幕末から明治前期の浮世絵師である月岡 芳年、歌川国芳門下で、国芳の雰囲気が感じられます。
私にとっては初めて聞く名前で、作品を見るのも初めてでした。
「風俗三十二相」は、さまざまな女性の風俗を描いたもので、官能的な匂いも感じられます。
それぞれの絵の題は「○○そう」といった副題が付けられています。
下の絵は
うるさそう 寛政年間 処女の風俗
いたそう 寛政年間 女郎の風俗 恋人の名前を刺青する光景です。
ひんがよささう 享和年間 官女之風俗
つめたさう 文化年間 めかけの風俗
しなやかさう 天保年間 傾城之風俗
おもたそう 天保年間 深川かるこの風俗
みたそう 天保年間 御小姓の風俗 御小姓:大奥で世話係をした旗本の娘。
この作品は、構図や色遣いなど、優れていると思いました。
かゆそう 嘉永年間 かこい者の風俗
かいたそう 嘉永年間 おかみさんの風俗
おきがつきそう 明治年間 西京仲居の風俗
くらそう 明治年間 細君の風俗
はずかしそう 明治年間 むすめの風俗
芳年の本作品を、最初見たとき、少し低俗な絵かな?と思ったのですが、細部にも手を抜かず美しく仕上げており、価値ある作品だと思いました。
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