エンドウのあをによしです。
急カーブ対策をして、快適に走っていますが綺麗に見える室内照明が、たまにチラつく。
裏を見ただけで、ライトがちらつくのは予想がついたのです。 まあ、100年前と言いたいほど大昔のままの台車構造です。
だって、片側ずつの台車からしか集電していない。 絶縁車輪からは集電していない。 これでは、チラチラするのは当たり前です。これが、安物?の電車ならともかく、あをによしともあろう、豪華な室内を持った車両の室内灯がちらちらしては恥ずかしい。
そこで、いつもの手段、0.3mmの燐青銅線とプリント基板から集電装置を作ります。
燐青銅線はコの字型に曲げなくての良いのですが、曲げた方が半田付けしやすいので曲げています。
燐青銅線をおおまかの形に曲げた後、配線用のコードもつけました。
これを 絶縁車輪側に接着します。 接着剤が硬化するまでピンセットと洗濯バサミで抑えています。
接着剤の効果を待つ時間に、先日削った釣りリングに色を塗って居ます。
台車を平面の上に置いて、集電シューの形をととのえ、押さえる力も調整して居ます。 キツければ回転抵抗が増えるし、軽過ぎれば集電能力が落ちる、まあ適当にです。
配線をどうしようと思ったのですが、床下器具が簡単に外れました。
床板と床下器具の間には隙間があるので、そこに配線を通します。
でもね、床下器具を外して驚いたのは、ボディーにものすごい数のコードが通っているのです。 これは動力車ではありませんからこれらのコードは全て室内灯のためです。 このあたりエンドウさん頑張っていますが、量産メーカーならプリント基板で配線するところでしょう。 コードの数で圧倒されたのですが、かなり昔のやり方だと思いました。
床下器具取り付け板を裏から見たところです。 まあ、たくさんのネジでエアータンクやいろいろの器具を取り付けて居ます。 プラのメーカーならほとんど一体整形なのに。 お金がかかることがよくわかります。
取り付けた集電シューからのコードは反対側の台車の非絶縁側のコードにはんだ付けします。 これで配線は完成です。
集電シューが車輪の裏を擦っている状態です。
こうやって、絶縁側の車輪からも集電して、全部の車輪から集電しているので、私は「全車輪集電」と言います。
同様なことをしているのに「全軸集電」なんて言っている人もいますが、軸だけでは絶縁側の車輪からの集電はできないでしょう。 本人は全車輪のつもりでしょうが、全軸集電なんて言葉はおかしい。 むかしTMSがよく使って居た言葉でその時点から間違って居ます。 軸ではダメです。 全車輪です。
また、集電シューの位置ですが、車輪の踏み面を擦る人がいますが、最悪の方法です。 できた時には集電が良くてニンマリしても、すぐにシューにゴミがついて、集電不良になります。 絶対に車輪の裏か、フランジの上かで集電すべきです。
カトーやトミックスのプラ台車のように、車軸を真ん中で絶縁して全車輪で集電するのは最高の集電方法です。 真鍮メーカーは、初めに書いたように、100年前とも思えるような方法をいまだに使っていて、呆れる限りです。
もっとも、エンドウでは、絶縁車輪の裏を擦る集電器具を発売していると思ったのですが、このあをによしには付けて居ない。 なぜだろう。 たぶん、この電車は飾りのつもりだからでしょうか。
床下器具の床板を取り付けて、コードが隠れて本当の完成です。
かくして、室内灯やヘッドライトのチラつきがなく走るようになり、あをによしの値打ちが一段と上がったように見えるのですが、こんな細工をしなくてもいいように、初めからちゃんと作っておいてほしいのです。 これは高価な車両なのです。 安物の車両に負けてはならない電気的な繊細さも必要です。
実は、この改造をしたのは、動力がない車両だけです。 動力車の台車にはギヤ装置が付いているので改造しにくいこともあるのですが、車体が重いので集電不良が起きにくいので、改造して居ません。 もちろんメーカーとして全車輪集電にして居ないので、そのうちに集電シューをつけるかもしれませんが、とりあえずはモーター車のライトのチラつきもないのでこのままで走らせて居ます。
あをによし 終わり
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