光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

東京国立近代美術館 所蔵作品展から 1室ハイライト改めインデックス (2021.12.24鑑賞)

2022年01月11日 | アート 各分野

昨年のクリスマスイブに行った東京国立近代美術館(MOMAT)のレビューです。

企画展「柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年」が主目的でしたが、ほとんど撮影不可で

レビューが難しいので、充実していた所蔵作品展をご紹介します。

 

今回は紹介の仕方を変え、MOMAT公式サイトの説明などをお借りしながら、観たとおり

の経路に沿って、皆さんと一緒に鑑賞して歩くような感じにしてみました。

 

まず、美術館の最上階4階へ

公式サイトから

展覧会構成 4F

1室 ハイライト
2-5室 1900s-1940s 明治の終わりから昭和のはじめまで

「眺めのよい部屋」

美術館の最上階に位置する休憩スペースには、椅子デザインの名品にかぞえられるベルトイア・チェアを設置しています。
明るい窓辺で、ぜひゆったりとおくつろぎください。大きな窓からは、皇居の緑や丸の内のビル群のパノラマ・ビューを
お楽しみいただけます。

1室ハイライト改めインデックス

ポール・セザンヌ《大きな花束》1892-95年頃

 いつもは館を代表するような作品を展示している第1室ですが、今期は趣向を変えてみました。目指したのは序論のような部屋。
次のふたつのことを意識して作品を選んでいます。
 ひとつは、今期のMOMATコレクション展全体のインデックスとなること。第2室から第12室には、それぞれの部屋のテーマに
沿った作品が展示されています。それをいくつか先取りして、この部屋にも関連作品を交ぜました。解説文の最後に関連する部屋
の案内を添えたので、興味をそそられたらそこだけ見に行くのもアリです。
 もうひとつはコレクション全体の幅を示すこと。当館のコレクションで最も制作年が古いのは1840年代の写真作品、最も新しい
のは2020年作の洋画(寄託作品)と版画です。ここでは1880年代から2019年まで、130年余りの間に生み出された作品が、ガラス
ケース内の日本画は約25年刻み、紺色の壁にかかった額装作品は約15年刻みで並んでいます。最近は現代美術のコレクションも徐
々に厚みを増してきました。

 

 

それでは最初の作品

照屋勇賢《告知―森》 新収蔵作品です。 (作品は同様のものが三種あり、そのうちの一つの写真です)

以前にも、どこかの美術館で観たことがあるのですが、ともかく、この制作方法に驚きです。

作者は、紙袋はそもそも木から作られた工業製品であり、紙に留められた木の記憶を呼び起こし、この

作品は木を再生させる試みである・・・と語っています。

 

 

 

狩野芳崖の 《獅子図》  

 

 

 

落合朗風《浴室》  日本画ベースで洋風の面白い構図。

イラスト風な絵画だけど、当時は新機軸の日本画だった。 入浴女性の描き方に、憧れを

純化したような個性を感じます。 

 

 

丸木俊の《自画像》  

2020年9月のMOMATハイライト展の記事で、丸木俊の別の作品(解放され行く人間性)が印象に残っていて

この作品を見たときに、やはり、絵に迫力があると感じました。 新収蔵作品。

 

 

冨井大裕 《roll (27 paper foldings)#10 2009》 

冨井大裕さんの個人サイト”Motohiroo Tomii”の statemennt ”作ることの理由”のなかから抜粋

作品とはわからないものである。そして、どの様にわからないかという「わからなさの質」を求

めるものである。

分からなくていいんだ・・・と思えば気も楽です。

指示書にもとづく作品というのが増えてきました。 また、デジタルで制作する作品なども出て

きました。 オリジナル、再演などの境界が曖昧に、かつ膨張していく現代アート。

 

 

 

 

河原温 

 河原温、コンセプチュアルアーティストとして、世界に高名ですが、バイオグラフィは本人が秘して不明。

 作品だけが彼の息遣いを伝える。  

    

 

 

 

ゲルハルト・リヒターもお馴染みになりました。

今年は6月から10月にゲルハルト・リヒター展が、ここMOMATで開催予定です。

コロナで邪魔されないように。

 

 

長谷川潔 《花(レースをバックにした花瓶の三つのアネモネ)》 

一見すると何でもない版画ですが、近づいて観ると、凄い密度の線描。

 

中央下部の拡大です。 アーティストの根気は底知れない。

 

 

1室を出て、眺めの良い部屋からの眺望です。

右端に座っている方がいましたので、少し狭い範囲ですが、正面に見える宮内庁の建物や

お濠と緑が気持ちよい。


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2 コメント

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素晴らしいですね~♪ (越後美人)
2022-01-14 16:29:25
「レースと花瓶のアネモネ」この細密さに驚きました。
まるで2B鉛筆で塗りつぶしたかのようです。
レースの質感と美しさに魅せられました。
このタッチですと、アネモネも花瓶と同じ金属のように見えて面白いですね。

4Fからこのような景色が見えるんですね。
今度行った時には上がってみたいと思います~(^_-)-☆
返信する
越後美人さんへ (te-reo)
2022-01-14 19:25:59
「レースと花瓶のアネモネ」は展示会場では目立
たない作品で、一旦、通り過ぎたのですが、作者
の長谷川潔から呼び止められたような気がして、
撮ったのです。
ブログ記事からも落とそうかなと思ったのですが、拡大写真を見て、やはり凄いと思い直し載せました。越後美人さんに気に入ってもらえて、よかっ
た。(*゚▽゚)ノ
眺めの良い部屋、いいですよ。カフェでもやってくれたらなお最高なのですが。無理ですよねー。
返信する

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