アルプス席のリーダーからグラウンドへ。
12日午後の全国高校野球選手権大会2回戦で、北海(南北海道)との初戦に臨む兵庫県代表の神戸国際大付。
背番号15の寒川豪内野手(3年)は、今春の選抜大会でスタンドの応援団長を務めていた。
度重なるけがを乗り越え、高校最後の夏にメンバー入り。
「諦めずに努力してきて良かった」。
メガホンをバットに持ち替え、甲子園の土を踏む。
宝塚市立宝塚第一中時代は硬式クラブ「兵庫伊丹ヤング」で活躍し、強豪の神戸国際大付に進んだが、けがに苦しんだ。
高校1年の夏に右肘を痛め、手術とリハビリで半年以上、ボールを握れなかった。
2年生の夏にはノック中に右手首を打撲。「骨挫傷」と診断されて再び約2カ月間離脱。
メンバー入りはかなわず、応援団長を打診された。
チームは今春の選抜大会に出場。
「入学して初めての甲子園。うれしかったけど悔しかった」
思いを内に秘めてスタンドで声を張り上げ、控え部員たちを引っ張った。
春の県大会でも応援団を束ねたが、グラウンドに立てない悔しさは消えなかった。
「俺がやったる」
春の県大会後は同級生を誘い、全体練習終了後に必ずティー打撃を1箱分こなした。
夏の大会前にBチームの練習試合で打率6割と結果を残し、メンバー入りをつかんだ。
高校入学後、初めてもらった背番号を両親に見せた瞬間、涙があふれた。
試合では主に三塁ランナーコーチを務め、青木尚龍監督は「いい声を出してくれる」と高評価。
チームを盛り上げるとともに、兵庫大会では代打で2打席に立ってヒット1本を放った。
「メンバーに入れなかった選手の気持ちは誰よりも分かる。
その思いを背負ってグラウンドに立ちたい」
三塁側アルプススタンドに陣取る控え部員たちの声を背に受け、夏の夢舞台で同校の初勝利に貢献するつもりだ。
山本哲志氏
部員100人を超えるチーム、部員全てがベンチ入りできるチーム、全国には様々な状況のチームがあるが、
みんな背番号を着け、土の上でプレイすることを目指してチーム内での競争に勝つため2年半の時間を全身全霊野球に費やす。
絶対的な力があり常に戦力として試合を動かす選手、怪我をして戦列を離れることを余儀なくされる選手、
勝負強さを魅せワンチャンスでベンチ入りを果たす選手、それも様々。
春のベンチ入りを果たせない選手は夏はもう無理・・・事実上の引退だ・・・などと聞くことも少なくないけど、
この寒川選手の気持ちを見ると、絶対そんなことないよね。
諦めたら・・・そこで気持ち腐ったら・・・夢は絶対に叶えられない。
諦めないかぎり夢の実現は続く!
こういう気持ち高い選手が居ることがチームの強さを引き出すんだと思います。
それを証明してくれる寒川選手の記事が目に止まりました。
そしてその頑張りを監督さんも見てくれている。
来春来夏の甲子園を目指して新チームが始動したが、どんな時も最後まで諦めず頑張って欲しい。
結果ベンチ入りを果たせなかったとしても、その頑張り、気持ちが最後まであったか無かったか・・・で、
高校野球をする意味、全然違う夏の終わりになるはずだから。
がんばれ!高校球児!
チーム内のこと、選手の色々な事情や気持ちは部外者には知れないこと。
甲子園出場を機に、こうして記事を見て知れることは嬉しい。
神戸国際大附属 寒川選手の甲子園 注目して観たいと思います。