『冬の熱海・湯ヶ島・修善寺 3日間』(その4)⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f743a7440f52cbf5dacd337574e39be8
旅の2日目の午後「浄蓮の滝」を見学し、「湯ヶ島温泉口」に戻りました。修善寺から天城峠へ向かう山中にある「湯ヶ島温泉」は、天城温泉郷のひとつで、歴史が古く、明治以後も多くの文人が訪れ、川端康成が『伊豆の踊子』を執筆した旅館が今も残っています。
特に華やかな温泉街があるわけではなく、川沿いに歴史ある旅館が点在しているだけです。中には、廃業し荒れ果てた旅館も残っていました。
今宵の宿『水のみち・風のみち 湯ヶ島 たつた』に到着したのは、15時頃です。
玄関・フロントのある本館5Fからエレベーターで旧館2Fに降ります。旧館は、川沿いの崖に沿って建てられています。
隊長たちの部屋は、10畳の和室にベッドが置かれていました。
昭和37年 (1962) 創業のこの旅館、部屋の内風呂も年代物です。
窓際には昔ながらの広縁 (ひろえん) のスペースもあります。窓の下には、「猫越川」の清流が流れています。右手に見えるのが「出会い橋」でしょうか。赤い果実がなっている木が気になります。
窓から見える左手にも一本あります。夕食時に仲居さんに聞いたら “イイギリ” の木だそうです。
部屋で一息つき午後3時半頃に、本館3Fにある大浴場に。ここの温泉 は、源泉かけ流しです。
午後3時のチェックイン直後だからでしょうか、脱衣場には誰一人もいません。
脱衣場から階段で降りる浴室にも、人影が全くありません。浴室の周りは、竹林で、露天風呂に入っていると、川のせせらぎと蛇口から流れ落ちる湯の音しか聞こえず、他の客もいないので、まるで桃源郷にいるかの様です。入浴している約30分間、他のお客さんは来ませんでした。
18時に本館4Fのお食事処へ。
食前酒 “ゆず酒” 、先付 “バターナッツ豆腐”、前菜、お造りの中には、珍しい川魚の “天城アマゴ” もあります。
“ゆず酒” を飲んだあとは、静岡県藤枝市のお酒 “初亀” を燗で頂きます。一合 600円(税込)とお手頃で、味もまろやかなので、結局一人で二合飲んでしまいました。
はし袋の裏には、「天城小唄」と「湯ヶ島節」の歌詞が書かれています。「天城小唄」は、松竹映画『伊豆の踊子』の挿入歌となっています。吉永小百合と高橋英樹が主演した 昭和38年(1963)公開作品 ⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4e78c8e001d543cebaee9d704fa50f67 は日活だし、山口百恵と三浦友和の昭和49年(1974)公開作は、東宝です。
木下忠司作曲・詩とあるので、美空ひばり主演で昭和29年(1954)に公開された作品の挿入歌なのでしょうか。
鍋は、“天城特産わさび鍋” です。仲居さんが、「煮立ったら、手元のわさびと大根おろしを鍋に入れてお召し上がり下さい」と説明してくれます。
ところが、仲居さんの日本語が流暢ではありません。三人いる仲居さんが他のお客さんと話しているところを聞くと、二人は中国人です。“イイギリ” を教えてくれたのは、日本人の仲居さんです。こんな交通の便の良くない温泉になぜ二人も中国人の仲居さんがいるのか、直ぐに分かりました。
最初は、日本人のお客さんだけでしたが、あとから12人と8人の中国人団体客二組がお食事処に入って来ました。日本人は5組、10人。この日は、中国人宿泊客が日本人客の倍です。
鍋が煮立ったので、地元「伊豆屋わさび店」直納のわさびと大根おろしを入れて頂きます。最初は、美味しく食べていたのですが、しばらくするとわさびがツンと鼻に来ます。
“鰤(ぶり)照り焼き” と “カニ餡かけ茶碗蒸し”
これも珍しい “イズ鹿のたたき”。わさびをすって頂きます。
“留碗”、“香の物”、“静岡産米”
水菓子 “苺大福”
美味しい料理を腹いっぱい味わい、大満足です。
部屋に戻り、テレビ を観ていると、いつの間にか眠りについていました。
こうして、旅の二日目が終わりました。
★ 続きは、『冬の熱海・湯ヶ島・修善寺 3日間』 (その6)で ★
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