いきけんこう!

生き健康、意気兼行、粋健康、意気軒昂
などを当て字にしたいボケ封じ観音様と
元気印シニアとの対話。

川村記念美術館の自然散策 その1 青春を謳歌するオンブバッタ

2008-09-24 02:24:56 | 散策
頭部が長三角形に突き出て、剣状の触覚を持っているショウリョウバッタの若いカップルと早合点したのは、オンブバッタ(写真)でした。

果托に乗っかって日光浴をするトノサマバッタ、太陽の光を避けるように果托の外側に留まっているトノサマバッタ、そして、このカップルに遭遇したのは、9月17日14時半頃、大賀ハス池の果托を撮るポイントを探している時です。
茶褐色の果托に緑色のバッタが止まっているので、直ぐ目に留まりました。

池に生息している牛蛙は、人の気配を察した瞬間 、水中へ逃亡ですが、茶褐色の果托の上に見える小さい緑色の点は、その正体を探ろうと近づいても微動だにしません。

ニコンD60のファインダーを覗いて、55mm~200mmズームを最大限に引き寄せてピントを合わせます。小さい緑色の点は、オンブバッタのカップルでした。

じつは、生物大図鑑に掲載されているショウリョウバッタのメスは、オンブバッタのオス(写真左)の半分くらいの大きさしかありません。顔つきも全然ちがいます。
ショウリョウバッタのオスとオンブバッタのメス(写真右)の大きさが似ているので、最初は、ショウリョウバッタのカップルと混同しました。

爪の間に吸盤状の器官があり、それで植物などにしがみつくオンブバッタ。メス(写真右)の足はしっかりと大賀ハスの果托にしがみついています。オスは、両翅の真ん中あたりから下の翅がないのでしょうか、背中が紫色に見えます。

元気印が撮影に接近しても無警戒です。未だ、世間の怖さ、冷たさ、汚れを知らない若いカップルのようです。防衛本能さえ忘れている今、まさに、恋の季節。

  ♪♪
   恋は 私の恋は
   空を染めて 燃えたよ
   夜明けのコーヒー
   二人で飲もうと
   あの人が言った 恋の季節よ

肩を寄せ合う睦まじいカップルは、何を語り合い、何を想っているのでしょうか。

「言葉はいりません。彼女は、彼の翅を織り、二人揃って青空へ飛び立つ日を迎えるのです」

ボケ封じ観音さまのハミングは佳境に入ります。

   ♪♪
    忘れられないの あの人が好きよ
    緑のシャツ着てさ 空を見上げてる
    私ははだしで 小さな貝の舟
    浮かべて泣いたの わけもないのに

歌好きのボケ封じ観音さまは、薀蓄(うんちく)を傾けます。

『16歳のデカベビー・ピンキー(今陽子)とキラーズは、岩谷時子が作詞した「恋の季節」を歌って大ヒットを飛ばしましたね。昭和43(1968)年です。翌年、岩谷時子と再びコンビを組んだいずみたくは、「いいじゃないの幸せならば」で、第11回日本レコード大賞を獲得しているんですよ』

ハミングを終えた観音さまは、脱いだ観音衣裳を丁寧に折りたたみ、パンタロン・ルックに着替え、ダービーハットに手をやるフリをすると、ステッキを置いたまま西国の空へ消えたのです。
ピンキーのフリに気を取られステッキを忘れた観音さまは、西国のどこかに篭りオンブバッタの翅を回復させるための修行に入るのでしょう。

ショウリョウバッタのメスはハタオリバッタの別名がありますが、オンブバッタのメスは、破損した彼の翅は織れません。ボケ封じ観音さまは、彼女に神通力を授け、彼の翅が織りあがる日まで、荒行を続けます。

観音さまが置き忘れたステッキは、荒行が明けるまで、大賀ハス池の端っこで留守番。
傷だらけの果托や矢車トンボと「恋の季節」を歌う日が続きます。
ですが、楽天ステッキには、番いとなって秋晴れの空へ吸い込まれていくオンブバッタの姿が見えています。




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