ちびもかの縁側

ちびモカ2猫との日々
2011年秋、むぎが加わり3にゃんとなる
2015年1月モカ、虹の橋へ
4月コタ仲間入り

安価アイテム

2015-02-17 17:51:59 | 日記
皆様、「ペットの夢こたつ」なる商品をご存じでしょうか?



猫にとっては、まさに夢のような一品。

飼い主は、このこたつでぬくぬくほっこりしている猫達の姿を見て、ハートのみ温まるというシロモノ(笑)

これ、店頭で見かけて「いいなぁ」と、うっかり思ってしまった私。まさに売り手の思うつぼか?!

我が家には人間用のこたつすら無いというのに。自分達用はスルーで、ときめいた品であります。

が、しかし・・・本体と専用布団は別売り。これまたニクい商売

本体だけ買って、布団はテキトーに布かけりゃ良いんでしょうが、どうせなら欲しいなぁと思ってしまうのが猫飼いのサガ。

そこで財布と相談。

・・・モカ兄さんの検査や通院で、なけなしの虎の子をはたいてしまったんだった

なんだかんだと、お金使ったんだなぁ。いや、別に後悔はしてないんだけどね、エヘヘ。

おまけに看病したいが為に仕事をセーブしまくってたので、稼ぎがあんまなかった事に今更気付く。

あらら、我が家ったら財政難未だかつてない危機だったーーー!

そうは言ってもちびむぎのゴハンはケチる訳にはいかん。サプリもね。

人間用ゴハン代をケチる事として、ネット通販にてむぎ用療法食&サプリ購入。これでいいのだ。

で・・・荷物届いて思いついた。




するとどうでしょう・・・




空き箱のフタは切り取らないのがポイントだった模様。アゴのせに丁度良いらしい。

これをホカペの上に置けば保温もバッチリ?なのか、むぎは爆睡でした。

元々、布の下に潜るの大好きなむぎ。通称モグリスト。彼のハートにストライク。

お金使わなくても、こういう時は創意工夫で乗り切れるものなのだ!

・・・来シーズンには「夢こたつ」買えるかなぁ








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1ヶ月

2015-02-13 20:20:21 | 日記
今日はモカの月命日。早いものだ。

なのでスペシャルと銘打って、お供えは朝から大好物だったシーバ!

尿石症をやって以来、むぎと同じ療法色しか食べられなかったモカ。

時々ちびむぎがいない隙に、私から貰う二粒のシーバ。「エヘヘ。僕だけね

と嬉しそうだったなぁ。

もう体の心配はいらんから、たーんと食えっ!てカンジで盛り多めで。

私が感傷的になっていても、北風ビューで寒いのか?ちびむぎ爆睡。

冬の猫の写真って、気づけば寝姿ばっかり…



ほらね。ちび団子



むぎは仰向け派


春が待ち遠しいねぇ。
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猫の脳腫瘍 モカが教えてくれたこと

2015-02-09 13:55:49 | 猫の病気
だらだらとモカの具合が悪くなってから、旅立つまでの経過を書いてしまいました。

当時は「何の病気なのか?そもそも病気なのか?」という答えのない不安と、日々悪くなる状態への焦りで、長---く暗ーーーいトンネルの中にいる気分でした。「このトンネルを抜けられる日は来るんだろうか?」と・・・

日が経ち少し落ち着いて振り返ると、モカと私が歩いて来たトンネルは2ヶ月とちょっと。たった2ヶ月ほどだったのです。

「様子がおかしい」と思ってから、あっという間に悪化していった訳です。

たとえ治療の手立てが無い病だったとしても、早期の段階で病名が分かっていれば「少しでも本人が楽に」「ストレスを軽く」出来たのでは?というのが、今尚、私が後悔している事です。(初期段階での粗相で、感情的になってしまったりとか、ホント反省。モカごめん!)

