鉄道模型のある生活ブログ

鉄道模型にかぎらす、なんでも書いてしまいます。

映画音楽

2024年10月26日 | 音楽 ギター

高齢者学校、音楽の時間です。この日は映画音楽です。 

いろいろな映画の説明とテーマ音楽を、ときにはyoutubeの映像と共に、時には生でのピアノ演奏で聞かせていただきました。

映画は年寄りに合わせて昔のものです。 タイトルを知っている程度の映画も多いのですが、テーマ音楽はほとんど聞き覚えがある懐かしいものです。

「風と共に去りぬ」: アメリカ南北戦争の頃の物語で、見たことはないが名前と音楽は聞いたことがある。

 英語名は「Gone With The Wind」なるほど、直訳だ。

 

「カサブランカ」 : これは知っている

モロッコのカサブランカでのお話。 イングリットバーグマンはやはり素晴らしいね。 この曲を弾いてと黒人のピアニスト(とても雰囲気が良い)に頼んで演奏してもらった曲。「時の過ぎゆくままに」 たまらないですね。

 

「道」、「エデンの東」懐かしい。

「汚れなき悪戯」:修道院で育てられた子供、マルセリーノ。 「マルセリーノの歌」で知られているけれど、映画の最後にこの曲が出てくる。

 

「ムーンリバー」は曲の名前で、映画は「ティファニーで朝食を」

オードリーヘップバーンが吹き替えなしで歌っている。

この後、授業ではルイ・アームストロングの歌とトランペットの映像も出ました。 やっぱり、ルイ・アームストロングの味は素晴らしい。

 

「シェルブールの雨傘」フランスの田舎町での話。

タイトルのこの場面。この石畳が気に入って、私はレイアウトに取り入れたのでした。

そして、シェルブールの駅での別れの場面。 これを見て私はフランスの客車を買ったのでした。

そして、甘く切ないメロディー、私としてはお気に入りの映画です。

昼食どき、クラスメートの女性、まあ、おばあさんですが、この映画の最後のガソリンスタンドの場面が良かったですね、と。

そう、素晴らしいラストシーンでした。

やはり女の人は、映画をよく見ている。 若い頃毎週映画に行っていたという人もいました。

 

他にも、「魅惑のワルツ」、「007ゴールドフィンガー」、「男と女」その他たくさんありましたが、時間がないのでタイトルのみの説明。

そして、休憩時間の前にですが

 

レジメには乗っていなかったこれが出たのです。 「禁じられた遊び」です。

戦争のために子供たちが十字架で遊び出すというお話ですが、このテーマ音楽が有名。

 

ナルシソ・イエペスのギター演奏で「禁じられた遊び」をきっちり流してくれました。 この曲は元々スペイン民謡の「愛のロマンス」で、それを映画のテーマ音楽に編曲したものですが、イエペスさんが淡々と弾いている。

もっと、感情をつけて弾いていると思っていたのですが、あまり感情をつけずに素直に弾いていて、とても爽やかな感じでした。

私なんぞはセゴビアの信者で、イエペスは〜 と思っていたのですが、あらためて大したものだと感心しました。

ちなみに、ナルシソ・イエペスの生演奏はフェスティバルホールで聴いた覚えがあります。 もう50年ぐらい前だろうか。

 

そして、レジメになかったこのギター曲を選んでくれたのは、講師の先生が私がギターが好きだと言うことを知っているからだろうと勝手に解釈して、授業後お礼を言いました。

 

と言う様なことで、映画音楽の講義が終わりました。

それで、思ったのですが、こういう映画のほとんどは、愛の物語、それも不倫かそれに近い状況。 そう言うものに人気がある様です。

でもね、一般の人もそうだけれど、特に芸能人、近くに美男美女がたくさんいる環境で、それこそいろいろなことがあるだろうけれど、昔と違って、今はSNSでとことん叩かれるのです。 それも何年も経ってほとぼりが冷めた後でも、また暴露される。

だから映画の中の様にならないので、お気をつけあそばせ。

 

我がレイアウトのフランスの編成。 シエルブールの雨傘仕様?

