こんばんわ、陶話作家のクメタマリです
新年6日に義母が亡くなりました。
葬儀の帰りにしたためた散文を今日は載せます。
「月」
死は突然に与えられる
想いもかけぬ方法で
その刻
想いもかけぬ処から
生きようとした者の頭上にも
やがては私の頭上にも降りるであろう
かたくななまでに閉ざされた
その顔
永遠に続く眠り
その日は青々とどこまでも深い空が
1月の凍える大気を貫いて広がっている
人気もまばらな午後の斎場
家族4人の密やかな祈りの後
地の底からうなるような
木と布と花と肉体と 様々な思い出とを焼き去る音が響く
無機質な白い磁器の壷に納められた
かつて母であった者の異形を抱えて
ことば少なく帰途につく
赤々と光る鱗をくねらせながら
高速道路は大蛇のように続き
群青色のグラデーションの空の下
黄金色に輝き始めた裾野の帯に黒く浮かび上がる峰々
見上げれば 高く 上弦の月
新年6日に義母が亡くなりました。
葬儀の帰りにしたためた散文を今日は載せます。
「月」
死は突然に与えられる
想いもかけぬ方法で
その刻
想いもかけぬ処から
生きようとした者の頭上にも
やがては私の頭上にも降りるであろう
かたくななまでに閉ざされた
その顔
永遠に続く眠り
その日は青々とどこまでも深い空が
1月の凍える大気を貫いて広がっている
人気もまばらな午後の斎場
家族4人の密やかな祈りの後
地の底からうなるような
木と布と花と肉体と 様々な思い出とを焼き去る音が響く
無機質な白い磁器の壷に納められた
かつて母であった者の異形を抱えて
ことば少なく帰途につく
赤々と光る鱗をくねらせながら
高速道路は大蛇のように続き
群青色のグラデーションの空の下
黄金色に輝き始めた裾野の帯に黒く浮かび上がる峰々
見上げれば 高く 上弦の月
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