また、飼い主の立場から考えても、「覚悟を決めて心の整理をする時間」があった方が良いと私は思います。

モカは病気の確定診断から3日だったので「やっと納得してくれた?いやぁ、分かってくれるまで待つの大変だったんだよ。これでもうバイバイしてもいいよね!」ってな感じだった気がしてならない。飼い主が納得してくれるまで付き合ってくれた孝行息子。(←親馬鹿)


私なりに気付いたり、調べたりした脳腫瘍の兆候とか対応です。(あくまで素人判断も多数です。参考程度にしてくださいね)
  ①兆候
・食欲不振、人目を避けて隠れる
これはどんな病気でも一番最初にみられる事だと思う。3日続いたら病院へ

・ゴハンを食べ辛そう。または食べるのが下手になった
お口の病気や食道の病気かも?調べてそうでなければ脳疾患を疑ってもいいんではないでしょうか。飲み込み辛いのかもしれません

・突然、粗相が始まる
モカは粗相癖があったので発見が遅れてしまいましたが、そうでない子は泌尿器の病気の可能性と併せて疑ってみて。

・性格の変化
病院嫌いなモカが、医師に撫でられてシッポを震わせて喜んだのは驚愕。ありえない事です。
凶暴になったりする子もいるらしい

・ふらつき、ジャンプの失敗など
足取りがおかしいとか、最初に気付けるのは飼い主さんです。
同じ方向にグルグル回っちゃうとか、高齢の子にはあるみたいです。また、斜頸が出ている場合は突発性の前庭神経疾患の可能性あり。前庭疾患だった場合は完治の可能性もあります。

・眼球振蕩(がんきゅうしんとう)
一点を見ていても、黒目が左右や上下に細かく動きます。(モカの場合は左右の水平眼振)注意深く見ないと分からない事もあるみたい。
実はウチの場合、モカの眼振はダンナが医師に言われるより先に気付いていました。ただ、モカは子猫の頃から「明るい所でも瞳孔の絞りが甘い気がする」とダンナは言っていたので、そのせいかとも思ったらしいです。元々、目に何かしら障害があったのかもしれません。
ちなみにシャム系の子は視覚異常や眼振が最初からある子もいるらしいです。生まれつきなのか、後天的なのか観察が必要ですね。

・その他
物にぶつかるようになったとか、最近、耳が急に悪くなったのでは?とか。
圧迫される神経の場所によっては、平行感覚以外にも立体の認識野や聴覚神経に障害が及ぶことだって十分考えられます。

・発症年齢について
猫の脳疾患は老齢になってから増えるらしいです。ただ老齢だと全身麻酔のリスクを考え、MRI確定診断までいかない事も多いとか。
老齢期に増えると言われる脳腫瘍ですが、モカは5歳。原因が分からない病だけに、全年齢で発症する可能性は十分あります。

・・・以上のような症状が出たら、まず病院へ。病院で各種検査しても内臓疾患がみつからなかった時は脳疾患を疑ってみてもいいのではないでしょうか。出来たら神経疾患に詳しい医師に、セカンドオピニオンを求めたいところです。「今までお世話になってて義理があるから」などと思って、危機感や使命感を持ち合わせてない医師に、あなたと大事な子の貴重な時間を割くのは無意味です。そんな時間の余裕はありません。


  ②対策

・食欲不振について
私はムキになって強制給餌してしまいましたが、これはお互いに消耗が激しいです。「体力を落とすわけにはいかん!」とやっていたので余計に追い込まれます。猫も体力的にきついです。最後まで診てくれた医師からは「胃ろうチューブ」の提案がありました。(その頃にはかなり衰弱も進んでしまい実現できませんでしたが) 病名が判明するしないにかかわらず、「飲み込めるうちは、できるだけ口から」が私の考えでしたが「胃ろうチューブ」もアリだと私は思います。強制給餌は量がなかなか増やせないし、補助としてチューブ食もしていれば、激ヤセはギリギリまで防げた。尚且つ無理矢理食べさせられるストレスからモカを解放できたなぁ・・と。
また、早い段階で嚥下中枢に障害が出る可能性も考えられます。その場合、本人は「お腹が減ってるのに食べられない」訳で。そんな子でチューブ装着が可能なら、空腹のストレスは軽減できるのでは、と思います。

