
半グレのフジキとアズマとカワノは、
日々の蒸し暑さに耐えられずに、
早朝から、
川泳ぎをした。
足が着く川上近くで三人は泳いだ。
けど、
生温かい風と、
生ぬるい水に嫌気がさして、
川下の深い方へと、
三人は泳ぎ出した。
カワノが泳ぎながら、
「どこまで泳いでも温かい。ナニか、よくないことが起こりそうな気がする」と言い、
挙げ句に、
「泳ぐのやめて上がらねえか?」と言い足した。
するとフジキが、
「川下まで行けば、好きなだけ潜れるから、体が冷えるぜ」と言い返すので、
カワノは、
「うん。でも嫌な予感がする」と答えた。
三人は、
大きな崖の表を泳いで横切り、
崖の裏に出て、
驚いた!
たくさんの人々が、
川に舟を出していた。
岸辺にも、
大勢の人々がいた。
そのとき、
「お~い❗️ホトケが上がったぞ❗️」と響き渡る声に、
三人は戦慄した😱😱😱
そして口々に、
「ヤバい❗️」「ヤバい❗️」「ヤバい❗️」と叫びまくった。
が、
足が完璧に着かない上に、
川の流れが速かったので、
思わず三人は、
引き上げられているモノに目をやった。
フジキ、アズマ、カワノの三人の目に映ったモノは、
水中から引き上げられている仏像やった。
カワノはあ然と、
「ホトケが上がったって、水中に沈んだ仏像やったんか😳⁉️」と驚くと、
フジキが、
「ブツぞ❗️お前!おどかしたら」とキレた。
岸辺には、
数人の僧侶に混じった本尼(ホンニ)が、
仏像引き上げ作業員たちに、
「地滑りで川に落ちた仏様を上げてくださり、本尼(ホンニ)はほんにうれしゅうございます」と、
挨拶した。