大変にご無沙汰しておりました。お陰様で毎日を忙しくお仕事させて頂いております。
だいぶ時間があいてしまいましたが、今年に入ってから最近までも、様々な勉強を
させて頂いてます。御縁がありこのブログをみて頂いた方に、「あんな畳もあるんだ!!」
「こんな畳もあるんだ!!」と畳に少しでも興味をもって頂ければ幸いです。自分が制作して
感じたその畳の素晴らしさなど解り易く綴ることが出来れば幸いです。
また、少しずつですが発信出来るように頑張るぞ!!宜しくお願い致します。
一本縁と呼ばれるお仕事です。上部写真、真ん中をみると片方の畳が
へり無畳になっています。 重なり合う畳縁と畳縁が無いことから一本縁と呼ばれています。
こちらのお写真は猫の足跡がてくてくと。何処に向かっているのでしょうか?
(笑)私の住む下町には昔から、上記にも綴りましたが、重なり合う畳縁を野暮ったいといって
洒落を好む江戸っ子達の間で人気の畳になり、今でも多くのファンがいて、時々お仕事をさせて
頂いています。私の感覚では、畳縁が重なり合わないことからお部屋がスッキリみえて広く感じる
事が出来ました。また一本縁のお仕事は6畳間でも四畳半でも楽しむことが出来ます。
お部屋を広く魅せる。粋に楽しく「一本縁」のご紹介でした。
ひな祭り、お雛様を飾る畳台を制作しました。畳の寸法・へりの幅・畳の厚み、お客様指定の
制作です。飾った姿がみてみたい(願)この畳縁は繧繝へりといって畳縁のなかで最上位とされる
畳縁です。百人一首を思い浮かべるとイメージが湧きやすいかもしれません。
私の住む浅草橋は人形屋さんのメッカでもあります。最近ひな人形をみるとそれっぽい畳縁が
人形の畳台に付いていますが、畳屋さんでつかう繧繝縁は上記のような畳縁になります。
(種類あります)
こちらの畳は刀を置く畳台を繧繝縁で制作してほしいと依頼され制作しました。確かに細長い。
繧繝縁の模様は同じ方向に向くように制作してあります。この畳台に飾る刀ってどんな刀なので
しょうか?色々な勉強をさせて頂いてます。ありがとうございます。
この畳はお寺様にお届けした畳です。珍しいタイプの畳でしたが、ご依頼いただいた通りに制作
しました。丸い紋が3つの流れで、この畳のヘリ幅になっていますが四隅に〇〇と二つ。
この〇〇を先に四隅に縫い付けてから3つの幅の畳縁を縫い付けます。
制作には気をつかいますが隣り合う畳縁がそろって重なるととっても美しくみえます。
沢山勉強して、もっと美しい畳が作れるようにこれからも努力します。
大分県産の琉球畳表を使用した琉球畳です。
よく琉球畳とお客様のなかで呼ばれますが、この琉球畳表をしようした畳が琉球畳。
へり(畳のふち)の無い畳はへり無畳。わかりずらいかもしれませんが、これが正しい呼び方に
なります。へりが無い畳すべてが琉球畳と=ではありません。何がちがうのか?素材が違うのは
以前にも綴りましたが(イグサ・カヤツリグサ・和紙素材・ビニール素材等の違いなど)
この大分県産琉球畳表。わたしの感覚では香が違います。柏餅(最高)の香。
なんともすがすがしい香がします。私はこの香が大好きです。同じく琉球畳表の外国産には
この香はうまれません。また今回制作させて頂いた畳には麻のシートを巻き込んであります。
今回お客様に麻について大変勉強させて頂きました。
畳表を成型している経糸の麻。このことについても大分県の生産者団体様にご連絡し、
電話で沢山教えてもらいました。すごく貴重なお話が聞けたのもお客様にお勉強させて頂いた
からこそだと感じています。本当にありがとうございました。大分県産琉球畳表・琉球畳
素朴な中に力強さを感じ得ることが出来、柏餅のようなすがすがしい香。素敵な畳です。
この畳表は無染土畳表といいます。(写真みづらく申し訳ございません?)
本来、畳のお顔部分にあたる畳表。これは畳表に製織するまでの過程の中に、刈り取った
イグサを染土(せんど)という天然の土を原量にし、配合された土を水の中で溶かし、
イグサを泥染めする過程があります。泥染めされたイグサで畳表に製織する畳表と
泥染めしないイグサで、乾燥させて織られた畳表が【無染土畳表】となります。
今回窓のない和室。蛍光灯の明かりだけの和室の畳を表替えさせて頂きましたが
このつやのある畳表が蛍光灯からの明かりを反射し、お部屋を明るくしました。
普通の畳表と比べると様々な特徴の違いがありますが香とツヤヤカな表情が
お部屋の中で沢山主張していました。みずみずしいお抹茶のような香りに包まれて
明るいお部屋にヘンシンです。この度はありがとうございました。
いつもお世話になっています屋形船のお仕事をさせて頂いてます。
セキスイ畳表(ポリプロピレン)のブルーバイオレットとピンクの交色です。ほりゴタツになって
いますが、コタツの中も畳です。お花見シーズン真っ最中にて間に合って良かったです。(汗)
色々なお色のカラーバリエーション。どんな色がそのお部屋には合うのか?色の感覚は好み
もありますので難しいですが、畳屋としておすすめ出来る知識を学びたいと考えています。
頑張って勉強します。
ダイケン畳表の清流「栗色」です。隣のお写真は同じ畳表を使用して
いますが、畳の目が光の当たり方によって違った色合いにみえます。これを利用し畳を互い違い
に敷き込むことで、上記のお写真のような市松模様にみえます。最近はマンションの
フローリングに置き畳をご希望されるお客さんが増えてまいりました。畳の素材・厚み・大きさ
様々ですが、畳をお選びいただくことが嬉しいです。やっぱり寝ころびたいですよね。
裸足で歩きたいですよね?音、吸収したいですよね?畳の良さを沢山感じて頂きたいです。
素晴らしい畳です。
今回お仕事をさせて頂きました、京間用サイズの畳表を関東間サイズの畳へ、贅沢に使用した
たたみのご紹介です。写真下の右側に、関東間用の畳表と京間用畳表を並べてあります。
この京間用の畳表は一つの畳の目の中に麻糸が4本(通称本W※業界用語です。)入っていて
生産者様の手によって厳選されたイグサが織り込まれています。美しい表情の中に確固たる
力強さを感じ、畳の香、手触り、色調など素晴らしい畳でした。生産者様が手塩にかけ育て
織られた畳表を精一杯畳に気持ちを込め制作させて頂きました。畳は成長します。
お客様の足で沢山畳に栄養をあげて、美しく成熟した畳に、又お会いする日を
心よりお待ち申し上げております。
以上で今夜の一綴りを終えます。最初にも書きましたが、これからも少しずつですが頑張って
発信して参ります。宜しくお願い申し上げます。 (株)金井畳店 四代目
P.S
四月も半ばです。震災から一年。あの日家族みんなで正座し黙とうしました。
元気に家業に精を出し、家族ともどもみんなで生活を出来ること。
今生きていることに感謝し今自分のおかれた立場の中で一生懸命に生きる。
それが今生きている自分の役割だと思っています。あらためて震災で亡くなれた方々の
ご冥福をお祈りします。自分の役割をしっかり頑張ります。