 

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音楽 指揮者

2024年10月16日 | 音楽 ギター

オーケストラの指揮をしておられる方の講義を聞きました。

 I先生とおっしゃる方ですが、音楽大学でコントラバス科を卒業されて、在学中よりオペラ指揮者として各地で研鑽を積み・・・・・   オペラレパートリーも50演目を超え・・・・   

要は国内外のオーケストラでいろいろなオーケストラやオペラの指揮をされているすごい人なんです。

 

楽譜を手に話しておられますが、この話がとてもうまい。 2時間近く話だけで引きずり込まれてしまいました。

白板の絵は、オペラの時にオーケストラボックスは舞台の前の少し低いところにある。 これが高い位置だと、観客から指揮者が邪魔だと言われるので低い位置にあるのですが、指揮者は舞台での演劇を見ていて、たとえば、役者が舞台の上に物を落として、それを拾った瞬間に音楽を始めたりする場面があるので、舞台の床が見える高さにいなければならない、など当事者しか知ら無い様な話をしてくれます。

 

☆ オペラとミュージカルの違いは?

基本的にはオペラは作曲家の意図を汲んで、それからあまり外れ無い様な演奏をするが、ミュージカルは作曲家よりも観衆のためにという意識が強く、皆に受ける様に曲を変えることもある。

また、オペラでは歌手はマイクを使わない、地声です。 一方ミュージカルではマイクを使う。 ですから、オペラではオーケストラが歌手に勝ってしまうと歌が聞こえなくなるので、少し小さめに演奏するけれど、ミュージカルではアンプで音を増幅しているのでオーケストラも思いっきり大ききな音を出せるし、ドラムなども使う。

 

☆ 指揮者が行う3本柱は? Art, Entertainment、Education まあこの辺りは省きましょう。

 

☆ プロフェッショナルとアマチュア: プロはこれで生計を成り立たせている人ですが、ほとんどはどこかに所属して給料を得ているが、指揮活動だけで生計を成り立たせている人は少ない。 この方は指揮だけで生きているプロです。

アマチュアはプロでは無い人なのですが、アマチュアの語源がアモーレで、愛という意味だそうです。 アマチュアはそれを愛している人ということですね。

 

☆ 「稽古」と「練習」: 稽の意味は知るということで、古い物を知るのが稽古、すなわち先生からちゃんと教えてもらうのが稽古です。 それに対して「練習」は、習ったことができる様に自分で行うトレーニングです。 私は今ギターを習っているので、その通りだと実感しています。

☆ 音を振るな!息を振れ!: この辺りになると難しいのですが、ビックリした時にどうしますか? 息を吸う? 止める? などなど、ビックリのあとで、ホッとして息を吐く、などなど、音楽においても息の使い方が大事なのです。

 

 この後まだまだたくさん指揮そのものの説明も出てきますが、指揮棒を出して、「これ幾らするかわかりますか?」 女の人が10万円と答えたが、私の隣のおっさんは100均で売ってるんとちゃうか? と幅が広い。 1000円ちょっとだそうですが、握りる部分は自分の手に合わせて削っているので握りだけは変えずに、棒だけを差し替えていますと言っていました。

 

休憩時間

後ろのトランクに楽譜をいっぱい詰めて持ってきてくれました。

オーケストラの楽譜ですから、全パートが載っているので、分厚くて重い。  これはラ・ミゼラブルですね。

指揮棒は安いんですけれど、楽譜は高い。

ベートーベン、マーラー、マイフェアレディーなど、色々見せていただきました。

 

皆が寄ってたかって色々聞く。 まあ、休憩にはなりません。

 

私でも楽譜に書き込むのですが、指揮者の楽譜は全パートなのでお玉杓子が小さい。 だから見にくいので大きな字で書き込みしなければ見え無い。 1ページに数小節しかないので、1ページあたり数秒で進むのであっという間に楽譜をめくらなければなら無い。