・思うように動けなくなってきたら
ぶつかったり落下したり、もしかしたら目もあまりみえていない可能性もあります。怪我が怖いのでケージに住まいを移す事をお薦めします。
段差は極力排除。意地でも自力でトイレに行きたがる子には、シーツの周りをついたてのような物で囲ってあげるだけでもだいぶ落ち着くのでは?
飼い主さん在宅時、目が届くようならケージ解放して見守ってあげても良いと思います。

・寝たきりになったら
犬と違い、猫は体重が軽いので床擦れの心配は少ないようですが、それでも長期間になると気になるもの。我が家では私がヘルニア時に愛用していた
体圧分散座布団を使用。ケージ内の寝床とリビングくつろぎ用と二つ。(これは丸ごと水洗いできたので便利だった)
低反発の枕なんかを利用されてる方もいるみたいです。
また血行不良を防ぐために、可能ならば数時間置きに体位変換してあげたいところです。(くれぐれも無理せずに。でないとモカみたいに「痛い!」と言われてしまいます)

関節拘縮するのでマッサージを。あくまでもやさしく。私はストレッチもやってました。最初の頃は嫌がらず、むしろ気持ちよさそうな時もあったっけ。長時間やってしまうと猫は疲れてしまうので短時間で。
余談ですが、まだモカが脳腫瘍と判明する前に「血流改善と自然治癒力アップになるかな?!」とペットボトル温灸を試した事がありまして。
(ペットボトル温灸については、色々と詳しいサイトもあります) うちの場合、「あぅ゛ー」とひと声怒りながら、オシッコされて嫌がられてしまいました モカには合わなかったようです。ですが、ワンちゃん猫ちゃんの中には癌などの闘病中に針灸治療している子もいます。自宅でできる「ビワの葉温灸セット」なんかも販売されています。

オシッコも寝たままするのでお尻周り等、できるだけ体を清潔にしてあげよう。猫は綺麗好きだし、寝たままシッコは本人が一番不本意に違いありません。うちは市販のドライシャンプー?効果のあるウェットシートを愛用。しつこい汚れや臭いにはお湯で湿らせたタオルとウェットシートのW使い。濡れタオル使用の際は、体温低下に注意です。下に敷くペットシーツは、もうガンガン使ってました。

部屋や寝床の温度管理に注意。寝たきりだと暑すぎる寝床でも動くことができず、寒すぎると低体温になり危険。
モカはお鼻が濃いピンク色だと「あ!ちょっと暑すぎるかな」白っぽいと「寒いかも」でした。冬だし夜の寝床はペットヒーター使用。昼間はホカペ低温設定の上に猫ベッドを置き、そこに寝てました。
病院の先生によると「動けない子の場合、使い捨てカイロは熱くなりすぎた時、低温火傷の危険があるので薦めない」そうです。
あと、体の上にペット用毛布なんかをかけて使っていましたが、これもやたら何枚もかけちゃうと苦しいかもです。今は軽くて暖かい物もあるので。

ケージ内周にぶつかった時に痛くないよう、クッション的な物をおいたり、畳んだ布でガードしたりしてたのですが、思うように動けず、布の隙間に頭がズルッと入っちゃうと息が苦しい可能性があります。うちは、どうやって動いたのか、朝起きたらモカがそんな体勢だった事があり「窒息してるんじゃないか?!」と本気で焦った事があります。ご注意を。「寝たきり」と思っていても動物は時としてミラクルな動きをするものです。

