The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

ブプレウルム・フルチコスム Bupleurum fruticosum

2021-10-16 10:18:36 | ポルトガルの野の花

セリ科、Apiaceae、ミシマサイコ属、地中海沿岸地域原産、常緑潅木、

学名:Bupleurum fruticosum 、

和名:ツキヌキサイコ、英名:Hare’s Ear、Shrubby Hare’s Ear、

仏名:Buplèvre arbustif、Buplèvre en arbre、 Buplèvre en buisson、葡名:Beleza、

2014年7月3日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ブプレウルム・フルチコスム Bupleurum fruticosum の花。表示名は学名の音読み。種小名の fruticosum は「低木の、潅木の」の意。

 

花の直径は5ミリほど、それがたくさん集まって球状の塊で咲く。海岸に近い山道で7月に開花。花の色は淡い緑から黄色。

 

樹高は1メートルから2メートルにまでなるという。葉は兎の耳型で硬く艶がある。

 

 

 

ミツバチの好物だそうだ。薬用として漢方で重用されているとか。ブプレウルム・フルチコスム Bupleurum fruticosum でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名はギリシャ語の bous(=牡牛)とpleulon(=肋骨)の合成語で、葉のつきかたが牡牛の肋骨を連想させたからと言う。種小名は「低木状の」の意。

ブプレウルム・フルティコスムはセリ科の常緑樹である。本種は、地中海沿岸地方で日当たりの良い岩礫質な土壌地帯の丘や崖に自生する灌木である。草丈は1~2m程度となる。樹皮は灰色。葉は長さ8㎝程度の長楕円形~長卵形で、縁部は全縁、先端部はほぼ鈍頭、基部では枝に互生する。葉は革質で幾分厚味があり、表面には光沢がある。葉はその形状から英名では兎の耳に例えられている。6~9月頃、枝先に集散花序を出し、径5㎜程度で筒状の小花を多数つける。花冠は5裂する。(GKZ植物事典より) 

 

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リナリア・トリオルニトフォラ Linaria triornithophora

2021-10-15 10:37:06 | ポルトガルの野の花

ゴマノハグサ科、Scrophulariaceae、ウンラン(リナリア)属、イベリア半島原産、多年草、

学名:Linaria triornithophora、

英名:Three bird toadflax、葡名:Esporas-bravas、

2016年6月15日、7月17日、2017年5月23日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

リナリア・トリオルニトフォラ Linaria triornithophora の花。初夏から晩夏にかけて咲く。

 

葉は軸に対生に三枚、まれに4枚ずつ付く。草丈は50~80センチほど。

 

 

 

風通しの良い、森の斜面に生育。

 

花は軸のまわりに4個ずつ咲く。花の直径は3センチほど。リナリア・トリオルニトフォラ Linaria triornithophora でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名はギリシャ語の「亜麻」に由来している。この属のある種の葉が亜麻に似ていることから。種小名はギリシャ語の tori(=三)と ornithos(=鳥)と phora(=花托)の合成語から。

リナリア・トリオルニソフォラは、ゴマノハグサ科の多年草である。本種は、イベリア半島の森林床や草地にに自生する野草である。茎は斜上~直立し、草丈は草丈は50~80㎝程度となる。葉は長さ3~5㎝程度の楕円形で、縁部は全縁、先端部は尖り、基部では茎を抱き、茎に3輪生する。5~9月頃、茎上部に散形花序をを出し、径3㎝程度で桃紫色の筒状花を4個つける。花冠は2裂し、上の裂片は更に2浅裂し、下の裂片は3浅裂し前方に突き出す。花筒の喉部には黄色い模様が入り、下垂する距には濃紫色の細い線状紋が走る。花後には灰色で膜状の翼を持った蒴果をつける。(GKZ植物事典より)

 

 

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ピクノコモン・ルチフォリウム Pycnocomon rutifolium