実際には楽譜を見ながらでは指揮が出来ないのですが、指揮者の本当の仕事は楽譜を覚えて曲を解釈して自分なりの色付けを考えることにあります。 それは演奏の何ヶ月も前から家にこもって孤独な仕事で、コンサートでの派手な場面とは全く異なる真の世界です。 そして、本番前のリハーサルが2〜3回で、本番を迎える。 リハーサルで楽団員が自分の気持ち通り演奏できる様になれば、本番は指揮なが無くても良いぐらいだ、と。 立派なオーケストラならそうかもしれません。

 

作曲家の作った曲に色付けをする、

この絵に色をつけるというような作業だと。 茅葺の屋根は茶色に塗る、草は? 山は? 季節に合わすだろうけれど、これは人によって違うだろう。 外国人なら屋根をピンクに塗るかもしれない。 日本人にとって、この屋根がピンクならおかしいと思うだろうが、ある意味斬新だ。 などなど、 実際には絵はないので、空中のキャンバスに色を塗る様なものだと。

鉄道模型のレイアウトでいえば、何もないベニヤの上に作図するのが作曲家、それに景色を考えてゆくのが指揮者で、実際に作るのが演奏者だろうか、無理やりこじつけているけれど、レイアウトを作るのはそういうことで、何もないところに景色を作り上げるのだから結構大変なのです。

 

最後に

こんな楽譜を渡されて、みんなで歌ってくださいとのこと。 知らない曲だがなんとなく歌い出すと、それは棒読みに等しい、音符の長さも音の虚弱も何もついていない、「たとえばきみが〜」と歌う時に「たとえば」と「きみが」は同じ感じじゃないだろう?

「きずついて」は心を込めて歌うだろう。 などなど、いろいろな指摘が有って、数回歌ううちにはそれらしい音楽になってきた。 やはり指揮者は教え方がうまい。

これは歌詞があるので、内容がわかりやすいが楽器では歌詞はない。 メロディーから想像して感情をつけてゆく。 だから、難しいが、逆に歌詞があるとそれに意識が行きすぎて自由に歌えないなどの欠点もある、とか、ギターの練習にとても役立ちそうな内容です。 おっと、こういうことを習うのは練習じゃなくて稽古をつけてもらっているのです。

 

 

大昔の写真です。 ロイヤル・アルバートホールです。

 

 

 

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バロックヴァイオリン

2024年09月28日 | 音楽 ギター

音楽の時間に

こういう昔の曲を聴かせていただきました。

 

伴奏はチェンバロです。 ピアノがない時代の曲ですから、チェンバロが似合います。

ヴァイオリンはというと、今と同じように見えますが、これはバロックヴァイオリンといって、昔のヴァイオリンで今とはかなり違います。

 

左が現在のヴァイオリン、便宜上モダンヴァイオリンと言います。 右がバロックヴァイオリンです。

そっくりですね。 でも違うんです。 

外観上は顎当てがない。 顎を乗っける台がないんです。

そして、実は弦が違います。 昔ですから、ガット弦、すなわち羊の腸を使った弦です。 今はスチール弦ですのでずいぶん違います。 ガット弦は弱いので、半度低めの調弦になっているそうですが、張りが弱いので、ヴァイオリン本体の強度も少ない、というよりもモダンヴァイオリンになって張りが強くなったためにヴァイオリンの面や裏板が厚くなり、ブリッジの下の柱も太くしっかりしたものになっている。 

そして、ガットなので音が柔らかいのです。

 

そして弓も違います。 張力も違うのですが、大きな違いは先の形、 角張った方がモダンで、バロックは滑らかな形です。

他にも違いがあるのですが、このように丁寧な解説もしていただきました。

 

演奏スタイルは、顎で挟まないのでヴァイオリンが安定しない。 顎で挟んでいるようですが、ほとんど擦れて居なくて、昔の貴族たちが演奏した頃には、襟のある服を着て居たので、ほとんど鎖骨に乗せているような感じだったらしいです。 そういう服装だったので顎で挟むなど考えてもいなかった時代です。

