何人もの大病を治療した医師でも、何人もの手術をした医師でも
病気の治し方や手術の仕方は分るけれど、病気の辛さや手術の痛みは分からない
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何人もの患者を看護してきた婦長さんでもターミナル期の患者の気もちは分からない
何人もの人を介護してきたベテラン介護士でも介護を受ける人の気持ちは分からない、、、
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僕が健常者だった頃、障害者の気もちも分かるはずもなければ
ましてや、自分が障害者になるなどと考えたことも想像したこともなかった
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人は自分がならないと分からないのが常だけれど
プロのケア職の人たちならば、相手(患者や利用者)の気もちを知ってみたいと思う意識を持って欲しいもの。
僕が障害者となり在宅生活を始め、市医師会の介護サービスと
市社協のイベントなどと関わっていた頃、多職種連携が言われ目にすることが多かった
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その頃に思ったのだが、多職種連携も確かに大切だが
大概の人は、社会生活を送れない病気や障害になった場合
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始めは病院、退院したら市の福祉課、福祉制度、地区社協のお世話になるパターンが殆どだ
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つまりは、医療から福祉への流れが主な道筋なのだ
ところが医療と福祉の連携は出来てはいない、退院から在宅生活になる時に実感させられた
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まだ障害者に成り立てで勢いのあった40代の頃の僕は
市社協のお偉方が出席する場で「市の医師会と社協は連携すべき」みたいなことを力説した覚えがある。
僕が介護保険の介護サービスに感じる共通点は「明るく元気よく」
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ケア側のモチベーションを上げるためにも、、、とかもあるようだが
明るく元気よく、は在宅介護生活の雰囲気には合わないような気が僕はする
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介護保険の利用者は高齢者、明るく元気にと言われても気もちがついてゆかない
僕とすれば普通がいい、落ちついた穏やかな雰囲気、気疲れのしない雰囲気がいい
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デイサービスや施設でのイベントやレクレーションなどでは
スタッフは照れ隠しでノリノリ、スタッフにはやし立てられる利用者、そんな場面は多い
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決して明るく元気よく、を否定しているわけではない
ただ、介護サービスの時間は利用者の生活の一場面、その人に合わせた雰囲気づくりを。
時の流れ、歳を実感した出来事
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最近、誤嚥性肺炎らしき?発熱が連続したこともあり
24時間オンコール付の訪問看護を、週/1で生活に導入することになった
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ケアマネから若者中心の訪問ステーションですとは聞いていたが
担当者会議に現れた担当看護師は21歳、、、ジェネレーションギャップか、、、
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「武久さん担当の〇〇です」言葉を交わし、帰りしなに
「武久さん私、小学生の頃に武久さんのお話を聞いたことがあるんです」
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妻と顏を見合わせビックリ、、、「へぇー!そうでしたかぁ、、、」
コロナ前に5年間ぐらいやっていた社協企画の福祉学習「心の授業」
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それを聞いていた子どもが今、訪問看護師として我が家へ、、、
ご縁に驚いたり、当時を思い出ししみじみしたり、時の流れを実感したり、、、。
ケア側の理想像と言うか
思い込みや決めつけみたいなことを多々体験する、数例を書くと、、、
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訪問リハビリを始めた頃OTから、一人でも食べれるようにと食事訓練をさせられていた
僕「麻痺した左手でもPCを使えるように、マウスやキーボードの操作訓練がしたいです」
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デイの相談員さんから「武久さんもみなさんと買い物に出られるようになりましょう」
僕「四肢麻痺の僕でもパワリハが出来ると言うので来たので、買い物する目的では、、、」
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ケアプラン段階での思い込みとか色々と体験した
こうしたケア職側の経験からくるのか一方的な思い込みや決めつけのニーズ
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意思疎通のできる患者や利用者、その家族とは対話をしてからニーズを把握して欲しい。