本日はルチルで
黒崎あつしさん『花嫁いりませんか?』
イベント会社社長の受様は学生時代に恩のある友人にはなぜか逆らえない。
ある日、彼から掃除洗濯料理運転手となんでも出来る器用な攻様を嫁だと思
って使ってやってくれと押し付けられる。最初は戸惑う受様だったが・・・
既刊『旦那さまなんていらない』に続く花嫁シリーズ第三弾は
前作の攻様(本作の受様の先輩)宅の使用人が攻様となって登場
受様はやんごとなき血筋の名家の宗主の庶子でしたが
正妻に男子が生まれると本家から追い出された為、
大学卒業後に起業したイベント会社が軌道に乗ると
受様は養育費を一括返済して一方的に縁を切ります。
しかし受様の会社がマスコミにも注目され始めると
衰退の一途の本家から受様を取り込もうとする誘いがかかり、
受様もいい加減辟易していました。
そんな受様に救いの手を差し伸べてくれたのは
受様の本家同様名門の嫡子で
転入先の名門校でも一目置かれた先輩でした。
先輩は愛情や義理人情に解さない人でしたが
なぜか彼の親友として出席させられたお茶会で
婚約者だという男子高校生の傍らに立つ彼は
びっくりするくらい優しい笑顔をみせた上
借りと思われないようにと彼がよこした土産に
言葉も無くなってしまいます
手土産は車一台…運転手付
この運転手が今回の攻様になります
親戚筋とのトラブルを知られていたらしく
攻様はボディーガードも兼ねていて
トラブル解決までは返品不可と
受様の都合は一切受け付けられません
強引な先輩に負けて攻様を連れ帰る受様ですが、
攻様の会社にまで着いてきて
受様は気が休まる暇が有りません
こんな状況で攻様は
本当にトラブル解決の助けになるの
受様は生立ち故に常に孤独に生きてきた為
ソレを当然と思っているところが有り
攻様の存在に徐々に慣れていっても
借りものだからとなかなか懐きませんが
攻様の存在と今回のトラブルをきっかけに
自分の周りにいる人の違った面が見えてきて、
ある種閉鎖的だった受様の世界に
大きな変化をもたらす事になります。
黒川さんのお話の主人公は
一見変わった性格の人が多いですが
人と関わる事で変わっていく様が
とても自然に描ける作家さんなので
最後に受様が攻様とまとまるまで
大人なわりに天然で鈍いうけさまの言動に
ハラハラしながら楽しく読めました
本日はルチルです
崎谷はるひさん『静かにことばは揺れている』
リラクゼーション系サービス会社の社長である攻様は、仕事相手の音叉セラピスト
から突然キスされる。息子の為の女装を誤解されていると思った攻様はあわてるが
彼は勘違いを詫びてくれ、息子も交えて友情を育むようになるのだが?!
『心臓がふかく爆ぜている』のスピンオフ、
前作の受様の親友の恋物語になります
攻様はリラクゼーション系の
総合サービス会社の会社を経営しています。
幼馴染と妻と三人で雑貨店から始めた会社でしたが
総合プロデューサーの幼馴染が顔を出す事を渋り続けた為
攻様は妻亡きあとに始めた女装のまま社長として奮闘してきました
しかし恋人を得た幼馴染はアロマセラピストとして
表舞台にも積極的に出るようになり、
母を慕った息子を落ち着かせる為と
話題づくりの感のある女装の機会は減りつつあり
今評判のアロマテラピー講座や講習会以外にも
攻様は更に目新しいモノが欲しいと思います。
そんな時、
幼馴染から知人だという音叉セラピーなるモノを紹介され、
まずは社内での講習となります。
このセラピストこそ今回の受様になります
受様は幼馴染の元同僚で真面目で誠実そうな印象ですが、
講師としての態度は堂々としたもので、
受様の施術に懐疑的らしい攻様を実験台にするほど
したたかな面も見せてくれます。
こういう相手との仕事も意外におもしろいかと思った攻様ですが、
慰労を兼ねた懇親会で積極的に迫られて困惑してしまいます
どうも幼馴染のゲイ友らしい受様は
攻様の女装をご同類ゆえと思ったらしく
誤解が解けてからは改めて仕事相手として頭を下げられます。
仕事のみでの付合いをしようと思っていた攻様でしたが
