この日、
ケイシロウ(上画像)は、
母親の三回忌の場で、
えんどう豆に、
昔働いてたパイプハウス(ビニールハウス似の白ガラスに囲まれた栽培所)から、
かつて使っていたラジカセ持って来いpleaseと言われた。
その際、
コトを秘密裏にするように命令し、
コードネームは[見るな・言うな・聞くな]やと念押しした。
このイミフのコードネームを持ち、
ケイシロウは俺を誘って、
現地のパイプハウスがある場へと出向いた。
上画像(俺が撮影)のように、
ラジカセらしきものはない。
やからケイシロウの足は、
------事務所内へと移動
上画像が、
実際のえんどう豆の所有物。
やけど、
ラジカセは無い。
奥場所の画像やけど、
ラジカセは無い!
ケイシロウの話しでは、
えんどう豆は、
同じ農業👩🌾を営む者達に、
「おつかれさん」と声を掛けて帰り、
二度と、
この地に来ることは無かった。
パイプハウスのレンタル料を踏み倒す為や。
わかめ菜栽培で一攫千金の夢破れたえんどう豆の出来ることは、
ただただ逃げることやった。
(ヤッパ無い😦)
ケイシロウによれば、
[見るな・言うな・聞くな]と言うコードネームは、
「誰にも見られるな。見られても何も言うな。言われても何も聞くな」という意やと言う。
確かにそうやろ。
が、
結局無かったラジカセやけど、
そんなコードネームを使ってまで、
取りに行かせるやろか🤔
しかもケイシロウによれば、
そのラジカセは壊れているという。
ナニ者かが盗ったとしても、
実用性のある物は、
四番目画像のように、
たくさんある。
なのに、
そのナニ者かは、
実用性のある物には手をかけず、
壊れたラジカセを盗んだというのやろうか🤔🤔🤔
俺はこの一件を、
後で、
自称名探偵の道頓堀川痴歩(どうとんぼりがわちほ)に相談してみた。
道頓堀川痴歩は、
俺のド下手な撮影画像を丹念に見て、
ひとつの画像を指し、
「凶公。これがラジカセじゃないんですか?」と言った。
上画像がパイプハウスやけど、
前から見れば、
ラジカセの前方に見える。
そして、
肖像権の問題から、
画像公開出来なかったけど、
パイプハウスの真ん中ドア部のガラスに、
えんどう豆の手書きがあった。
それは、
「ケイシロウ」と書かれていた。
道頓堀川痴歩は言う。
「えんどう豆は借金問題になる前に、ケイシロウとは仲良く楽しく仕事をしていたと思う」
(ケイシロウからはこの事実は聞かされていた。道頓堀川痴歩にはひと言も言わなかったのに------)
「凶公、ケイシロウとDAMカラオケ🎤してるんだったら、ケイシロウもよく歌を唄う癖があったんやないか?」
(ズバリやった😬今でもよく唄う)
「だから、ケイシロウの歌が響くこのパイプハウスこそ、えんどう豆にとってはラジカセだったんですよ」と言った。
俺はショック😨を受けた!
えんどう豆は完璧完全なワルやと思ってたからや。
道頓堀川痴歩は、
パイプハウス画像をじっと見て言う。
「不思議ですね凶公。どんなに悪い👎人でも、最初っからは無いんです。もし、えんどう豆が最初っからワルなら、ケイシロウが一緒に長く働くはずがない」
俺は頷くことしかデけんやった。
道頓堀川痴歩は言う。
「三回忌でケイシロウに再会したえんどう豆は、教えたかったんですよ。最初の楽しかった思い出を。見るな、言うな、聞くなという意味は、えんどう豆の一人だけの心のラジカセがあのパイプハウスだと、ケイシロウに教えたかったんじゃないかな」
俺は道頓堀川痴歩と同じ思いになった。
道頓堀川痴歩は最後に、
「えんどう豆はケイシロウに、何も見えなくなった時、何も言えなくなった時、何も聞こえなくなった時に、原点に帰れと言ってるんですよ。私もこの画像を見て、ケイシロウの歌が聞こえるようだ」と言って、
帰宅した。
俺は、
このラジカセ探しのすべては、
いつも楽しく、人と仲良くしなさいという、
ケイシロウの母親の教えやったと思う。
そして俺も、
ラジカセに似たパイプハウスの前方の窓に、
「ケイシロウ」とえんどう豆に書かれた文字を見ながら、
ケイシロウの歌が聞こえる気がする。
道頓堀川痴歩(どうとんぼりがわちほ)。
また、
この男に、
助けられた。