よみがえるケインズ

ケインズの一般理論を基に日本の現代資本主義を読み解いています。
カテゴリーが多岐に渡りすぎて整理を検討中。

第5編 貨幣賃金と物価:「価格破壊」のナンセンス。賃金が下がれば商品価格が下がって需要は刺激されるのか?

2022年05月04日 | 一般理論を読む 改訂版
賃金と物価に関係はあるのか??? 第5編 貨幣賃金と物価に入る。 第5編は、労働組合関係者にもっと読まれてしかるべき箇所である。賃金と物価の関係について一般理論は何を主張しているのだろうか。労働組合の言う「所得政策」や「逆所得政策」は理論的に成り立つのだろうか?そもそも問題の立て方が間違っているのだろうか? 実は、賃金と物価はケインズにとって周辺的な問題であった。周辺的というより、あるものの二つの . . . 本文を読む

第19章 貨幣賃金の変化 (雇用量は賃金単位で測った有効需要と一意の関係を持つ)

2022年05月04日 | 一般理論を読む 改訂版
 口絵のように賃金が上がれば物価が上がり、物価が上がれば賃金も上がる。この相関関係に間違いはない。それは有効需要の水準が完全雇用に近づきつつあるか、それを越しているからだ。問題は有効需要なのである。では・・・賃金が下がると価格が下がり消費は刺激されるのか 見出しの裏には、賃金が高いから(商品の価格が高いから)消費が伸びない(景気がよくならない)という考えがある。形を変えて国際競争力が低下するという . . . 本文を読む