描かれるような問題が起こる可能性だってある。



ロボットに嘘をつかせる余地を、人間は残すだろうか?

そして、人間はそれをどういう意図で、その余地を残すのだろうか?