・サプリメントについて
色々な種類の物が販売されています。体にできる腫瘍のものでも脳に効くかどうかは分かりません。脳にはアスタキサンチンが良いらしい?とか。
モカはサプリメントを試す前にみるみる悪くなってしまったので効果があるかどうかは分かりませんでした。サプリというのは「元気なうちから摂取しておいて、免疫力を上げておく事」が重要なんだろうなぁと思います。
取り寄せて無駄にしたくないので、今ちびむぎが摂取中。まぁ、目に見えて効果を感じる物ではないだろうなぁと思いながら、お守り代わりにあげてます。
・セラプトfm  最初の頃の食欲不振が、歯周病か口内炎が原因かも?と勘違いして購入
・コルディM   腫瘍に効果実績とのことで購入。粉タイプなのでドライフードに混ぜて。ちびむぎは気にせず食べてます
・アニマストラス 液体タイプ 免疫力アップになると良いなぁと購入。少量のウェットフードに混ぜてみた。むぎはペロリ、ちびは拒否。
・サンクロン   クマザサエキス 食欲増進効果を期待して。ほんの1~2滴ゴハンにかけてみた。むぎはOK ちびは拒否。


ざっと書きましたが、今思いつくのはこんな所でしょうか。

何より、どんな病気だったとしても、「残りの時間をゆーーーっくり、のーーーんびり、いつもの日常を一緒に過ごす」のが一番なのかなぁと。

世の中には、本当になんの兆候もなく突然旅立ってしまう子もいる。「さっきまで元気だったのに」と。昔いたワンコがそうだった。

その時は何が起きたか分からず混乱し「ああしとけば良かった」「もっとこうしとけば」と後悔ばかりして、その度合いはモカの時より大きかったと思う。

なので、今はモカに「時間をくれて有難う」と思う。

まとまりないカンジですが、何かご質問とかあれば、私ができる範囲でおこたえしようと思っています。


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モカと脳腫瘍 7

2015-02-05 13:01:01 | 猫の病気
・1月13日

昨夜の様子が心配だったが朝6時30分頃、いつも通りむぎに起こされて起床。ちびむぎに朝ゴハンをあげてからモカのケージの布を外す。
・・・良かった、息してるね。昨晩から寝てる姿勢が一つも変わってない。少しの動きも出来ないくらい弱っている様子。
上に掛けた毛布も全く乱れてない所をみると、手足も全く動かないのか。
時々見せていた、伸びをするような動き(発作の一種かもしれないけど)それすら出来ないよう。
バッタリと横になったまま、目は開いてる。虚ろに見える。意識レベルも低そう。
「モカちん、おはよう。ホカペの上に行こっか?」と声をかけながら慎重に移動。そーっとそーっと。
叫び声をあげさせる事なく移動完了。ホッとする。ケージ内を確認すれども、オシッコした形跡は無かった。

寝かせて、しばらくの間ナデナデ。「調子どう?・・・良いわけないっか そうだ、お水でもいかが?」なんて声かけたりして。
耳が反応してる所みると、「なんかどうでもいい事言ってるっぽいなぁ」とか思いながら聞いてたりして。
「ちょっと待っててね」と言いつつ、お水を準備。ぬるま湯を染み込ませたコットン、ぬるま湯を入れたスポイトの二つを用意。
その時に、以前購入してちょっと試して「効果ないなぁ」と、そのまま冷蔵庫に保管してあったフラワーレメディを思い出す。
何種類か買った中で、レスキューレメディを手にモカの元へ。「ちょっとでも楽にならないかなぁ」とか思いながら。
まず、ほんの一滴スポイトでお湯を口元にたらしてみる。・・・無反応。私も諦めが悪い。どう見ても舐める元気なんてないのに。
「やっぱり無理だよね」と思いつつ、濡れコットンで口元を拭う。レスキューレメディも一滴垂らし、そこをコットンで拭いてみたり。