息子と行ったデパ地下で偶然はち合わせした事をきっかけに
息子が受様に妙に懐いてしまい私的にも付合いを始める事に
やがて攻様は受様を本気で欲しいと思いはじめますが
受様は全てを委ねてはくれなくてません。
受様の隠している過去には何が有るのか
前作も受様が過去におったトラウマでウダウダでしたが
本作の受様は生立ちから既に
トラウマ満載のクダクダな過去持ちです
攻様と出会う事で全ての原因となった弟との関係に
完全に終止符が打たれてるまで
次々と問題が現れてどうなる事かとハラハラの連続
受様が幸せな暮らしを手に入れられて
ホントに良かったです
攻様視点な為に受様の追った傷の
本当の重さは判りませんが
傷つけられても
その原因となった人物を疎まずその状況を受入れ
前向きに進んできた受様が優しくあれる事に
彼の強さを感じましたね
ちょっと読み難いかもですが、
厚さによる食わず嫌いは勿体ないですよ。
やっと本作のレビューがかけて良かった
本日はビーボーイの新刊を
榎田尤利さん『愛とは言えない2』
小説b-Boy2011年2月号
榎田さんの本、
未だに読みかけなのですよね
コミックスは読んだのですが
前回の交渉人も結局一気読みしたので
買っておいたら一緒に読める・・・かも
疑問形なのが既に怪しいですが
今週は結構新刊が出るから
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本日は書店限定発売本のシークレットビーボーイで
砂床あいさん『限定本 Sweet Box 』
「小説b-Boy」や「リブレ+モバイル」等で掲載された既刊本の後日談短編集。
再録短編9話に書き下ろし新作2話を加えた盛り沢山な1冊。
限定書店だけで販売された【シークレットビーボーイ】
出来あがっているカプだからこそ安心して楽しめる後日談集で
どのカプも本編以上にラブラブでとっても楽しかいですよ
今回は新作の【My Precious】を簡単にご紹介しま~す。
本作は『純情と誘惑のジレンマ』の後日談カプで
精悍なイケメンながら直球で不器用な年下の副操縦士と
クールビューティな社内最年少の国際線機長で
クリスマスを巡るお話になります。
クリスマスを来月に控えた11月、
受様はクリスマス当日とイブの二日のみ運航される
『クリスマス・フライト』に選ばれますが
ともに選ばれたもうひとりの操縦士が
腕も美貌もダントツの人気機長でした。
受様は再び彼と飛べる事を光栄だと思いつつも
彼に長く片思いをしていた事を知る現在の恋人が
どう出るのかがとても心配になってしまいます。
攻様は年下ながらも優秀な操縦士ですが
件の機長には受様以上に思う所が有る様で
受様はこの事をなかなか言い出せません
そこで受様はクリスマス前に思い出を作ろうと
攻様を一泊旅行に誘って箱根のお宿で
しっぽりとした時間を過ごす事にします。
露天風呂でもお部屋でも受様は結構大胆。
攻様もそんな受様を
たっぷり堪能できてたようですが
受様は肝心のフライトの事が言い出せず
結果から言うと攻様は
とうに受様のフライトの事を知っていたのですよ。
まぁ、同じ会社にいれば当然と言えば当然です
しかし攻様も受様が言いだせいるとは思わずで
結局は受様にいじられちゃうと言うオチなの
その他の短編のカプは以下の通りです。
【真夜中の告白】
『純情と誘惑のジレンマ』後日談。
【遊馬機長のお楽しみ~帰宅後編】
【嵐の夜に】【夜明けのふたり】
『情愛と不埒のトリム』後日談。
【パーティー編】【薔薇と林檎】
【 シャンプー】【捨てないでくれ】
『それでも愛しい社長のワガママ後日談。
【浮気な夜】【危険な夜】
『一途な夜』後日談。
最近の「小説ビーボーイ」って
ノベライズ発売記念で番外掲載っていうのが
定番化してきていますが、
この本が評判良ければ
他の作家さんにもという可能性はあるのかな
『シークレットビーボーイ』がレーベル認定されて、
他の作家さんも発刊されればかなり嬉しいですね