2021-10-14 10:24:39 | ポルトガルの野の花

マツムシソウ科、Dipsacaceae、ピクノコモン属、フランス・スペイン・ポルトガル・イタリア・北アフリカ原産、

学名:Pycnocomon rutifolium、

葡名:Arruda-da-praia、Escabiosa-da-praia、

2015年12月24日、ポルトガル、アルガルヴェ地方で、2017年6月16日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ピクノコモン・ルチフォリウム Pycnocomon rutifolium の花。表示名は学名の音読み。

 

花の直径は2センチほど。舌弁は6~9枚で、深く3裂する。

 

草丈は1メーターほど。葉は柔らかく、株元からロゼット状に広がる。

 

 

 

 沿海部に近い砂地の松林などに多く自生する。ピクノコモン・ルチフォリウム Pycnocomon rutifolium でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名はギリシャ語の pycno(=厚い、密な)と kome(=冠)の合成語から。種小名は「ヘンルーダ属のような葉の」の意。

ピクノコモン・ルティフォリウムはマツムシソウ科の常緑多年草(亜低木)である。本種は、原産地の項に記した海浜地帯の砂壌地に自生の見られる野草である。草丈は 30~80㎝ 程度となる。葉は多数根出しロゼットを構成する。葉の表面には光沢があり、形状は見た目には偶数羽状複葉にも見えるが、楕円状で、縁部が深裂したようにも見える。裂片は線状で、先端部で 3 裂する。茎は長く直立し、周囲には灰白色の細毛が見られる。6~8 月頃、茎頂に径 2㎝ 程度で白色~淡桃色の花をつける。(GKZ植物事典より)

 

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スペルグラリア・メディア Spergularia media

2021-10-13 10:15:16 | ポルトガルの野の花

ナデシコ科、Caryophyllaceae、ウシオツメクサ(スペルグラリア)属、地中海沿岸地域、ユーラシア大陸温帯地域原産、

学名:Spergularia media、

英名:Media Sandspurry、Greater Sea-sprrey、Greater Sea-spurrey、Sand Spurrey、

葡名:Sapinho-das-areias、

2010年4月22日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影、

 

スペルグラリア・メディア Spergularia media の花。表示名は学名の音読み。種小名のメディアは media=medium=ラテン語で、中間の median、平均した average、標準、中央 middle、基本種という意味だが、スペルグラリア・ルブラに比べると、自生は少ない。

 

 

 

花の直径は3ミリほどで、スペルグラリア・プルプレアよりももっと小さい。

 

一緒に咲いている濃ピンクの花は、スペルグラリア・プルプレア Spergularia purpurea。

 

葉は線形で多肉質で、根生してロゼットを形成する。スペルグラリア・メディアSpergularia media でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名はラテン語の spargere(=撒き散らす、散布する)を語源とする。種小名は「中間の」の意。

スペルグラリア・メディアは、ナデシコ科の多年草である。茎は地を這い、分枝をしながら広がりを見せる。草丈は 15~30㎝ 程度となる。茎・葉ともに繊毛が密生する。葉は、多肉質な線形で、長さ 1~2㎝、幅1㎜程度、先端部は尖り、基部は茎を抱き、対生する。5~8月頃、葉腋から径 2㎜ 程度で淡桃色の5弁花をつける。花後には長さ 1,5~2㎜ 程度の蒴果をつけ、熟すと開裂して内包した種子を撒き散らす。種子は径 1㎜ 程度のほぼ球状で暗褐色となる。(GKZ植物事典より)

 

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アピウム・ノディフロルム Apium nodiflorum

2021-10-12 10:20:23 | ポルトガルの野の花

セリ科、Apiaceae、オランダミツバ(アピウム)属、西ヨーロッパ原産、多年草、

学名:Apium nodiflorum、

英名:Fool’s-water-cress、Poor man’s Watercress、

葡名:Rabaça、Rabaças、Salsa-brava、

2013年5月23日、ポルトガル、エストレマドーラ地方で撮影、

 