相変わらず反応はほぼ無いまま。「もういっか?」とお水終了。コットンにはやっぱり茶色い汚れがついてた。
撫でながら、しばし様子見。時々目を閉じたり、なんとなく開いてみたりしてる。
あーあ、後脚がすっかり細くなって、こんなに縮こまっちゃって。脚しびれないのかなぁ?前脚は中途半端に伸びたまま、なんだか固まっちゃってないかい?でも毛並みは綺麗だよねぇ。とても病猫とは思えないくらいツヤツヤだよ。
私の強制給餌がヘタなせいで、いっぱいペーストこぼしちゃったから首元の毛がガビガビになっちゃったねぇ。これ拭いても取れなかったんだよ。
ん?でも、なんだかちょっと綺麗になってる。・・・そっか、病院で全身麻酔した時に看護師さんが綺麗にしてくれたんだねぇ。すごいね、至れり尽くせりじゃん。
朝、父ちゃんが出掛けて落ち着いた頃、輸液しよっかね。んー、でもお腹を下に寝られるかい?首持ち上げるの無理だし。どうしよっかねぇ。
なんて事を頭の中でつぶやいたり、声に出して言ってみたりしてた。

7時40分頃
モカの目がカッと開く。体がビクビクし始める。「あぁ、痙攣始まっちゃった」と焦る。私が初めて目にする痙攣発作。
昨日、病院で輸液指導を受けた際、先生に確認していた。「これから痙攣が出てくる可能性もありますよね?」
応えはイエス。目の前で発作を見たことが無かった私は念の為に対処法を聞いておいた。
普通は1分とか短い発作が単発から始まって、次にそれが1時間とか数十分置きの間隔で増えたりするらしい。
そんなにしょっちゅう発作が起きるのは、本人もキツそうで嫌だなぁと思った。その1分~2分の発作も長く大きい発作になると、いよいよ危ないらしい。
「念の為。あくまで念の為の、お守り代わりに発作止めのお薬下さい。」と言って、座薬を1つ貰っていた。
「座薬入れるタイミングはどれ位ですか?」と聞くと「2分待っておさまらなかったら入れて下さい」と言われた気がする。

あぁ、モカがガクガクしてる。待って、待ってね。1分・・・うんうん、キツいよね。もうおさまるからね。頑張れ。
・・・2分。・・・ん?おさまんない?!ちょっ!分かった、今、今、お薬入れるから。待ってね、待ってね!
動揺して袋の封がうまく破けない。モタモタしてるうちにモカの痙攣がひどくなってきてしまった。
シッポの毛が逆立ってタヌキのシッポみたいになってる。ここまで逆立った事今までで初めてって位。
そうこうしてたら失禁。初めて目にするモカの失禁。
やっと袋の封を切り座薬を入れる。早くっ、早く効いて!
痙攣はおさまるどころか更に激しくなる。「あぁ、もうだめかもしれない」
縮こまって固まってるはずの後脚が激しく動く。何もしてやれない。発作中は触っちゃだめって言うけど無理。両手でそっと触れる。
私の前腕にモカの後脚のキックが当たる。こんな風に蹴り蹴りされたのなんて、いつ以来だろう。
なんか涙出てきた。慌てて隣の部屋で寝てるダンナに声を掛ける。「ねぇ起きて!モカがもう行っちゃう!」
布団がモゾモゾ動く音がした。起きてくると思ったら起きてこない。なんでよ?こんな時に!

後で聞いたら私の声が何故か「ねぇ、むきがいたずらしてるよ」に聞こえたらしい。寝ぼけてたのか、はたまたモカのミラクル技なのか。
今にして思えば、この時ダンナは起きなくて良かったと思う。モカの苦しそうな姿を見ないで済んだ。
ダンナは身近でペットを見送った経験が無い。痙攣してる姿を見たら、きっとしばらくは精神的にショックで立ち直れなかったかもしれない。

麻痺してたとは思えない力で、後脚の蹴り蹴りが続いた。目は見開いたまま。3分・・・4分?
思わず頭を撫でながら「もう、いい。もう頑張るな。もう頑張らなくていいから」と言った。
それから少しして、急にモカの体から力が抜けた。手足がだらんとした。
え?!逝っちゃったの?!いや、発作が止まったのかな?! 動揺してすぐには判断できない。
モカの顔をみる。目は開いたまま。瞳孔が開いて黒目がまん丸、大きく見える。え?!それでも判断できない。
慌ててお腹に顔を寄せて、呼吸を確認する。・・・お腹は動かない。
「・・・あぁ。モカは逝ってしまった」