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本日はローズキーノベルズで
妃川螢さん『白衣の執着』
医学部時代は双璧と評され、大病院の跡継ぎとして立場も似ていた攻様と受様。
抱えるものの大きさや重みまで知っていたふたりは想いを口にしないまま関係を
結んでいたが、攻様の事故により関係が一変、今では恋人となったのだが・・・
『白衣の報酬』のスピンオフで
既刊カプの受様の兄カプのお話になります
『白衣の報酬』で既にラブラブというか
お互いへの執着がプンプンな2人だったので
続編は馴初めの過去編かなと思っていたら
回想を交えながらも既刊の後日談も絡めての
未来編でちょっとびっくりでした
受様は進学した大学で
医学部の双璧と評されます。
この双璧の相手こそ今回の攻様ですが、
攻様は努力肌の受様にして
その才を天からのものと羨望させる男でした。
ある飲み会で隣りあった2人は
お互いの境遇や考えが近しい事を知り急速に親しくなり、
興味翻意を言い訳に身体をつないでしまいます。
2人は互いに惹かれながらも
友人という立場をとり続けるのですが
高速での玉突き事故に巻き込まれた攻様が
片眼を失明したことから事態は急変、
この事故で攻様の医師としての未来を奪われ
絶望に沈む攻様に受様は攻様を友としてではなく
恋人として手に入れるべく手を伸ばすのです
この後受様の父が急逝、
受様は院長として父の病院を継ぎますが
医療崩壊が叫ばれる昨今でも受様の病院は
攻様のそ添えも有って成功例と囁かれる事になります。
すると一度は攻様の手を離した攻様の義父が
再び攻様を跡取りとすべくてを伸ばしてきたのです
失明した時に医師の道を断たれた攻様は
跡取りの失くしたと嘆き続けたの義父との関係をも
決定的にこじらせていたのですが
受様の病院の成功した姿は
病院経営に行き詰まりを感じていた義父に
希望と映ってしまうのですね
異母弟に懇願させていた段階では
事態を楽観視していた攻様ですが
勤務医の引き抜きまで画策されるに至って
義父を受様の未来を邪魔する相手として
徹底的に叩きのめす道を選びます。
普段はさり気なく影に回っている攻様の
本領発揮で大団円を迎えるまで
弟カプのその後のラブっプリも楽しめて
とっても面白く読めました
妃川さんの次作は本作で
受様の病院の経営コンサルタントとして
名前だけ出ている人物のお話のなので
もしかして2人の客演かもと
こちらもとっても楽しみです
本日は通販書店にて
風見香帆さん『初恋偏差値』
深月ハルカさん『密約の鎖』
秋口にも有りましたが
今月からリンクスフェア「ハナコイフェア2011」が始まりました。
開催期間は対象書店にお任せらしく
地元では1店でしかフェアをしてなくて
どうしようかと思っていたので受付が始まって
もう即、申し込みですよ
貰ったのはコレです
「コイハナ」フェアポストカード
人気作の書下ろし番外編掲載したカード
ノベルズ・コミックスともに数種あり。
ホントはヤフオクでも良かったのですが
絶対欲しいので待ち切れなかったの
本日のランキング・9232位/1521525プログ
本日は中古本屋さんで
秀香穂里さん『闇を抱いて眠れ』
買い逃していたので即GETしてホクホク帰ったら
自宅に帰ると通販した全サ小冊子も届いていました
crap SWEET BOX
掲載雑誌とコミックスの連動企画の全サ小冊子
人気のドラコミックスの後日談を収録
先日つらつらと某書店の中古販売サイトを見ていたら
藤谷陽子さんの名前を発見
藤谷さんは初期コミックスの後日談で
ラブ満載というかラブのみでしたが
今以上にあっさりとしていてちょっと残念
どのお話も着衣率は低くラブ度は高かったので
お手にとってもお得だと思います。
単価も安かったのですが
送料を足すとソレなりになっちゃうのが
地方在住者には悲しい
見た時に手を出さないと
店頭で巡り合う率はかなり低いのですよね
本日はルルルです
宇津田晴さん『レディ・マリアーヌの秘密』