そして、アヴェマリアやG線上のアリアを演奏してくれましたが、音色は素朴、やさしいというかある意味かすれているというか、力強さはないけれど、優雅なんです。 チェンバロととてもよく似合っています。

 

さて、モダンヴァイオリンでの演奏。 伴奏はピアノに代わっています。 もちろん皆さんで手伝って、チェンバロを丁寧に持ち上げて他の部屋に運んで、ピアノもここまで持ってきたのです。 大変なんです。

 

ちゃんと顎でヴァイオリンを挟んでいます。 これだとヴァイオリンが安定してハイポジションでも弾きやすそうです。

 

「タイスの瞑想曲」 いいですね〜、 やっぱりモダンヴァイオリンの音は良い。 聞き慣れたヴァイオリンの音だ。

そして、この曲が良い。 目の前で演奏してくれているのです。

「愛の挨拶」もよかったし、「チャールダッシュ」は、それこそ弦が咽び泣くような音色でしびれました。

「チャールダッシュ」良いですよ、検索してyoutubeででも聴いてください。ハモニックスなんかも凄いし、綺麗な曲ですが難曲でしょうね、

 

帰りに先生にお会いした時に私も家に親父が使っていたヴァイオリンがあるんです、と言うと、是非練習しなさいよと言われました。

そこで、

帰ってヴァイオリンのケースを開けると、すざましい事になっていました。 バラバラじゃん!

 

弦の端を止めている、テールガットが切れている。 この紐一本で、ヴァイオリンの弦4本の張力を支えているのだから、凄い力がかかっているんだ。 そして親父のヴァイオリンなので、多分70年ぐらい経っているかもしれない。

ということで、せめてこの部分だけでもパーツを買って、一応弾ける状態には戻しておきたいと思っております。

ヴァイオリは弾けないけれど。

 

追記: バロックヴァイオリン、バッハやヘンデルの時代ですが、日本で言えば江戸時代中期。

NHK 光る君へ で雅楽が優美に演奏されていますが、それって、江戸時代どころか室町時代どころか、平安時代の初めの頃です。  日本って凄い! と思いませんか?

 

 

 

 

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ギターコンクールに出場した!!

2024年08月06日 | 音楽 ギター

第51回 日本ギターコンクールに出場しました。

昨年、コンクールを聴きに行ったのですが、シルバー部門(70歳以上)は予選もなくエントリーすればステージに上がれる。 そして上手な人もいるけれど、へぼくても手を叩いてもらえるし、来年はもう指が動かなくなりそうなので、思い切ってエントリーしました。 先日送ってきた名簿では、シルバー部門19名で、結構多い。 そしてよく見ると毎年出ている猛者連が何人かいる。

暑い、ギターを担いて荷物と舞台衣装(ベストとネクタイだけだけれど)、を持つと重い。 会場までは電車の駅からタクシーで行くほどではないがけっこうある、途中に喫茶店があるのを見つけて休憩。コーヒータイム。気分を落ち着かせよう。

 

会場は梅田新道のザ・フェニックスホール。 この左が国道1号線の終点で、この後ろから国道2号線になる重要地点。 ギターとは関係ないけれど。

 

エレベーターの鏡で自撮りしたけれど、結構の荷物で、ヘトヘト。

 

部門はたくさんあって、最高の部門はオヌール部門で、プロの人が出ています。 ここで勝って本当のプロ活動に入るのだろう。

私は、シルバー部門なんだけれど、70歳以上の人は60歳以上のシニア部門にも出られるし、中級や上級部門にも出られる。

だから、3つの部門に出ている人もいて、名簿を見てそんな強者もいるんだとびっくり。 部門が違っているので同じ曲でも良いので、それぞれの本番が練習にもなる。 しかも昨年も出ているし。

