言下に○○:げんかに

2009年07月05日 | 人生はメンタルだよな
ビジネスを遂行していく中で、スムーズな会話を成り立たせていくことは大変重要なことです。

そのためには、まず"相手に聞こえる大きさで、滑舌よく、かつ相手のわかる言葉(単語)を使って"話をすることが第一です。ま、この辺からすでにビジネス会話の難しさが始まるのですが。

ビジネスに限らず、家族とか恋人同士とかでない、いわゆる他人同士、利害関係者同士の会話の半分以上の時間がそこで交わされる"単語"の意味のすり合わせに費やされているといっても過言ではないと思います。もともと、言葉は同じ日本語を話す人たちであっても、生まれてこの方の家族や土地などの生活環境によってその使い方や意味合いが大きく異なることは仕方が無いことです。

ビジネス上で交わされる会話は、多くは同じ一つの業界内で語られます。したがって、同じセールスマン同士でも、自動車販売の方と広告業界の方とが"販売"という課題についていきなり話を始めても最初はうまくかみ合わないことでしょう。言葉の意味合いが違うのですから。

これは、同じ業界内でも状況は同じで、例えば軽自動車を売っているセールスマンとベンツを売っているセールスマンとの間の会話を成り立たせるのも手間の要る話だと思います。

私の属する広告業界でも同じです。まして、皆様お気づきのように私の従事する"ネット広告業界"の人とコンサバな媒体例えば新聞広告業界の方と話をするのは、かなりしんどいことです。

ネット系の人が当たり前に使う単語

ROI



既にだめですね。「広告における投資効率」なんて普通に使って会話が成り立つわけが無い。

単語の意味合いの刷り合わせ以前に、そういう概念が相手に無いわけですから、会話が成り立つ方が不思議、といっても極論じゃないとすら思えます。

だからといって、そこで相手との会話を拒絶してしまったら、ビジネスそのものが成り立たないので、ビジネスをしている私(相手の方もそうですが)も言い方をかえ、言葉を変えて相互に理解を深めていく努力が必要であるわけです。

「広告主が求めているROIを達成できないこの提案が通ると私には思えません。」

言下に判断を示す。

そういうやり方をしては、スムーズなビジネスは成り立たないことでしょう。

しかし、ヒガシ。

「言下に判断を示す」というというのも、一つの会話方法であって、対話そのものを拒否しているわけではないのです。「私はこう、判断する」に対して相手も「私は、こう判断する」と"言下に"表明することで、論点が即座に明示され、次の会話がより明確に、よりスピーディーに進んでいくのではないでしょうか。

上に書いた"言下な判断"に対して相手が取る発言は「ROIは何ですか?」だと思います。そんな状況が生じれば、そこで辞書を開けば良いのです。書庫に行って辞書を持ってこなくても近くのPCや携帯電話でwikipediaでも調べればすぐに単語の刷り合わせはできて議論が次に進むと思うのです。

ビジネス会話の目的は「相手をやり込めること」ではなく「相手との溝を一刻も早く埋めて、共に課題を解決する方法を見つけ出す」事だと思うのです。


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