直径13.9cm 高さ5.2cm
線彫りの上にアズレージョと同じ藍色で彩色された花が底に浮んでいる。
ぶ厚く、焼きが硬いのでとても丈夫。
大きさも形も手に馴染み、ちょっとした煮物を入れたりするのに重宝している。
ポルトガルではこのような形のお椀をよく見かける。
ソッパ(スープ)を食べるのに使われるが、レストランではこんな柄物ではなく、普通の茶色いお椀で出てくる。
ポルトガルのソッパはとても美味しい。
ソッパの種類はいろいろあるが、代表的なのは「カルド・ベルデ」。直訳すると「緑のスープ」ということになる。ポルトゲーサ(ポルトガルキャベツ)を細かく刻んでジャガイモとじっくりと煮込んだ薄緑色のポタージュスープ。
ポルトゲーサはどこの家の畑や庭の片隅にも数本植えてある。
夏が終ると苗を植えて、ソッパを作るたびに一枚か二枚の葉っぱをもぎ取って使う。
ずいぶん丈夫な野菜で、どんな痩せた土地でも育つし、ほんのちょっとのスペースでも植えてある。葉っぱをもぎ取られるごとに、ぐんぐんと伸びて、真冬には私の背たけ以上にも成長している。
秋から春にかけて煮込み料理などに使われる。
冬の終わりには葉っぱがほとんどなくなって、残った棒状の茎が枝分れして菜の花をつける。
この菜の花がメルカドに顔を出すと、そろそろ冬も終わりだな…と感じて、なんとなくウキウキしてしまう。
ごわごわと硬い緑の葉っぱはビタミンやミネラルなどがたっぷり含まれている。
健康食品として持てはやされている「青汁」の材料、ケールはポルトゲーサの葉とそっくりだが、同じものではないだろうか? MUZ
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