体を撫でるとまだこんなに温かいのにね。まったくもう、そんなに目を開けたままじゃあ、お目目が乾いちゃうじゃない。
まぶたに指を当てて目を閉じさせようとする。けど、うまく出来なくて指を離すと開いてしまう。しばらく指を添えて押さえていた。
お湯で濡らしたタオルで体を拭いてやる。ほーら、反対向きになっても、もう痛くないね。
固まってた脚も、ようやく伸ばせるね。前脚の汚れも綺麗にして。モカは綺麗好きなのに、寝たままオシッコやらウンチは嫌だったよねぇ。
オシリも綺麗に拭こうね。あぁ、脱力しちゃったから、しっかり入れたつもりだった座薬がポロッと出てきちゃってる。もう必要ないね。
まだシッポがタヌキだよ?もう逆立てる事なんかないんだよ?シッポの毛並みも整えて・・・
そうだ、仕上げはトリートメント効果?のあるウェットシートで拭いてあげよう。ほら、自慢の毛並みがツヤツヤだねぇ。
体はちょっぴり薄くなっちゃったけど、こうやって見ると元気な頃のモカそのものだよ。
お口周りもコットンで綺麗にしよう。これでようやく好きなフードがいっぱい食べられるようになったね。
強制給餌始めて以来すっかり嫌われちゃってたけど、もう抱っこしても良いかな?モカは膝の上とかお腹の上とかでフミフミするの好きだったねぇ。
久しぶりだぁ。もう、いっぱい撫でちゃえ。嫌なら元気な頃みたいに「あんっ」って鳴いてもいいけど、さすがにそれは無理か。
「モカ、よく頑張ったね。すごい頑張った。お疲れ様」
ガラスのハートだ。繊細だ。気弱だ。なんて散々言ってたけど、最後の最後のモカは本当に格好良くて男前だった。最高だった。

そうだ、ダンナを起こさないと。「ねぇ、モカが逝っちゃったよ」泣きながら伝えた。
慌てて起きてきたダンナに「抱っこしてやって」と言う。モカを膝の上に乗せたダンナ、男泣き。
「元気な頃、安心しきって脱力したまま膝の上で寝てるモカそのもの」の姿で、逝っちゃったのが嘘みたいに思えたって。

気づいたら8時半まわってた。今日は仕事にならない。私は慌ててお客さんにメール。以前から事情を知ってる方だったのが幸い。快く了承して貰えた。ダンナも仕事先に休暇の連絡を入れていた。そこでポツリと「本当に今日、休む事になるとは思ってもみなかった」と言った。
モカは聞き分けが良すぎて「今日しか休めないんじゃあ、今日旅立てば見送ってもらえるのかぁ!」って、うっかりな勘違いをしたのかも?なんて言って、ちょっと後悔してたよ。「そういう意味じゃなくって、1日ゆっくり一緒にいられるのが今日くらいかなぁ」って意味だったのに。
全く、早とちりのミラクルなんだから。さすがモカ。なんてね。
この日を出発と決めたり、ダンナが起きなかったり、(私が見る限り)初めての痙攣発作で潔く旅立ってしまったり。まるでモカがそうしようって計画してたみたいだ。ん?私がやる自家輸液が嫌ってのもあったのかな?

