カッちゃんが高校生の時の話。
カッちゃんは、
ネットで仲良くメールのやり取りしていた男性から、
宇宙人とUFOの秘密イベントがあるという情報を知らされたので、
この人物とともに、
指定された大草原に出掛けた。
イベント参加費が2万円なのが痛いところやったけど、
心ウキウキにイベント参加した。
そこには、
たくさんの人々で賑わい、
大きな電光掲示板と、
特設会場、
更には、
露店まであった。
カッちゃんたちは、
いきなりここに集った人々に話しかけられ、
すぐに仲良くなった。
ある大学生が、
エリア51(UFO目撃の穴場🤔❓)から届けられたと称する石を出した。
カッちゃんたちが驚いていると、
「5000円で売ってあげる」と言って来たので、
カッちゃんは、
喜んで買った。
他の人たちも、
バミューダトライアングルの乾燥藻とか、
ストーンヘッジの塵とかを安値で取り引きし合うので、
カッちゃんたちは、
買いまくった。
喉が渇けば露店、
腹が減っても露店。
ただ、
奇妙なのは、
これほどの人々がいるのに、
あまり、
露店に寄り付かない事実やった。
すると急に、
参加していた人々が、
「宇宙への交信や!みんな真似してくれ!」と言い合い伝わって来た。
カッちゃんたちがナンのことかと思ってたら、
カッちゃんたちを除くほとんどの人たちが、
両手を上げて、
それを左から右にゆっくりと動かす際に、
「オーテイ!!」と叫ぶんやった!
カッちゃんたちが戸惑っていると、
近くの参加者が、
「こら😠❗️真似しろ❗️」と怒鳴って来た。
仕方なく、
カッちゃんたちは、
みんなと一緒に両手を上げて、
それを左から右に動かす際に、
「オーテイ!!」と叫び、
この仕草を1時間もやらされた。
そして、
人々のざわめきとともに、
電光掲示板に、
Eメールが浮かび上がった。
こう書かれていたらしい。
「みなさん、こんばんは。アンドロメダ銀河に住む宇宙生物です。私のためにこんなにお集まりくださいまして、本当にありがとうございました。近いうちにUFOに乗って、みなさんひとりひとりを御訪問させていただきます。それでは今夜は失礼いたします。お帰りの際はなにぶんお気をつけられて御帰宅されますように」
カッちゃんたちは呆気に取られていたのに、
参加者は大喜びで大歓声を上げた!
そして、
どこからともなく紙袋が回されて来て、
参加者全員に行き渡った。
興奮冷めやらぬ参加者たちは、
散って行き、
いつのまにか、
露店も特設会場も電光掲示板も、
撤去されていた。
カッちゃんは力なく帰宅した。
そして、
参加者の一人が言ってた、
アンドロメダ銀河の生き物からのプレゼントであるはずの、
イベントでもらった紙袋の中身を見たら、
日清のUFO焼きそばが一つ入っていた。
カッちゃんは悔し涙を浮かべ、
知り合いの元弁護士に相談した。
元弁護士は、
イベント参加者のほとんどがサクラになって、
詐欺を働いた可能性があることを指摘した。
が、
黒幕が誰なのかもわからない、
玉虫色以上のアンドロメダ銀河決着となり、
だまされたカッちゃんの自己責任として、
落ち着いたんやった。