いきけんこう!

生き健康、意気兼行、粋健康、意気軒昂
などを当て字にしたいボケ封じ観音様と
元気印シニアとの対話。

がんばり屋のすずしろ!!千秋楽を観る

2010-04-21 22:38:33 | 時の話題
秋大根の種まき時期が遅れたので葉大根になってしまった。
越冬した青首大根野郎達の葉には、根より豊富なビタミンA、Cが含まれているようですね。

種まき時期が遅れたため葉大根に変身して冬を過ごした青首大根野郎達の根は、赤ん坊のすねほどにしか成育せず、葉だけがぐんぐん成長して、花を咲かせたのです(写真)。
それも、葉だけを食材にした家内に引き抜かれたのですが、畑の中に僅かに根の先端を残した奴(やつ)だったのです。こやつは、大器晩成なのでしょうか・・・。

我が家では、大根の葉を「おひたし」の食材にしていますが、味噌汁の具、漬物、油で軽く炒めるなどして食すると美味しいようです。

大根は、漬物、煮物、鍋物、なます、サラダや刺身のつまみなどに調理されて、日常の食生活でも馴染みの深い野菜です。

なんといっても、大根野郎達の自慢は、彼らが引き起こす食中毒が皆無であること。
あたらない役者のことを「大根役者」と揶揄するのは、ご存知でしょう。
物好きな贔屓者でも、下手な役者の芝居は観劇する気にはなれない。つまり、下手な役者の芝居は「当たらない」ので、「大根を食べても当たらない」ことに掛けた呼び名のようです。

江戸時代の野菜の中で最も品種の多かった野菜は大根野郎達であった、との記録が「享保・元文諸国産物帳」にあるようですから、大根の歴史はかなり古いようです。

春の七草があります。
せり(芹)、なずな(薺:ぺんぺん草)、ごぎょう(御形:母子草・ハハコグサ)、はこべら(繁縷:ハコベ)、ほとけのざ(仏の座:小鬼田平子・コオニタビコラ)、すずな(鈴菜:蕪・カブ)、すずしろ(清白:大根)が、それです。

その昔の七草は種類が違い、現在のような種類になったのは南北朝時代の貞治元(1362)年ころに書かれた[源氏物語]の注釈書「河海抄:かかいしょう」に初見されるようですから、すずしろが食卓に現れた時代は、それよりも前になるのでは・・・。

「春の七草は、農耕の伝来とともに渡来した史前帰化植物や東南アジアから中国・朝鮮などに広く分布する植物と栽培植物からなっている。七草粥の習慣も伝来のものであるが、その材料もすべて伝来のものと考えて良さそうである」(岡山理科大学・総合情報部Web)。

なにはともあれ、厳しかった冬を乗り切り、数十年ぶりに襲った4月半ばの降雪や酷寒にも負けす、自らの生命を懸命に維持していた青首大根野郎たちは、摂氏22度になった4月21日、トウモロコシ畑を作る犠牲になったのです。

大器晩成したすずしろの花を見ていると、役者大根の千秋楽を観ているような錯覚を覚え、鎌で斬るのが愛おしくなり、記念写真にして再会を楽しむことにしました。

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