仕方なく覚悟を決めて用意してあった箱に、モカがよくフミフミしてたお気に入りのピンクの布を敷く。その上にモカを寝かせる。
「ポーズ決めて入ろうね」後脚、前脚をそっと曲げてまぁるく寝る格好にする。まだあんよもお腹も温かいのになぁ。ほらほら、また薄目開けてる。
ちゃんと寝なさい。ゆっくり寝ていいんだからね、と時々瞼を押さえる。ようやく閉じてくれた。
体の上には、これまたフミフミしがいのありそうなブルーの毛布を掛ける。これでフミフミ三昧だぞー。
ちょっと冷たくて嫌だろうけど我慢してね。と保冷剤をお腹のあたりに入れた。
箱に入ったモカの近くにちび、むぎが時々近寄って見てる。でも覗きこんだり、毛繕いしようとしたりはしない。
もしかしたら、猫同士でとっくにお別れの挨拶は済んでいたのかもしれない。
そうだ、今日は良い天気だし、随分長いこと2階に行ってないね。久々にお家探索しよう!箱に収まったモカを抱いて2Fへ。
「ここで日向ぼっこしたよねー。ほら、父ちゃんの椅子、ここも好きだったねぇ」「ランニングマシーンの上でゴロゴロするのは、モカの得意技だったね。ほら、久しぶりだね」「ここで夜は母ちゃんと一緒に寝たよねぇ。フミフミしたもんねー」ひと回りして階段を降りる。
モカは抱っこされながら階段を降りるの好きだったなぁ・・・

泣いて腫らして顔のまま、花屋で小さな花束を買ってきた。王子な感じのモカには黄色の花がよく似合う。棺の中に添える。
火葬業者に連絡を入れた。午後にできるとの事。本当はもっと一緒にいたいけど仕方ないね。予約を入れた。あと少ししか一緒にいられない。
予約時間近くなって、そろそろ出掛けようって頃、最後にもう一度だけと思って棺から出して抱っこした。もうだいぶ冷たくなってて手足は石みたいに固まってた。なんだかこの時になって「モカは旅立ってしまったんだなぁ」と実感した。

「さて、最後のお出掛けだよ」と言って出掛けた。火葬場に着いたら、控室で線香を焚いてくれてしばらくお別れの時間をくれた。
この頃には少し落ち着いていた。勿論うっかりすると涙は出て来てしまうけど。
「モカ、次のターンで待ってるからね。次回は丈夫で長生きできる体でおいでね」「次を楽しみにしてるからね!できたら分かりやすい毛柄で!」とナデナデ。
この場に来てまでモカに無茶振りするしょうもない飼い主。「次」は我が家とは限らないし「分かりやすい毛柄」ってなんでしょう?
うーん、今思うとモカにとっては迷惑な注文か?でも、この時は本気で言ってた。これで終わりにしたくなかったから。

2時間位かかるというので、一旦二人で家に戻り再び火葬場へ。運ばれてきたモカはすっかり白いお骨になって帰って来た。
ダンナと二人で骨壺へ。1個1個の骨がしっかりしていて「まだまだ若かったのにな」と思わずにはいられなかった。
小さな壺に収まったモカを連れて家に帰った頃には、もう日も暮れかかっていた。
さぁ、お家だ。もうこれでゆーーーーっくり休めるよ。


今、モカはリビング全体が見渡せる所にいる。もうケージに入る必要もない。みんなと一緒だね。
モカと一緒にいられて最高に楽しかった。私もダンナも最高に幸せ者だ。
大好きなモカ、本っっ当にありがとう!!!





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モカと脳腫瘍 6

2015-02-04 12:57:10 | 猫の病気
・1月12日

モカ体重2.8㎏ ついに3キロをきってしまった。

朝、いつものようにケージから出し、ベッドごとリビングのホカペの上へ移動させようと慎重に抱っこの準備。
・・・していたら、おもむろにモカがオシッコ。シッポを上げて自発的にしてたと思う。移動させられるのも嫌だったのかも。
もう嫌だと鳴いて意思表示もできない様子。この時のオシッコはいつもより色が濃く、臭いは変わった臭いだった。
昨日、輸液もしてないのに、どこにそんな水分があるんだ?体内の水っ気を大事にして欲しいもんだと思う。
オシリ周りも濡れちゃったので、移動後にウェットシートで拭く。口元は濡れコットンで湿らせる。
口元を拭いてたら、モカの口角あたりでなんだか汚れが拭き取れる。茶色っぽい汚れ。
「血?!」と思い臭いを嗅いでみるが、よくわからない。生臭い臭いがする。フードのカスにも見えるけど、フードはすでに食べてないし。