さて、受付をすませて、控室に。 何人か練習している。 

ここにテレビがあったので会場の様子を見ると

こんな感じで演奏するのです。 でもここは撮影、録画、録音禁止です。 ですから、自分の演奏している写真を撮ってもらうことができない。 後から主催者からもくれない。 教室の発表会ではなくてコンクールですから、真剣勝負の場です。

ほんとうは、コンクールで勝ちたいという気持ちはなくて、こんな舞台で弾いている写真を撮って欲しいと思って、エントリーしたのですが、それは無理。

そこで、目の前で練習していた人に控室で撮ってもらいました。

 

今回はベストを着ることにしました。 一応、ドレスコードがあって、あまりラフな格好では失格にしますと書いてあったのですが、Yシャツだけでも大丈夫ですが、上着は暑苦しいのでベストにしたのですが、家で試しに着たら暑いのなんの。 ズボンも3つ揃いなので夏用ではなく、あいのものなので少し厚い。 でも会場では快適でした。

ちょうどオリンピックをやっているので、選手たちは試合前にはものすごく緊張しているんだろうなと思ってそれよりはずっとストレスはマシだとは思っているんですが、勝つつもりはなくても緊張してきます。

そこで、精神安定剤を服用、 内科の先生にあがらない薬を頼んだら出してくれたもので、20年ほど前から何度か服用していますが、この薬は眠れない時や、なんとなくしんどい時など、何かにつけ出してくれる薬で、万能薬のようですが、あまり効いた感じはしない。 神経の昂りを抑える作用があるのですが、その前にコーヒーを飲んでいるので、プラスマイナスゼロか。

 

こんなことをしていると練習する時間がなくなってきた。 練習しすぎてもいけないのですが、やはり、指慣らしや体慣らしもしておかないと、急に100m競争を走れるわけもなく、それと同じで準備練習は必要なのですが、気分が落ち着かない。

やがて、名前を呼ばれて、最終の控室に案内されました。

数人が入れる狭い部屋で、今練習している人はとても上手で、前述の強者の一人です。 勝つつもりで練習しています。

ギターのケースがハードケースでいかにもベテランらしい。 私のケースは布なので貫禄がないが、少しは軽い。 でも、やはりハードケースを買おうかなど、余計なことを考える。

 

出場順です。 シルバー部門の2番目だったのですが、1番目の人が欠席。 私が最初の演奏者になりました。

待っている間に練習もするのですが、大事なのが爪磨き。 数日前から爪に傷をつけないように気を遣って、模型工作も控えているのですが、爪は毎日伸びてくる。 そこで、毎日手入れしますが、弦を弾いたときに爪がツルツルでないと、ジャリッとするような音がする。 爪の先の裏側あたりです。 #600のサンドペーパーで形を整えて、#1000で磨いて、さらに#2000ぐらいでピカピカにする。 模型の色塗り前みたいなものです。

最後に爪を磨いているのは落ち着くための気分的なものですが、何かしていないと落ち着かない。

やはり誰でも緊張するので、ネットで緊張しない方法を調べたら「諦めること。演奏が終われば解放されるので、さっさと演奏した方が気持ちが楽だと自分に言い聞かせることだ」 これは何にでも当てはまると思います。

いよいよ舞台袖の最終待機室に呼ばれました。 ここで、小さな音で最後の音合わせをして、待機。

ちなみに、弦は1週間ぐらい前に新品に交換しました。 交換後はナイロン弦なので伸びます。やはり新しい方が音が艶やかで良いのですが、新しすぎるとすぐに音が狂う。 だから1週間ぐらい前に変えたのですが、他の人はどれぐらいで変えているのだろう。

チャイムが鳴って、シルバー部門が始まります。

放送で名前を呼ばれて、会場へのドアが開いて、ステージへの階段を上がります。 あまりドキドキはないのですが、落ち着いた感じでもない。

左に見える階段ですね。 ステージの真ん中でお辞儀をして、会場を見ると観客は少ない。 演奏会ではないので出演者など関係者以外はいない。

待っている間に緊張で手に汗をかくので、布を持っているのですが、それを膝の上に置いてギターをその上に乗せ演奏スタイルができる。 昨年見たときに、こうやって布を膝の上に乗せる人多かったので真似しているのですが、皆さん手を拭くためではなくズボンがギターで擦れてピカピカにならないように布を置いているような気がするけれど、よくわからない。

