ケイシロウとトークアバウト

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大僧正様がやって来た

2022-05-18 23:33:00 | 日記




仏教界最高位の僧を大僧正(だいそうじょう)と言う。
今回、
とある資産家一家が、
困った人々に、
たくさん寄付をするという名目で、
大僧正を呼んで、
供養をしてもらうことにした。

一方、
土地に不慣れな大僧正は、
普段着に帽子をかぶって、
お呼ばれされた資産家の家をあらかじめ調べておこうと、
その家の裏に来た。
凄まじく大きな家で、
裏庭のドアが開いていたので、
中に入った。

裏庭には、
大きくて立派な盆栽があった。
大僧正は、
盆栽いじりが好きなので、
下手に手入れされてた盆栽に近づき、
側にあったハサミで、
手入れしてた。

そこに、
この家の資産家夫婦が来て、
大僧正を庭師と間違えて、
蔑んだ。
資産家の旦那は大僧正に、
「全くケチなこと考えるじゃないか⁉️時間外労働して後で手当をもらうつもりか⁉️」と言うと、
奥さんの方も、
小皿に入れた一個の角砂糖を大僧正に近づけ、
「角砂糖でもかじりやがれ!」と怒声で言った。
大僧正は二人に深くお辞儀して、
裏庭から外に出た。

それから数時間して、
僧衣をまとった大僧正が、
資産家一家の玄関に到着した。
資産家夫婦が挨拶に現れて、
大僧正を見て、
心に「ドッキ~ん😱」としたが、
徹底的にごまかして、
「これはこれは大僧正様!こんな足をつけるのも恐れ多いところに来ていただきまして」と、
うやうやしく頭を下げた。
大僧正は、
「どうぞお構いなく」と一礼した。
資産家一家の奥さんが、
「大僧正様のお姿に仏様を感じます」と手を合わせると、
大僧正は、
「ありがとうございます。奥様。ご供養が済み次第、角砂糖をくださいませ」と言った。