アピウム・ノディフロルム Apium nodiflorum の花。西ヨーロッパの固有種。

 

7月と8月に開花。

 

花は非常に小さく白色で、花弁は5枚。

 

 

 

溝や川などの縁に生育。アピウム・ノディフロルム  Apium nodiflorum でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名のケルト語の apion(=水)を語源としている。種小名は「節上開花の」の意。

アピウム・ノディフロールムはセリ科の多年草である。本種は、概して水辺に自生する野草である。草丈は 100㎝ 程度となる。茎は概して斜上し、やがて分枝をして後に直立することが多い。つまり、横方向へと広がりを見せてから全体的には盛り上がった草姿となる。茎には陵があり、中空で、各節部では膨らみを見せる。葉は鮮やかな緑色の奇数羽状複葉で、楕円状の小葉を 2~8 対持つ。葉の表面には光沢がある。6~8 月頃、葉腋から散形花序を出し、白色で径 2㎜ 程度の 5 弁花をつける。花後には長さ 2㎜ 程度で濃褐色の卵形果実をつける。本種は、国際自然保護連盟(ICUN)により近い将来絶滅を懸念される(LC)に指定されている。(GKZ植物事典より)

 

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ディトリキア・グラヴェロレンス Dittrichia graveolens

2021-10-11 10:47:02 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、ディトリキア属、地中海沿岸地域~北アフリカ原産。

学名:Dittrichia graveolens、

英名:Stinkwort、Stinking Fleabane、

2016年10月23日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2018年9月25日、ベイラ地方で撮影、

 

ディトリキア・グラヴェロレンス Dittrichia graveolens の花。表示名は学名の音読み。花の直径は4ミリほど。

 

茎は硬く枝分かれし、草丈は 50 センチほどになる。葉は 2 センチほどの長楕円形で厚く毛があり、対生。顎片は細長くうろこ状。

 

果実は既に花と同時期にタンポポの様な綿毛状。

 

花が終わり、ほとんど綿毛状になった状態。

 

舌状花は黄色く 8~10 枚で先端が切れ込む。道端や荒地などに自生。ディトリキア・グラヴェロレンス Dittrichia graveolens でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名は、ドイツ人植物学者 Manfred Dittrich への献名。種小名は「強臭を持つ」の意。

ディットリキアー・グラヴェオレンスはキク科の多年草である。本種は、本来の原産地は地中海沿岸地方の標高 800m 以下の乾燥した岩礫質な土壌地帯ということである。しかしかなり劣悪な環境でも定着し繁殖を続けるという。草丈は 50㎝ 程度となる。葉は披針形~線形で、茎に互生し、短細毛に覆われる。本種には、全体的に異臭があり、触れると粘つき感がある。茎は上部で良く分枝をする。9~10 月頃、、茎頂並びに枝先に円錐花序を出し、径 44㎜ 程度の黄花を多数つける。舌状花は 7~10 個前後で、舌弁の先端部は浅裂する。花後の果実には白色の冠毛がつく。本種の原産地は、地中海沿岸地方であるが、ヨーロッパ各地・アメリカやオーストラリア・ニュージーランド・東アジアでは帰化状態にある。(GKZ植物事典より) 

 

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ガラクティテーシス・トメントーサ・アルバ Galactites tomentosa f. alba

2021-10-10 10:17:55 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、ガラクティテス属、地中海沿岸地域原産、1年草、

学名:Galactites tomentosa f. alba、

2013年5月6日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2018年5月23日、コスタ・アズール地方で撮影、 

 

ガラクトーシス・トメントーサ Galactites tomentosa の普通種は紫色。

 

一緒に咲いているシャゼンムラサキ、エキウム・プランタギネウム Echium plantagineum。

 

後方にはこのガラクトーシス・トメントーサ Galactites tomentosa の普通のピンク色も。さらにその後方はエキウム・プランタギネウム Echium plantagineum でいちめん紫一色。

 