叔父に憧れて騎士として剣術を学び凛々しく成長したマリアーヌ。兄弟子に恋をしますが
彼が好きになったのは儚く可憐な姉でした。失恋を機に剣を捨て可愛い乙女になることを
決意したマリー。王女の話相手として向かった王宮で乙女生活をスタートさせるのですが…
宇津田さんの新作は初めての西洋風ファンタジー
王国の地方領主の次女として生まれたマリアーヌは
元騎士である叔父に憧れて剣を学びます。
黄金の髪なびかせる凛々しい男装の騎士は
乙女の夢見る王子様そのものでしたが
マリーは兄弟子に密かな思いを抱いていましたが
彼が恋をしたのは可憐で儚い彼女の姉でした
健気にも彼と姉の恋を応援し失恋したマリーは
叔父の紹介で幼い王女の話相手として
華やかな王都の栄えある王宮に上がる事を決意します。
迎えてくれた王女は素直で愛らしい少女でしたが
王が病に倒れて以降の王宮は
第一王子は新興宗教の傾倒して妖しげな教義に耽り
王女が頼りにしていると言う第二王子も
女性との逢瀬にしか興味を示さないと言う事態
可憐なと乙女生活を目指しすマリーでしたが
彼女の昔を知る王女の騎士団長や男前な性格が災いして
ドレス姿でも彼女の言動は騎士そのもの
しかも舞踏会で不審人物と疑った人物こそ
女性との噂が絶えない第二王子で
知らずとは言え王子に襲いかかったマリーは
黙っている代りにと下僕認定されてしまいます
果たしてマリーは夢見たレディーになれるのか
あらすじの男装の麗人の描写で
栗原さんの『レッド・アドミラル』の主人公である
颯爽とした海軍将校である思い浮かべましたが
本作の主人公は
清家さんの『身代わり伯爵』の主人公に近かったです
といっても騎士修業はバッチリで
第二王子にお前が普通の乙女なら
王宮内の騎士は更にか弱い乙女だと言われるほど
男前で腕も経つのですよ
そんな口の悪い王子様ですが
実態は父王と兄王の分まで公務を行っていて
現状を支えるのが精いっぱいだったのです。
そんな王子の下僕というか下働きになったマリーは
持ち前の行動力と正義感で
王宮をくすぶらせている現況に迫るのが
本作のメインストーリーでしたが
元凶だった新興宗教の教祖が狙っていた
王家の秘宝の使い手になってしまったので
評判が良ければ続きそうですね~
ぜひシリーズ化して欲しいです
本日はダリアで
柊平ハルモさん『愛をなぞるマリアージュ 』
大学生の受様は両親が亡くなった後世話になった叔母夫婦を救うため父の実家
に融資を頼みに行きます。しかし受様の父の出奔で当主となった攻様は全く取り
合ってくれません。それでも縋る受様に、彼は賭けを持ちかけるのですが・・・
受様の父の出奔で分家から養子入った本家当主と
叔母夫婦の世話になっている農学部奨学生のお話
受様の父は旧家の育ちで母と駆落婚をしますが
慣れない生活に早々に母子を捨て生家に戻り
その母も早くに亡くなた受様は
工場を経営する母の妹夫婦に世話になります
現在受様は奨学金を受けて大学に通っていますが、
叔母夫婦の工場経営が思わしくなく、
受様の実家に融資依頼をして欲しいと縋られます。
母を捨てた父は出奔した異国で鬼籍に入り
現れた当主は二十代後半のまだ若い男でした。
彼こそが今回の攻様になります
攻様は受様の父が出奔して勘当された為に、
分家筋ながらも当主に収まった人物で
受様は必死に融資を申し出ても冷やかな態度を崩しません。
しかも叔母は受様を引取った事を盾に
養育費を強要していたとの事で
そんな事とは全く知らない受様は愕然します。
しかし受様はそれでも融資と望み続け
そんな受様に攻様は憎悪と軽蔑の眼差しを向けますが、
自分との賭けに勝ったら
攻様の個人資産から融資しやる言いだします。
家族の情とやらで俺をほだして金を引きてみろ
そして「妻」の役目を割り振って
受様をベットで強引に押し倒したのです
しかし、受様には退路は有りません。
強引に始められた賭けに受様の勝ち目はあるのか
俺様な攻様と健気な受様という
柊平さんお得意のカップリングな上
お約束の受様勝利は確定なので、
設定そのものがツボな私は安心して
