7.
それから、N先生は私に水を向けてくれたので、用意していたエクセルシートを見ながら質問していった。今日は焦る必要はなかった。
Q: 画像診断は妥当か?
A: 妥当だと思う。とにかく、検査はとても丁寧に行われている。
Q: 治療方針は妥当か?
A: 現在の治療のガイドラインに照らせば、妥当だと思う。
自分がT病院で治療していた頃は、「疑わしきは取る」方法が
主流だったので、その分転移や再発のリスクは低かった。
現在は術後のQOLを上げるためになるべく乳房を温存するが、
本当は温存しない方が個人的には良いと思っている。
Q: 腫瘍が乳頭から2cm離れていない。乳頭を温存できるか?
A: 個人的には「疑わしきは取る」方法を採りたいが、乳頭が
あるのとないのとでは印象も気持ちもずいぶん違ってくる。
なるべく残したいだろうから、これも術中の病理診断で
切除範囲を判断してもらったらどうか?
Q: 執刀医(Y先生)の実績をどう思うか?
A: 手術数年間30~50は、決して少なくはない。
16年のキャリアも外科医としては充分だ。
Q: 執刀医は乳腺ばかりではなく膵臓も手術しているが、
乳腺だけを専門としている医師の方が良いのではないか?
A: 乳がんの手術は外科手術の中では最も簡単である。
目に見えている部分だからだ。逆に、膵臓は一番奥にあるので
手術が難しい。それを数多くこなしているのであれば、
外科医としてはむしろ心強い。
Q: 手術実績と質の高さとは比例すると思うか?
A: 多ければ多いに越したことはないが、必ずしも比例するとは
限らない。
Q: 推薦する医師、あるいは病院は?
A: どこの誰が良いとは言いがたい。ただ、患者さんが現在治療を
受けている医師や病院について、助言やコメントはさせていただく。
Q: N医科大学付属病院とY医師についての評価は?
A: 設備の整った充分大きな病院だと思われるし、Y先生は、
資料や紹介状から丁寧な仕事をしていることがうかがわれるので、
何の問題も感じられない。
N先生はときには図や表を使い、終始わかりやすく穏やかに説明してくれた。
それから、N先生は私に水を向けてくれたので、用意していたエクセルシートを見ながら質問していった。今日は焦る必要はなかった。
Q: 画像診断は妥当か?
A: 妥当だと思う。とにかく、検査はとても丁寧に行われている。
Q: 治療方針は妥当か?
A: 現在の治療のガイドラインに照らせば、妥当だと思う。
自分がT病院で治療していた頃は、「疑わしきは取る」方法が
主流だったので、その分転移や再発のリスクは低かった。
現在は術後のQOLを上げるためになるべく乳房を温存するが、
本当は温存しない方が個人的には良いと思っている。
Q: 腫瘍が乳頭から2cm離れていない。乳頭を温存できるか?
A: 個人的には「疑わしきは取る」方法を採りたいが、乳頭が
あるのとないのとでは印象も気持ちもずいぶん違ってくる。
なるべく残したいだろうから、これも術中の病理診断で
切除範囲を判断してもらったらどうか?
Q: 執刀医(Y先生)の実績をどう思うか?
A: 手術数年間30~50は、決して少なくはない。
16年のキャリアも外科医としては充分だ。
Q: 執刀医は乳腺ばかりではなく膵臓も手術しているが、
乳腺だけを専門としている医師の方が良いのではないか?
A: 乳がんの手術は外科手術の中では最も簡単である。
目に見えている部分だからだ。逆に、膵臓は一番奥にあるので
手術が難しい。それを数多くこなしているのであれば、
外科医としてはむしろ心強い。
Q: 手術実績と質の高さとは比例すると思うか?
A: 多ければ多いに越したことはないが、必ずしも比例するとは
限らない。
Q: 推薦する医師、あるいは病院は?
A: どこの誰が良いとは言いがたい。ただ、患者さんが現在治療を
受けている医師や病院について、助言やコメントはさせていただく。
Q: N医科大学付属病院とY医師についての評価は?
A: 設備の整った充分大きな病院だと思われるし、Y先生は、
資料や紹介状から丁寧な仕事をしていることがうかがわれるので、
何の問題も感じられない。
N先生はときには図や表を使い、終始わかりやすく穏やかに説明してくれた。