今年は出演者が多いので、舞台上での音合わせなどできるだけ短くしてくださいとのことなので、さっさと弾き始めた。

初めの音を出したが最後、後戻りはできない。

アラビア風奇想曲という曲だが、出だしが、ちゃらちゃらちゃらちゃらチャラチャララー、と速いので間違わないように、速くなりすぎないように要注意なのだ。  ここでトチると、後まで尾を引く。

音を出した途端、あ〜 良い音だと思った。 これは会場の音響が良いということだ。 ステージでのリハーサルなど全くないので、このときに初めて自分の音が会場に響いているのが聞こえた。

後は、気をつけながら、そして適当にトチリながらの演奏になったが、やはり家で弾くようには行かない。 明らかに緊張で右指が硬くなっていることがわかる。 でも、以前人前で大失敗した時ほどではない。

難しい箇所がある、そこはうまく行くだろうか? やはりスムーズには行かなくてまあまあ、と、その部分を通過。 速い音階のスケールがあるが、そこもまあまあで通過。 聞かせどころは、なんとかうまくできたようでホッとして、コーダに進む。

実はほとんど覚えていないんです、弾いているときには案外冷静に考えながら弾いていたのですが、全体的には何も覚えていない。 だから、録音して後から聞きたいのですが、それができない。

終わるとホッとします。 お辞儀をして控室に戻り、荷造りして荷物を持って会場に入って他の人の演奏を聞く。 クロークがないので荷物を持って歩かなければならない、

同じシルバーの人の演奏を聴いていると、あ〜、この人に負けた、この人にも負けたと思うのです。 立派な賞は無理だし取る気もなかったのですが、最低の賞あたりでもらえれば、何もないのと違って、人にも言える。 でも、みんな上手だ。

間違え! などと不埒なことを思いながら聴いたりして。 2〜3名は明らかに低レベル(失礼)だったけれど、ほかはそれなりに上手だし、とても上手な人もいる。

シルバー部門が終わって、外に昼食にゆく。荷物を担いでだ。 近くに店はないし、日向はかんかん照りだし、暑い。

戻ってきて、上級部門を聴く。 やはり上級になると、初めの音だけで上手なのがわかる。 シルバー部門の実力は中級レベルのようだ。 とはいえコンクールでの中級なのでかなり上手なのではありますが。 年寄りは大学時代からギターをやってきた人が多いので、かなり上手なのですが、私なども若い頃やったが、途中何十年も抜けているのと年で指の動きが若い人ほどではない。

つぎに、オヌール部門の本選を聴く。 プロ対象なので一人30分近く弾く。 やはり、この部門になると、初めの音だけで上級者よりも一段上とはっきりわかる。 難しいし聴いたこともない曲が多いので、飽いてくるのだけれども、上手なことこの上ない。 本選出場者は4名。男二人女二人。 ここで優勝すると、このコンクールの最高賞になるので、盾はもちろん賞金30万円+ 10万円。 そして、スポンサーからギターケースやいろいろなものがもらえる。 

4人で、2時間近くかかって、その後、ゲストのプロのギタリスト

山田唯雄さんの演奏がある。 このコンクールでも10年以上前に最優秀賞を取ってその後、世界のいろいろなところで習ったり活躍している。 履歴で、京都堀川音楽高校卒業とあった。 ここは先日私がギター教室の発表会で演奏した堀川音楽高校ホールがあるところだ。 一気に、親しい人のように感じたけれど、親しいわけはない。