最後まで楽しませて頂きました
攻様は受様の父が出奔したが故に当主となりますが、
先代の養子になる前の攻様は野球少年でした。
しかし養子となる為に野球は邪魔と
攻様の右腕を実の親に粉砕骨折されていたのです
その上、
当主に収まっても攻様の行動に何かと口を挟まれ、
攻様は情というものを嫌悪していたのに
騙されたと知っても家族だからと許す受様が現れたら、
嫌がらせをしたくなるのも仕方がないのかな
賭けの結果に絡まる受様の叔母の存在の他に、
攻様に複雑な心情を抱く彼の専任秘書や、
受様の異母妹である攻様の婚約者も絡まっていくので、
攻様が受様を受入れるまで2人の間はなかなか埋まらずで
予定調和ながらも途中は結構ハラハラ&ドキドキで~すよ
《お正月も明けたので「冬」のテンプレートを変更》
本日はプラチナの新刊を
ARUKUさん『画家と音楽家』
宮緒葵さん『堕つればもろとも』
最近新人さんのお話ってあらすじがすっごく面白そうなのですが
初めてな方ってあてにならない時もあるし~と
見てから買おうと思っていたのですが
秘密の香りと亜樹良さんの絵に負けました
一緒にARUKUさんの新刊も買ってきてしました。
本日もリンクスで
火崎勇さん『ブルーブラッド』
アラブ某国の第七王子である受様は子供の頃出会った日本の大学教授である
攻様に恋をしています。大人になったら返事をくれると言った攻様に会う為
日本にいる叔父のマージドを頼りに留学を果たすのですが…
既刊『ブルーデザート』に続くシリーズ3作目は
大学でデザイン工学部を教える教授と
攻様の為に日本留学するアラブの第七王子のお話です
王子様の受様は自分が抱く側だと言う事に
疑問すら抱かなかったので、
攻様に抱かれた事でグルグルしてしまうのです。
受様視点の抱かれる悩みを掘り下げたお話って
読んだ事が無かったので、
受様の結論がどこに落ち着くのかと
ワクワクしながら読みました、面白かったです
受様は王の第七王子として生まれ
王の子として誇り高く育ちます。
14才になったある日、
受様は父が日本式の離宮を立てる為に招いた
日本の大学教員である攻様に出会います。
攻様は博識で穏やかでありながら
シャープさも感じさせる大人の男で
他者には言えない事をも話せる相手となり
帰国をする攻様に自分のものになれと告白します。
しかし攻様は受様の恋心を信じられない、
大人になって返事をすると言い残して
日本に帰ってしまうのです。
二人の再会は6年後。
成長した受様は短期留学先に日本を選び、
日本で起業していた叔父の伝手まで使って、
攻様宅へのホームスティまで果たします
始まった大学生活でも友人もでき、
それなりに上手く立ち回る受様ですが、
肝心の攻様との距離は暖簾に腕押し状態で
遅々として縮まりません
受様のアプローチを判って逃げているのですが、
まっすく過ぎる受様は口にしないからだと
布団で寝てみたいと攻様の寝室に入りこみます。
そして攻様に気持ちを伝えますが、
意に反して攻様はお断りしようとするのです。
しかし勢いだいた受様が退くはずはなく
攻様は我慢しなくて良いなら
全てをあげるよというのです。
そして深く甘いくちづけが与えられます。
これでやっと攻様を抱けると思った受様ですが、
攻様のペースで睦みあううちに
受様は最奥に彼を受け入れさせられます
抱かれてしまった受様のとった行動とは
対する攻様も受様に抱かれた1人になるよりは
抱いた1人になりたいと言う程思いは強いのですが、
なにせヘタレさんなので自分からは心情を吐露しません。
叔父様のお相手で抱かれる側の恋人に
いろいろとレクチャーされながら
男としての矜持と王子としての誇りと
攻様への恋情を秤にかけて受様が出した答えは
愛する事を許す!なんて男前
次の王子様のお話も楽しみにしています。
個人的にはそろそろ本国を舞台でも~
とか思うのですがどうでしょう
本日はBBNです
鳩村衣杏さん『弟の恋人』
2年に及ぶロンドン勤務を終えて帰国した受様を待っていたのは弟の恋人!!
