「感染症流行時の流言」は、心理社会的影響を増幅させる難題なのは、SARS・鳥インフル・新型インフル・MERSと、いつも共通する話題ですが、エボラ出血熱をめぐる混沌ではデモ隊と催涙弾の応酬という事態の引き金を引いてしまいました。
- シエラレオーネのKenema。
- デモ隊が、エボラ指定病院になっているKenema general hospitalや警察署に押しかけ投石の騒乱。当局は催涙弾を発射して応酬。
- 今回の騒乱は、流言がきっかけ。「エボラ出血熱は、人々を殺すために医療従事者に持ち込まれたものである。その目的は、人体の臓器を取り出すためである」と。
- この流言は、ある精神疾患の元看護師が市場で流布したものである。この女性はすでに拘留されていると警察の証言(The rumor was spread by a mentally ill former nurse, now in custody, who went to the city’s main market and told people Ebola was a hoax, police Assistant Inspector General Karrow Kamara said by phone. )
意図的であれ非意図的であれ、(警察発表を信じれば何等かの幻覚妄想状態のようではあるものの)エボラ出血熱が臓器売買目的で人的に撒かれたものであるという流言が世間一般に信用され、一部民衆が”立ち上がった”構図のようです。それがエスカレートし病院のみならず警察署まで破壊に動く。非常にファンダメンタルな部分でのアプローチが求められます。
中国のSARSやH7N9対策、あるいは、つい最近の腺ペスト騒動で見られた如く、中国的な方法論・・・武力だとか警察力だとか諜報力だとかいう単語も起用されるような・・・も、ある部分では感染症対策として必要な場面があることは認めなければならないのかもしれません。とはいえ、そのような仕組みが一朝一夕でできるわけではなく、シエラレオーネの現状に速攻性のあるのは外からのパワーによる介入ということになってしまうのかもしれません。
ソースはbloomsberg
http://www.bloomberg.com/news/2014-07-25/sierra-leone-police-use-tear-gas-to-curb-ebola-related-riot.html
Sierra Leone Police Use Tear Gas to Curb Ebola-Related Riot