2月26日に行った「二川幸夫・建築写真の原点 日本の民家 1955年」を紹介します。
昨日、その二川氏が3月5日に亡くなったとの報道記事をみて、素晴らしい展示の紹介を
是非しなくてはと思いました。
写真が撮れなかったので、下に他のサイトから引用させていただいたものを2点掲載しま
すが、全体概要は公式サイトの「見どころ」や「動画」でつかめると思います。 特に動画
はおすすめです。
公式サイト http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/13/130112/index.html
私は、この展示会を、かなりの時間をかけて鑑賞しました。 それだけの内容があった
からです。
展示会場の出口では、二川氏へのインタビューなどを紹介している映像コーナがあり
当時、二川氏が撮影するのに、民家の所有者が撮影をなかなか許可してくれなかった
と述べていました。 民家に住んでいる人の感覚では、民家をキタナイと思っており
写真に撮られることを拒否したようです。
私の住む立川市にも古民家があり見学用に開放されていて、美しさを感じます。
しかし、市の図書館で昔の民家の写真を見たとき、雑然としておかれた家具や生活用具
衣類など、現実の生活の場としての民家は、古い、キタナイ、暗いといった面が強く感じ
られました。 所有者の気持ちはよくわかります。 立川市の古民家の元所有者も
地元の情報誌に、昔の民家は寒さが厳しかったと述べていました。
地方の文化を凝縮した民家も、利便性や快適性の点で、立ち行かなくなり、1970年代
にはほとんど消失してしまった。 それだけに、二川氏の写真記録は貴重で、かつ
アート感覚のある写真が見る者の心を打ちます。
会期は3月24日までです。 おすすめの展示会です。
二川幸夫《蔵王村民家の妻破風とニグラハフ》1950年代
©Photo:Yukio Futagawa
二川幸夫《愛知県南宇和の外泊の瓦屋根》1952‐1959年
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