 

 

ガラクティテーシス・トメントーサ・アルバ Galactites tomentosa f. alba でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名はギリシャ語の gala(=乳白色)を語源としている。葉脈が乳白色であることを示している。種小名は「密に細綿毛ある」の意。品種名は「白色の」の意。

ガラクティティース・トメントーサ・アルバはキク科の1年草である。草丈は 50~150㎝ 程度となる。茎は直立し、上部で分枝する。根生葉はロゼット状となる。茎葉は細長い披針形で、裏面は細かい綿毛に覆われて白っぽくなる。葉の表面には白色の斑模様が走る。葉の先端には強力な刺がある。7~8 月頃、径 3~4㎝ 程度で白色の花をつける。花後には白色の冠毛を持った痩果をつける。(GKZ植物事典より) 

 

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スペルグラ・アルヴェンシス Spergula arvensis

2021-10-09 09:54:54 | ポルトガルの野の花

ナデシコ科、Caryophyllaceae、オオツメクサ属、ヨーロッパ原産、1年草または2年草、

学名:Spergula arvensis、

和名:オオツメクサ(大爪草)、

英名:Corn Spurrey、Stickwort、Starwort、Devil's-gut、Pickpurse、Sandweed、

葡名:Cassamelo、Gorga、Cassamelo、Corga、Espérgula、Esparguta、Orga、Erva-aranha、

2014年4月21日、2016年1月2日、2月15日、20日、11月14日、2020年5月17日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

スペルグラ・アルヴェンシス Spergula arvensis の花。花の直径は 5mm ほど。草丈は 20cm~50cm。全体にまばらな腺毛がある。

 

葉は糸状で、やや多肉であり、幅 1mm で長さ 1.5-4cm になり、基部に白色膜状でへりに細かい歯がある托葉をつける。各節に 10-20 個の葉が偽輪生する。

 

花序は茎の先端か枝の先端につき、まばらに小さな白い花をつける。

 

葡萄棚の下にいっせいに咲く。

 

花は、5枚の白色の花弁をもち、雄ずいは 10個で、花柱は 5個になる。5枚の鈍頭の卵形で長さ 3-4mm になるがく片をもつ。果実は楕円形で、がくよりやや長い。黒色の種子は直径 1mm で、凸レンズ状にふくらんでおり、まわりにコルク質の狭いひれがある。スペルグラ・アルヴェンシス Spergula arvensis でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名はツメクサに似ているが大形種であることから。属名はラテン語の spargere(=撒き散らす、散布する)を語源とする。種小名は「原野生の」の意。

オオツメクサは、ナデシコ科の 1~2 年草である。茎は地を這い、分枝をしながら広がりを見せる。草丈は 20~50㎝ 程度となる。全草に疎らな腺毛がある。葉は長さ 1,5~4㎝、幅 1㎜ 程度の糸状で、基部では細鋸歯を持ち、先端部は尖り、茎に対生する。3~8 月頃、茎頂並びに枝先に白色で 5 弁の小花をつける。花後には、楕円状の蒴果をつける。種子は径 1㎜ 程度で色は黒色となる。本種はヨーロッパ原産種であるが、今日、南極大陸を除いて全ての大陸で帰化状態にある。我が国では明治初期に渡来しているが、各地で帰化状態にある。(GKZ植物事典より) 

 

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ヴェロニカ・ネヴァデンシス Veronica nevadensis

2021-10-08 10:10:29 | ポルトガルの野の花

オオバコ科、Plantaginaceae、クワガタソウ(ヴェロニカ)属、イベリア半島原産、

学名:Veronica nevadensis、

葡名:Verónica-das-neves、

2009年6月21日、2016年6月15日、16日、7月17日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

ヴェロニカ・ネヴァデンシス Veronica nevadensis の花。ヴェロニカ属はオオバコ科の中で 500 を越す最大の種を持つ属。

 

花の直径は 8ミリほど。草丈は 10センチほど。

 