それにしても、上手ですね。 先ほどのオヌールの人たちが上手だと思ったけれど、やはり初めの一音だけで、その人たちより、ずっと上だとわかる。 中級、上級、オヌールと確実に一段ずつはレベルが高いのだかが本当のプロはさらに一段も2段も上だ。 よく聴くと、ひとつづつの音はもちろんだが、音がしない部分、休符が静かで十分な時間をとるし、ピアノでもそうだが、小さな音が綺麗。 まあ、こういうことはわかっているのだけれど、素人は休符の時でも雑音が鳴っていたりして、うまくできないんです。 ギターを肩からかけて、ジャンジャン伴奏するのは簡単だけれど(リズムとか、ノリは難しいだろうけれど)、右手で綺麗に感情を出して弾くのはものすごく難しい。 それに左手もついてゆかなければならないし。

 

この間に、審査が行われて、いよいよ結果発表。 もう、夜だ。

昨年はここまで居なかったので知らなかったけれど、各部門、講評があって、入賞者の名を順に言ってゆく。

いよいよ、シルバー部門だ。  銅賞から始まって、何人かの名前が言われた。 そして銀賞。 そこで私の名前が言われた。

もう、大喜びだ。

表彰式には金賞と銀賞の人が同時にあがり、賞をいただく。

そう、銀賞は2位ではない。 金賞が何人かいて、銀賞は2名だったか。 

 

私が賞状をもらっているところです。 このときには会場は満員で、華々しく賞をいただく。

もう、演奏が終わって何時間も経っているので皆さんラフなスタイルをしているが、ベストを着ていれば良かったか?

控室で弾いていた人は金賞のようだったが、最高賞は他の人だ。

そして、お年もかなりで足も悪く、ステージに上がる階段もおぼつかなかった女性が、演奏も拙かったけれど一所懸命頑張っていた人がいて、廊下で少しお話しした人がいたが、その人が奨励賞をもらった。 決して上手ではないけれど頑張っている姿に今後とも頑張ってほしいと審査員はよく見ているなと思ったのでした。

 

銀賞の賞状です。 第51回 日本ギターコンクール シルバー部門 銀賞です。

やはりこういうものを頂くと励みになります。 盾や副賞はありません、この紙だけです、入れ物もなかったので、家に帰ると、少しシワシワになってしまいましたけれど、大事です。

来年は80歳になるので、シルバーの上の80歳以上の部門を作ってくれたら一番若くて出場できるのですが、シルバーでは一番年上のようでした。 まあ、もう出場しないでしょうけれど。

 

長文、失礼しました。 興奮しているので。

 

 

 

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音楽 アナ・ヴィドヴィッチ クラシックギターリサイタル

2024年07月21日 | 音楽 ギター

女性 クラシックギタリストのアナ・ヴィドヴィッチさんの演奏会に行ってきました。

それはそれは、上手というのを通り越して、私もクラシックギターをかじっているのですが、もう私のはギターといえないと打ちのめされて帰ってきました。 というより、とても素晴らしい演奏を聴かせていただきました。

 

パンフレットです。 伊丹のホールです。

この方の事は知らなかったので、果たして聴きに行く値打ちがあるかどうかyoutubeなどで調べて、かなり前に予約したのですが、その時にはすでに売れ切れ直前で、なんとか席を確保できました。

 

阪急神戸線で、塚口で乗り換えて伊丹に向かいました。

 

阪急の車内。 アルミの日除けが阪急らしい。

 

伊丹アイソニックホールです、次々と人が入ってゆきます。

 

演奏中は撮影など禁止と書いてあったので、演奏前なら良いだろうと撮影。

あまり大きなホールではありませんが、ギターソロにはちょうど良い。聴衆はいっぱいです。 年寄りの男が多い。

多分、皆若い頃にクラシックギターやっていた人たちだろう。 当時はクラシックギターとマンドリンが流行っていたから。

 

この日のプログラム。 バッハやバリオスなど、正当なギター曲だ。

最近、プロのギタリストも、若受しようとしてかクラシック以外に映画音楽などを混ぜたりしているけれど、この方はまさにクラシックギターの王道の曲を選んでいる。 自信があるんだろう。

