これは、
俺の近所のコンビニで働く、
日本語堪能なインド人から聞いた話や。
このインド人が、
今から7年くらい前に、
日本に来て働くんやけど、
その時いたところは、
宮崎県やった。
季節は冬とのこと。
この、
冬の宮崎県で、
インド人は、
経験したことのない肌寒さを感じた。
また、
初めて来た日本での食事に、
安食堂でのランチセットを頼んだが、
食べ物は、
カレーライスセット以外は完売したと言われた。
仕方がないので、
牛肉抜き(インド人には牛肉は禁忌食物)カレーにしてもらった。
初めての日本での食事がカレーというのも哀しい感じがしたという。
次に夕食用の買い物に行き、
パパッとライスを買った。
後は、
調理慣れしてないのと予算的な問題から、
レトルト食品を買おうとした。
が、
予算より10円オーバーするので、
予算内のレトルトを買うとしたら、
カレーしかなかった。
仕方なく、
レトルトカレーを買った。
買い物から、
アパートへの帰り道で、
冷たい風に、
白い粉が混じって吹き付けたので、
インド人は、
「これが雪」と感動した。
インド人がこの白い粉を手に持つと、
思ったほど、
冷たくはなく、
また、
すぐには溶けなかった。
インド人が、
風が吹き付ける方向にある一軒家の二階をたまたま見上げたら、
小さな子供が、
発泡スチロールをひっ掻いて粉状に風に飛ばしていた光景を目にした。
インド人は、
このフェイクな雪景色の中で、
早く、
この国に慣れようと決意した。
このインド人が、
モノホンの雪を見たのは、
この出来事の3年後。
九州から関東圏へとお引越ししたことでのことやった。