奔放な性格の弟は昔から受様を困らせてばかりですが、今回はひど過ぎる。
しかも酔った彼に弟と間違われて抱かれてしまい?!
雑誌掲載作の表題作に弟の恋のお話を書き下ろしてノベライズ化。
表題作は掲載誌でも読んでいたはずでしたが昔過ぎて忘れていて気分は新作
後書きによるとなんと6年前の表題作ですが
今回書き下ろしの続編と一緒に書かれたと言われても
全く違和感がない程すんなりと読めましたよ
弟の策略で出会った受様と攻様がまとまるまでと
受様の弟が新しい恋を実るまでの二本立てになります。
受様には双子の様にそっくりな二つ下の弟がいます。
弟は真面目で堅物な受様と違って明るくて奔放なのですが、
受様は弟に嫌われていて恋人ができる度奪われるという
理不尽な言動に振り回されていました。
しかし難病を患った受様は
生きていられる事の喜びを強く知っていましたので、
弟の悋気を甘受する事を選びます。
そんな受様が攻様と出逢う事から今回のお話は始まります
受様は上物流のコーディネーターとしてロンドン支社にいましたが
社内で新規プロジェクトを達あげる事になり、
その担当コーディネーターとして久しぶりに帰国します。
帰国に際して弟の出方を心配していた受様ですが、
空港のロビーで見た事もないイケメンにハニー呼ばわりされて
またぞろ弟が企んだと頭を痛めてしまいます。
このイケメンこそ攻様になのです
しかも弟は攻様に旅行に行くと金を借りた上、
戻ったら同棲しようと引越しまでさせていたのです
受様は穴を掘って埋まりたいくらいでしたが、
外資系の金融機関でトレーダーだという攻様は鷹揚で
今では攻様も住む受様の自宅にて酒を飲みつつ
今後の話をする事になります。
あまり人と打ち解けない受様ですが
攻様とはすっかり打ち解けて出来あがってしまい、
なんと酔っぱらった攻様に弟と間違えられて
美味しく頂いてしまうのです
翌朝、攻様は平謝りした上に何か言いたそうでしたが、
初めてなのに乱れた受様は忘れてくれとしか言えません。
なんとか立ち直った受様は
帰国の挨拶に会社に向かいますが
なんと受様の着任する新規プロジェクトの為に
引き抜かれた元トレーダーが攻様その人で
同居を余儀なくされた弟の恋人で
間違って一夜をともにした男と仕事でまで一緒って・・・
受様に明るい光が見えるのはいつ
攻様との出会いのきっかけとなった弟の態度も
自分の闘病生活ゆえの事と甘んじ、
何に対しても誠実で真面目な態度を崩さない受様。
老舗和食店の次男坊という育ちの良さと気軽さゆえか、
鷹揚でおおらかで自信家の攻様。
弟の恋人と知りつつも攻様に惹かれる行く受様の恋は
最初からあきらめムードでしたが、
本当に欲しいなら言葉にしないと駄目ですよね。
結果的には弟との関係をも変える事になって大団円
続編はブラコン故に受様以上の比重を恋人に抱けなかった弟編も
受様がうまくからんで登場していて、
カプが違いながらも表題作のカプのその後も読める
と言う作りもとっても美味しかったです
本日はリンクスで
神楽日夏さん『肌にひそむ熱のありか』
日本画を選好する美大生の受様は、美大の先輩で人気彫刻家の攻様から
骨格をモデルとして使わせてほしいと懇願されます。スランプを悩んでいた
受様を攻様から得られるものがあるかもと応じる事にしますが・・・
受様は美大の日本画科に通う3年生で
研究室に残るつもりで学祭用の絵に力を注ぎますが、
途中経過を見た教授にダメだしを食らい
博士課程に在籍している憧れの人を思い浮かべます・
その先輩とは彫刻専攻の
新進気鋭のアーティストとして注目の彫刻家で
今回の攻様になります
受様は攻様の個展で龍の骨をイメージした立体作品に
桁違いの才能を感じて圧倒されてしまいますが
受様は偶然に居合わせた攻様に声をかけられて
驚いた受様は咄嗟に後ずさってしまい、
攻様の熱い手に腕をとられる事になります
掴まれていた腕はまるで火傷を負ったかのようで