 

 

標高 1900 メートル付近の小川のほとりで確認。

 

他の草に埋もれるように、たくさんの花をつけていた。ヴェロニカ・ネヴァデンシス Veronica nevadensis でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名は聖女ベロニカの名に因んでいる。種小名は「(イベリア半島)シェラネヴァダ山脈の」の意。

ヴェロニカ・ネヴァデンシスはオオバコ科(←ゴマノハグサ科)の多年草である。本種は、イベリア半島の標高 1300~3100m 級高地で酸性土壌の幾分水に浸ったような牧草地や泥炭地・沼地等に自生の見られる野草である。概して岩の割れ目等に自生することが多いと言う。茎は幾分軟質で、赤味を帯びている。草丈は 5~30㎝ 程度となる。根際から出る葉は楕円形~披針形でロゼット状となる。茎葉は長さ 2~5㎝ 程度で茎に互生する。葉は濃緑色で表面には幾分光沢があり、縁部には鋸歯を持ち、先端部は円頭、基部では茎を抱く。5~7 月頃、茎頂に総状花序を出し、径 1㎝ 程度の花をつけ、下方から上方へと咲き上がる。花冠は 4 裂し、花色は青紫色で、濃青色の条紋が入る。(GKZ植物事典より)

 

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トリフォリウム・スクアモスム Trifolium squamosum

2021-10-07 09:57:29 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、シャジクソウ属、地中海沿岸地域原産、

学名:Trifolium squamosum、

英名:Sea Clover、仏名:Trèfle écailleux(鱗状のクローバー)、

伊名:Trifoglio marittimo、葡名: Trevo-de-pé-de-pássaro、Trevo-escamoso、

2010年4月29日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2014年4月21日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

トリフォリウム・スクアモスム Trifolium squamosum の花。表示名は学名の音読み。花の直径は 1 センチほど。草丈は 15~40 センチ。

 

 4 月から 7 月に開花。

 

 

 

標高 0~800 メートルに自生。

 

葉は長楕円形の 3 葉。葉の縁には切れ込みはなく、うぶ毛に覆われている。トリフォリウム・スクアモスム Trifolium squamosum でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名は、「三葉の」の意。種小名は「小鱗片のある」の意。

トリフォリウム・スクアモスムはマメ科の 1年草である。本種は地中海沿岸地方の標高 0~800m 程度の地に自生する野草である。茎は直立し草丈は 15~45㎝ 程度となる。茎は途中で良く分枝をする。葉は 3 出複葉で茎に互生する。小葉は長楕円形で、縁部は全縁であるが白色の細毛が多く見られ、先端部は鈍頭となる。4~7 月頃、茎頂に散形花序を出し、花は 1㎝ 程度で桃色花を多数つける。花は蝶形花で、旗弁が特に長く上方に伸びる。(GKZ植物事典より)

 

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アンティリヌム・メオナントゥム Antirrhinum meonanthum

2021-10-06 10:12:30 | ポルトガルの野の花

オオバコ科、Plantaginaceae、キンギョソウ属、地中海沿岸地域原産、多年草、

学名:Antirrhinum meonanthum、

葡名:Bocas-de-lobo、

2015年6月13日、2016年6月16日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

ポルトガルでは比較的標高の高い場所に自生。半日陰の水際などを好む。

 

草丈は 50cmから 1mほど。

 

花の直径は 2センチほど。金魚の様な花を穂状に連なって咲かせる。

 

種は微細だが性質は強健で、こぼれ種でよく増える。

 

株元から枝分かれして、大株になることもある。年月が経つにつれて、茎が木質化する。アンティリヌム・メオナントゥム Antirrhinum meonanthum でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名はギリシャ語の anti(=代用する)と rhinos(=鼻)の合成語で「鼻に似ている」の意。種小名の語源不詳。