この時は分からなかったけど、今思うと「夜中に痙攣発作をおこして、舌か口の中を噛んでしまったのではないか?」と思う。
日中、看ている時は頸をカクリカクリした事はあったけど、真横に寝たきりになっていると、それもほぼ無し。なので痙攣はまだ目にした事が無かった。

この日の午後、病院へ。キャリーバッグに入れても無言無抵抗。手足の硬直が進んでいるのでキャリーに収めるのが大変。そーっと前脚を曲げて入れる。
「病院は、もうお終いって言ったけどゴメン、もう一回。」と謝ってみる。文句の一つでも言ってくれりゃいいのに、モカは何も言ってくれない。

病院で輸液指導。先生がやるのを見ながら手順を確認。輸液パックからシリンジに輸液を入れるトコは2本目はやらせて貰う。緊張してアタフタ。
何度も何度も確認。(ちょっとクドかったかも?)刺針のコツなんかも丁寧に教えてくれた。「私がやらずして誰がやる!」と肝を据える。
助手の看護師さんは、ずっとモカの体を支えつつ話しかけてくれていた。優しい。でもね「あんまり頭とか顔周りをゴシゴシ撫でないで。カクカクして辛いかもだから」とか思ったりしてた。
一通り教わり、輸液セットの購入時「3日分くらいからにしますか?」と聞かれ、夫婦で「一週間分お願いします。」と声を揃える。
だって、使用済みの針やシリンジは返却だし、ちょいちょい買いに来るんじゃあ、モカのそばを離れる時間が増えてしまう。

7日分貰い帰宅。「よっしゃあ!これでダルさも少しは解消だし、通院ストレスとはこれで本当におさらばだよー!もう本っ当に病院は無しだからね」
やる気満々の私は、ちびの背中を借りて首元の皮をつまみながらイメージトレーニングをしたり。当然ちびは迷惑そうだったけどね。

夜までのんびり。いつも通り生活を心掛ける。ダンナは相変わらずの膝上ヒーリング。モカ独占に軽く嫉妬する私。まぁ明日からの輸液は私の担当だからね。モカはうつらうつらしている。意識はハッキリしてないかも、
さて就寝時間だという頃。いつも通り、ダンナがしっかり前腕で頭を支えてのケージへの移動。
・・・のはずだったのだが、下半身を支える腕が少し下がってしまったらしい。結果、体が斜めになり、やや頭が上になる体勢になってしまった。
その瞬間、モカは再び「ぅぎゃぁっ!」と小さく叫んだ。「痛いっっっ!」だったと思う。ほんの少し傾いただけなのに。
ダンナは焦り、そのままケージへ寝かす。体の上に毛布をかけ、しばし見守る。・・・良かった、息してる。落ち着いたみたい。
モカの「ぎゃっ」は私は2度目だったが、ダンナは初めて。かなり焦ったらしい。「これでそのまま逝っちゃったらどうしようと思った」らしい。
寝る前に「もし、お互いに抱っこしてて今みたいになって、その場で逝ってしまっても、それは誰のせいでもないし自分を責めないようにしよう。」と話す。
少しの振動で逝くのなら、もうそれは仕方のない事なんだと思う。

明日予定の自家輸液。「最初から私1人だと不安だな」とぼやくと、ダンナは「仕事が詰まってきてるから、休めるとしても明日位しかないなぁ。」
と応える。私は「まぁ、やるしかないよね。明日の夜帰って来るの待ってからじゃ、モカがしんどいよね」などと言ったように思う。
この何気なく言った言葉を、ダンナは後で少しばかり後悔する事になるなんて、この時は思いもしない。



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