動揺した受様は逃げるようにその場を去りますが、
それから三日たった図書室で
受様は攻様に次の作品の参考に頭蓋骨を触らせろと
迫られてしまいます。
強引に受様に触れてる攻様の指の動きに、
理不尽な思いをこめて睨みつけ気た受様ですが、
攻様は全く意にかいしません
最初は頭蓋骨、次には首、次には手。
ついには足首までも触れられた受様は
裸にされるような恥ずかしさを感じますが、
攻様は身体を見せて欲しいと言い出だします。
このままでは攻様に
頭からバリバリと喰われてしまう
骨だけしか興味のない攻様に対して
声を荒げた受様ですが、
骨だけでも望まれたいと言う思いも有り
天才肌の攻様に骨格モデルにと望まれた受様が
彼との出会いで才能を開かせるお話です
受様は花を主体としていて
女性モデルを組合わせた絵を得意としますが、
綺麗にそつなく纏められた絵では
面白味がないと評されます。
何事もそつなくこなしてきた受様は
攻様に出会うまで足りないモノの為に
今を壊す勇気がありませんでした
対して己の溢れ出る欲望を形する攻様は、
己が作りだしたいと望んだ受様の
骨格を手に入れる手段に躊躇は有りません。
しかも受様に触れてその気になってから、
本人事態も好きだったと気付くのですから、
芸術科らしくホントに感覚の人なのですね
攻様は無意識ながらも熱心に触っていたので、
元々攻様に好意を持っていた受様が
居た堪れなくなるももうしかたがない
そんな訳で2人のHシーンよりも
作品モデルとして触ってる時の方がエロいの
自身を触発する相手がお互いであり、
触発されて作る作品にさらに触発され続ける
螺旋の様な2人ですのでお互いに飽きない限り
このままラブラブさんぼいですね
本日はコミックスです
藤谷陽子さん『鍵盤の上のカレス』
神童と呼ばれながらもある少年の存在によって自分の限界を知り
音大で准教授におさまった受様。ある生徒からの指名でピアノの
レッスンをすることになったが、彼こそが件の少年で?!
藤谷さんの新作は神童と呼ばれた2人のピアニストのお話です
かつて受様は神童の名を欲しいままにしたピアニストでしたが
師匠に薦められて訪れたコンサートである少年の演奏を聴き、
自分の才能に見切りをつけてしまいます。
この少年こそ今回の攻様になります
以降コンサートや選考会への選出を拒み続けた受様は
現在、音大ピアノ科准教授をしているのですが
生徒達の評判は良くありません。
片や音楽一家に育ち
幼い頃からその才をいかんなく発揮した攻様は
天才ピアニストとしての名声を欲しいままにし
受様のいる音大に入学してきて
受様に指導を受ける事を熱望します
仕方なく攻様の担当となった受様ですが
彼に教えられる事など何もなく攻様の担当を降りようとします。
しかしそんな受様に攻様は
受様に憧れてこの大学を選んだのだと言い・・・
受様は攻様の演奏で自身が神童の名に値しないと
ピアニストとしての道を捨てるのですが
攻様もとあるコンサートの控室で受様が惹いていた
即興曲を偶然耳にしていて強く魅了されていたのです
攻様の存在で挫折した受様はかなり後ろ向きですが
受様の存在が糧になっている攻様は常に前向きで
攻様に対しても強引な程に押せ押せ
こんな2人なのでもう最初から勝負は目に見えていて
予定調和でハッピーエンドを迎えるまで安心して
楽しませて頂きました。
私的には攻様が俺様系な傲慢君にならず
受様が妙にすんなり落ちちゃうのも
藤谷さんらしくてすっごく良かったのですが、
ソコが物足りない方には不評かなとも思うので
読む人を選ぶお話かもですね
音楽って作曲者と演奏者によって様々な形になるので
次巻の演奏曲も今から楽しみです
今日もまた1冊
金坂理衣子さん『気まぐれに惑って』
新人さんです
HPの新刊案内であらすじを見てから
とっても気になっていたのですが
手にしたらやっぱり惹かれる・・・
今月はこんな感じでいっぱい買いそうで怖い