アンティリナム・メオナントゥムはオオバコ科キンギョソウ属の多年草である。本種は、イベリア半島の固有種で、標高 0~1600m 程度までというかなり高低差のある垂直分布域を持つ。自生地は岩礫質或いは砂礫質な土壌地帯である。草丈は 50~120cm 程度となる。茎は直立し、概して単幹であり、希に分岐することもあるという。茎下部は、年数を経ると木質化する。葉は、長さ 1,5~6㎝、幅 0,5~2㎝ 程度の楕円形で、縁部は全縁、先端部は尖り、基部では葉柄状の狭まり茎に互生する。茎や葉には短細毛が密生する。4~6 月頃、茎上部に穂状花序を出し、径2㎝程度で淡黄白色の花を多数つけ、下方から上方へと咲き上がる。(GKZ植物事典より)  

 

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オノニス・クリスタタ Ononis cristata

2021-10-05 10:13:04 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、オノニス属、ヨーロッパ原産、多年草、

学名:Ononis cristata、

英名:Mount Cenis Restharrow、葡名:Joina-das-areias、

2013年5月23日、ポルトガル、エストレマドーラ地方で、2015年5月6日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

オノニス・クリスタタ Ononis cristata の花。表示名は学名の音読み。

 

1,600〜3,600m の石灰質および珪質質の基質上で生育する。

 

草丈は 5~20cmほど。

 

 

 

よく似た花のオノニス・スピノサには棘があるが、オノニス・クリスタタは剛毛に覆われているが、棘はない。開花期は 6月から7月。オノニス・クリスタタ  Ononis cristata でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は学名の音読みから。属名は、ギリシャ古語の植物名から。種小名は「鶏冠状の」の意。

オノニス・クリスタータはマメ科の多年草である。本種は、アルプスやピレネー山脈等の亜高山帯~丘陵帯で、岩礫質な土壌に自生の見られる野草である。茎は地を這った後に斜上する。茎の基部は木質化する。全草が白色の軟細毛で覆われる。草丈は 5~25㎝ 程度となる。葉は 3出複葉で、小葉は楕円状で、縁部には明瞭な鋸歯を持ち、先端部は円頭となる。6~9 月頃、葉腋に径 1,2~1,5㎝ 程度のマメ科特有の蝶形花をつける。端弁は桃色で、表面に濃桃色の条紋が走る。翼弁は淡桃色~白色となる。花後の果実は長さ 1㎝ 程度の円筒形で、中に 1~1,2㎜ 程度で茶色い種子を 6 個内包する。(GKZ植物事典より)

 

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スカンディクス・ペクテン-ヴェネリス Scandix pecten-veneris

2021-10-04 10:27:52 | ポルトガルの野の花

セリ科、Apiaceae,、ナガミノセリモドキ(スカンディクス)属、ヨーロッパ原産、

学名:Scandix pecten-veneris、

和名:ナガミノセリモドキ(長実の芹擬)、ナガミゼリ(長実芹)、

英名:Shepher’d-needle、Venus’s comb、Venus’ Needle、

葡名:Agulha-de-pastor、Agulheira、Erva-agulha、Erva-agulheira、Garfinhos、

2016年2月25日、2020年2月21日、3月7日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

実は最高 7センチほどで、櫛状毛で内側を覆われる。

 

 

 

英国、スウェーデンから地中海沿岸、ヒマラヤ山脈、東ヨーロッパまで分布。

 

若い茎はサラダまたは煮物野菜として使われる。

 

ポルトガル名は「羊飼いの針」という意味。スカンディクス・ペクテン-ヴェネリス Scandix pecten-veneris でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、長い実をつけ、セリに似ていることから。属名はギリシャ語で「針・刺」を意味している。種小名は「ヴィーナスの櫛」の意」の意。