 

クラシックギターの演奏会は奏者が1人舞台に上がり、会場からの説明も何もなしに演奏が始まる。

長いドレスを着た、スタイルが良いこの方が現れると会場からは拍手が湧く。 それは当然なのだが、初めのバッハ無伴奏チェロ組曲全曲(何曲もあって結構長い)が始まると、音の綺麗さにびっくり、この方の演奏は基本的にはしっかりした音で、特にバッハなのであまり大袈裟な感情はつけないが硬い音、柔らかい音、甘い音などさりげなく使い分けている。 ギターの音はピアノの単調な音と違って、指で直接弦を弾くので弾き方や弾く場所によって大きく音を変えられる。 変えられるのであるけれど、やはり上手な人でないと逆に変な音も出てしまうのである。 そして左指の抑え位置が悪いと、弦がビビり、まともな音にならない。

それがこの人は、難しい速い部分でもゆっくりな聴かせどころの音も絶対に失敗しない。 いやはや驚いたのなんの。

素晴らしい演奏で、バッハが終わった時点での会場からの拍手が凄い。

皆が知っているアルハンブラの想い出のトレモロなど、流れる様にというか、世界一アルハンブラが上手だと言われている朴葵姫さんにも負けるとも劣らずの素晴らしい、演奏で、前半が終了。

言葉だけでは分かりにくいだろうから、youtubeから紹介しよう。

 

このyoutubeの最初の曲が、この日演奏した最後の曲です。

ほかにもスカルラッティーの曲も演奏しました。

でも、これをyoutubeで聞くのと会場で聞くのとは雲泥の差です。 生で目の前で弾いて、音もギターから出た音が直に聞こえる。 スピーカーの音ではないです。 

休憩後の最初の曲が、アランフェスの協奏曲。 普通はオーケストラをバックに演奏する協奏曲だが、この方が独奏用に編曲して1人で弾いている。 しかしオーケストラがいなくてもそれはそれは立派な演奏で、皆さんもどこかで聞いてことがある第2楽章はとてもとても綺麗だった。

こうやって、演奏している間、バロックの曲の時には舞台の照明が、木陰というか木の枝と葉がバック全体に照らされて、リュートや正倉院の琵琶のサウンドホールのような感じで、気持ちが良い。 そこに快い音色で流れる様な演奏を聴いていると思わず居眠りをしそうになるが、心地よいひと時を過ごさせていただきました。

それにしても、休憩を挟んでですが3時間ほど弾きっぱなしで疲れたことと思いますが、その間全くミスや雑音もなく弾き通したことにもびっくり。  疲れているだろうけれど、皆さんの拍手が鳴り止まないのでアンコールに2曲弾いてくれました。 その最後の曲が綺麗だったこと、なんとか楽譜を手に入れたいと思ったのでした。

 

この方はクロアチア生まれで、5歳からギターを始めて各種のコンクールで優勝をさらったりいろいろの音楽家に習ったりして、2010年にも日本に来たりして、日本でもとても人気があるそうで、私は知らなかったけれど、今日からファンになります。

会場に入ってすぐにCDを買ったのですが、購入した方にはサインをしますとのことでサイン会場で並びました。

 

皆さん並んでいます。 

 

サインを待つ人は会場から溢れて、上の階につづく階段にもたくさん並んでいました。 皆さんCDを買ったのだ。

 

私の番、サンキュウなど英語で言って写真を撮らせていただきました

 やっぱり緊張で手が震えて少し写真がブレている。

 

伊丹の酒蔵がある通りを通って帰ったのでした。

 

最後にもう一度、この方の小さな音、ピアニシモの音が素晴らしい。 小さな音はどの楽器でも難しいのです。

ギターなら右手が空振りをしてしまったり、指が引っかかって大きな音になったり難しいのですが、本当に小さなか細い音まで綺麗に聞かせてくれました。 なんとか、真似をしてみたいものです、

サインでーす

 

おわり

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