ケイシロウとトークアバウト

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ひな祭りにはぼんぼり灯せ!

2024-03-02 23:44:00 | 日記




3月3日になると、
カイくんの家に、
ヨウイチとアキノリ君が来て、
強烈な、
ひな祭りトラウマの出来事を語り合う。

それは、
彼らが、
酒宴をたしなむことが許される前の、
子供時代の出来事や。

ヨウイチとカイくんとアキノリ君は、
とある豪邸ながらもさびれた一室に、
3月3日になると、
必ず、
人の大きさはあろう、
お内裏様とお雛様🎎が飾られる不思議さに、
心を奪われるんやった。
その一室は、
閉め切られていて、
ヨウイチたちが、
小学四年生の頃、
豪邸の裏庭に無断侵入したことで、
このミョーな事実を知ることとなった。
閉め切られた中にあっても、
微かな窓辺の隙間から、
中を覗いたヨウイチたちは、
真っ暗な室内をぼんぼりのみが照らされる中、
この、
大きなお内裏様とお雛様🎎の謎を知りたいと渇望するんやった。

この謎が暴かれる25年前。

この豪邸には、
かつての地方議員の老人と妻が、
この地区にあって最高の雛壇を飾りつけていた。
この老夫婦には、
一人息子がいたが、
不良少年の道を歩み、
不良少女していた女性を妻にした。
この不良夫婦には、
男の子と女の子の双子が産まれたが、
育児放棄したので、
老人夫婦が子育てをした。

この双子は、
老人夫婦によって、
男の子はダイチと名付けられ、
女の子はヒナコと名付けられた。
老人夫婦のひな祭り🎎を愛する心情からのものであることは言うまでもない。
が、
ダイチもヒナコも失声症という心の病気から、
コミュニケーション能力がほぼ皆無やった。
そんなダイチとヒナコやったけど、
老人夫婦自慢の雛壇には我を忘れて見入り、
特に、
お内裏様とお雛様🎎には、
顔をほころばせるほど夢中になった。
やから、
ダイチとヒナコにとって、
3月3日は、
大祝日㊗️やった❗️

時が流れ、
ダイチとヒナコが高校生になった時、
老人夫婦がそれぞれ、
インフルエンザ😷😷で亡くなった。
その日が3月4日だったこともあって、
雛壇は飾られていたが、
老人夫婦の逝去後、
息子夫婦が片付けることなく、
ほったらかしにしていたので、
雛壇はそのままやった。
けど、
ダイチとヒナコは喜んだ。

ときに、
息子夫婦は、
「サタデー・ナイト・フィーバー」や「グリース」を観て感動して🥹🥹
二人揃って、
リーゼントして、
白革ジャンに身を包み、
ディスコダンスしながら帰って来た。
そしてダイチとヒナコに、
「テメーらもフィーバーしねえから、いつまで経っても口が利けねえんだよ!」とインネン付けた。
ダイチとヒナコはシカトして、
雛壇を見つめていた。
これに腹を立てた息子夫婦は、
「ひな祭り🎎なんかフィーバーしねえんだよ❗️」と叫んで、
コンポで「ステイン・アライブ」を大音量で流して、
雛壇を破壊した❗️
ダイチとヒナコが息子夫婦を睨むと、
息子夫婦は、
「テメーら!フィーバーせずに親にメンチ切りやがって!お前らが生きてる限り、メンチカツ食わせねーからな!!」と怒鳴って、
ダイチとヒナコにお叩きを連打した❗️❗️

こういうことがあった後、
半年後に、
息子夫婦は、
酔い潰れた中で、
高速道路の中央で二人で、
ジョン・トラボルタのフィーバーポーズをキメてるところを、
大型トラックが跳ねて、
三途の川を渡るハメになった。
ダイチとヒナコは親戚に引き取られたが、
3月3日には、
自分たちの実家に帰って来て、
小さなお内裏様とお雛様🎎をもって、
ひな祭り🎎するんやった。

こんな話をしのぶに聞かされたヨウイチたち3人は、
今度の3月3日の夜に、
室内侵入することにした。

ヨウイチたちは、
夜中の出歩き口止め料の千円をしのぶに払い、
両親に見つからず、
家から外に出た。
そして、
ダイチとヒナコの生家であるあのさびれた豪邸の中への侵入を敢行した。

真っ暗な室内を懐中電灯🔦一つで照らしながら歩むと、
ひとつの室内だけ、
うっすらと明るかった。
ヨウイチたちが行くと、
ぼんぼりに照らされた、
大人と同じ大きさのお内裏様とお雛様🎎があった。
ヨウイチはカイくんとアキノリ君に、
「しょうもねぇひな祭りだな!小便かけようぜ!」と言って、
チャックをおろすと、
いきなりお内裏様が立ち上がり、
「貴様ら!調子に乗りやがって❗️」と怒鳴った!
ヨウイチたちが悲鳴を上げると、
お雛様も立ち上がり、
「お警察に通報なさいますわよ❗️」と凄んで来た!
ヨウイチたちは悲鳴を上げながら🙀🙀🙀
猛ダッシュで逃げた❗️

後でしのぶに聞くと、
ダイチとヒナコの小さなお内裏様とお雛様🎎が壊れたとき、
昔の立派な雛壇を思い出したのか、
自分たちが、
お内裏様とお雛様🎎になろうと、
コスプレひな祭り🎎を、 
決まって3月3日にすることにしたと言う。
ヨウイチはしのぶに、
「それならハヨ言え😡」とキレると、
しのぶは、
「ハヨ言えば家えは侵入せんということか⁉️ナメたらアカんよ、ナマガキ🤬」とキレ返した。

あれから月日は経ち、
ひな祭り🎎だけは毎年来る。
その度に、
ヨウイチたちは酒を飲み交わしながら、
恐ろしくも楽しく過ぎ去った少年時代を、
思い返すんやった。