ナガミセリモドキはセリ科の 1年草である。草丈は 30~60㎝ 程度となる。全草無毛。葉は、長さ 10㎝ 程度の 3~4 回羽状に裂した複葉で、最終の裂辺は線形となり、葉柄の基部は茎を抱く。原産地では、2~4 月頃開花する。茎頂に複散形花序を出し、白色 5 弁の小花を多数つける。花弁の大きさは不同で、2 個が大きく、他の3 個は小さくなる。花には長さ 5㎝ 程度の嘴状果実をつける。本種は、我が国では本州:関東以西で帰化状態にある。(GKZ植物事典より)

 

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オムファロデス・ニチダ Omphalodes nitida

2021-10-03 10:20:38 | ポルトガルの野の花

ムラサキ科、Boraginaceae、ヤマルリソウ属、イベリア半島固有種、

学名:Omphalodes nitida、

英名:Navelwort、

2016年6月15日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

オムファロデス・ニチダ Omphalodes nitida の花。オムファロデスの仲間は約 30 種あり、ヨーロッパ、アジア、メキシコなどに分布。

 

ワスレナグサと同じ副花冠(花びらの出っ張り)があるが、葉が薄く、表面が滑らかで、全体に比して大きな根出葉には葉柄がある。

 

スペインからポルトガルにかけての山岳地帯に自生している多年草。

 

 

 

咲き出す時期が遅く、他のオムファロデスは花が散っているが、オムファロデス・ニチダはまだ花をつけていない株もある。山陰の水の滴る場所に繁茂する。オムファロデス・ニチダ Omphalodes nitida でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名はギリシャ語の omphalos(=臍)と oides(=形)の合成語からで、果実の分果の形状を示している。種小名は「やや光沢のある」の意。

オムファロデス・ニティダはムラサキ科の多年草である。本種は、イベリア半島の固有種で、標高 90~1600m の範囲に垂直分布する。本種は、概して水路の近く等の比較的湿り気の多い地に自生するという。草丈は 80㎝ 程度となる。根出葉は長さ 33㎝、幅 3,5㎝ 程度の狭楕円状で、先端部は鋭頭となり、基部では長い葉柄に連なる。茎葉は、長さ 15㎝、幅 2,5㎝ 程度の狭楕円状で茎に互生する。葉質は薄く、表面は平滑である。4~9 月頃、葉腋から長い花柄を伸ばし径 7~12㎜ 程度で淡青色の花を付ける。花には副花冠がつく。(GKZ植物事典より) 

 

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テウクリウム・ヴィセンチウム Teucrium vicentinum

2021-10-02 10:30:13 | ポルトガルの野の花

シソ科、Lamiaceae、ニガクサ(テウクリウム)属、、常緑低木、ポルトガル固有種、

学名:Teucrium vicentinum、

葡名:Póloi-vicentino、

2016年2月18日、2018年5月15日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影、

 

草丈は 40センチほど。

 

花は 3~4,5 ミリほど。

 

 

この地で初めて目にした。ポルトガルの沿海地(アルガルヴェ地方、アレンテージョ地方)にのみ自生の見られる樹種であるという。

 

種小名の vicentinum は繫茂するの意味。

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(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名はギリシャ語で、ディオコリデスによってこの属につけられた名前 teucrion を語源としている。種小名は「繁茂する」の意。

テウクリウム・ヴィセンチナムはシソ科の常緑樹である。本種は、ポルトガルの沿海地(アルガルヴェ地方・アレンテージョ地方)にのみ自生の見られる樹種である。現地の標高 100m 程度までの砂丘・崖等で、概して石灰岩質な土壌に自生する。樹高は 15~25㎝ 程度となる。茎は良く分枝をし、灰白色な細毛で覆われる。葉は小形の楕円状で、葉の縁部には鋸歯状の凹凸がある、両縁は外側に巻き込むように反転し,先端部はほぼ円頭、基部では茎に対生する。葉の付け根部位には複数の托葉がつく。葉には芳香がある。3~4 月頃、枝先の葉腋に径 3~4㎜ 程度で白色の唇形花をつけるが、葉に挟まれて半開状態となる。(GKZ植物事典より) 

 

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