ちびもかの縁側

ちびモカ2猫との日々
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モカと脳腫瘍 5

2015-02-02 12:11:00 | 猫の病気
・1月11日
昨日の病院から一夜明け、今日は一日自宅でゆっくりさせてあげる事にする。
朝、ケージから出してベッドに乗せ、リビングの真ん中へ移動する時もそーっと、そーっと。
なるべく頭を動かさないように、上腕で頸から頭を支える。
昨日、病院で点滴したせいか、ペットシーツにオシッコがしてあった。
偉い先生から「嚥下困難になってくると、誤嚥性肺炎の危険もあるので気をつけるように」言われた。が、すでに飲み込みは困難。加えて
なにより「モカが嫌がる事はしない」と決めた為、もう強制給餌はしない。ただ、脱水は本人も辛いだろうと思い、スポイトで口元に水を垂らす。
ほんの少し舐める素振りをしたものの、後は反応無し。湿らせたコットンで口元をぬぐう事に。
2ヶ月あまり続いた強制給餌で、すっかり嫌われてしまったかなぁ・・・と淋しかった私。「もう嫌な事しないよ」と言いつつ、ソファによりかかり
モカをベッドごと自分の腹の上に乗せ、しばらくの間撫でる。元気な頃のモカは膝の上とか腹の上とか、くっついてるのが好きだった。
撫でてる間、私の欲目?かもだけど、リラックスしてるようにも見える。意識朦朧としてたのかもしれないけど。

この日になって、モカの匂い(体臭)が変わったと感じる。なんともいえない、今までと異質な匂い。「その日が近い」事を感じる。
おかしいかもだけど、元気な時のモカの前脚の匂いを嗅ぐのが私は好きだった。肉球から香ばしいナッツみたいな良い香りがした。ダンナに言って笑われた事もあったっけ。今はもう、あの匂いはしない。

血流を滞らせない為に体位変換したいと思い、左右を返せないかなぁと、モカを腹に乗せたままほんの少し上体をあげたら「ぅぎゃっ」と小さく鳴く。
頭を起こすと激痛が走るのか?私は驚いてしまい、体位変換できないまま撫でてなだめる。良かった、落ち着いた。

そのままそっとリビングのホカペの上へ。私もダンナもいるし、ちびむぎもいる。目は時々開けたりつむったり。見えているかは分からない。
でも耳は気配を感じて動いている。モカがこうなって以来、ちびむぎはあまり近寄らない。察しているのかな?と思う。ちびもむぎも、通り過ぎる際に横目で見てたりとか、ちょっと距離を置いてジッと見てたりとか。ちょっかいは出さない。

この日ダンナが「やっぱり輸液だけはやってあげよう」と言う。私は「最後まで嫌な病院に行くのは・・・」という思いと「飢餓と脱水で逝かせたくない」という思いで迷っていた。「もう望みがないからって、何もかもやらないってのはどうかと思う。モカが少しでも楽な方が。」とダンナ。
で、病院は嫌だろうから自宅輸液をやらせてもらえないか医師に相談する事に。昨日の2次病院での結果報告と紹介のお礼も言いたかったので、とりあえず病院へ。迷ったが、モカは昨日の今日なので体の負担を考えてお留守番。

病院で先生と話す。2次病院から結果はすぐに、かかりつけ医に報告があるらしく結果は御存じだった。2次病院で貰ったモカのMRI画像のCDROMは私が持っていてもしょうがないので先生に渡す。「お借りします」とおっしゃったが「差し上げますのでお役立て下さい」と言ってさしあげた。
この院長先生、週に1~2度?未だ大学と繋がりがあるようで、研究なんかもやってらっしゃるのかもしれない。「大学の教授にも何か他に出来ることがないか相談してみます。」とも言っていた。ステロイドも効果無し、余命宣告され、打つ手なしの患者と飼い主に対して、まだ「何か」を探してくれるのが有難かった。

先生にこんな事を聞いてみた。「腫瘍が悪化して逝くのと、飢えと脱水で逝くの、どっちがキツいと思いますか?」と。
今思えば、無茶な質問だと思う。医師といえども「そんなもん本人じゃなきゃ分からない」のに。先生は、こんな私の無茶振りに少し考えて
「脱水だと思います」と答えた。先生はきっと、モカはまだ若くて体力があり、腫瘍の成長にまだ耐え、このまま水分補給しないと脱水で衰弱死するのが先になるのでは。と考えたのかもしれない。

強制給餌もすでに難しい事を伝え、モカの負担を考えて自宅輸液にしたい希望を伝える。快くOKしてくれた。この自宅輸液、病院によってはNGな事もあるらしい。医師の方針の違いなんだろうけど。この病院に出会えて良かったと思う。
ただ、モカを連れてきて先生のやり方を見ながらレクチャーを受けねばならない。しまった!今日連れてくるべきだったか。と、やや後悔。
翌日に連れてきて教えてもらう事にする。

他に何かやるべき事は・・・と話していた時に先生が「喉の渇きは、おそらく辛いと思うので、濡れたガーゼで唇を湿らせてあげるだけでも違うと思います。」と言う。もうすでにやってたけど黙って聞いていた。話しの流れでこの先生、まだお若いのだけどお父さんを胃癌で亡くされた事を知る。
末期のケアでご自身が経験された事をふまえて話してくれたのだろう。こういう先生もいるんだ、もう少し早く出会いたかったな・・・。

この日の夜、寝る前ダンナの膝の上で撫でられているモカ。
(モカが寝たきりになってからというもの、毎晩ダンナは「ヒーリング」と称し膝の上に乗せて撫でている。)
気持ちが良いのか喉をゴロゴロ鳴らしていたらしい。見た目にもリラックスしてるっぽい。
ダンナは半ば冗談で「ヒーリング」とか言ってたが、半分は本気だったと思う。2次病院で絶望的な宣告を受けるまで、ダンナはモカの回復を疑ってなかった。どこにも根拠無いのに絶対治るって思っていた。
「いんちきヒーリングじゃ効果無かったかぁ」とか言ったけど、いや、きっと効果あったと思うよ。




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