完璧主義は要りません。
パレートの法則とは、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレート(Vilfredo Federico Damaso Pareto)が発見した冪乗法則です。
全体の2割程度の高額所得者が社会全体の所得の約8割を占める,という法則で、
俗に80対20の法則、2:8の法則、80-20ルールとも呼ばれます。
経済以外にも自然現象や社会現象等ほかのさまざまな現象にも適用できると考えられています。
不良全体の80%は、20%の原因に由来する」
「売上の80%は、全商品の20%が作る」
「売上の80%は、全顧客の20%によるものである」といった解釈がそれで、
このパレートの法則を試験勉強にあてはめてみると、本試験で出題されるような重要箇所の80%は、試験範囲全体の20%に集中しているということになります。
ですから、その試験に出る20%に努力を集中し、完璧に勉強すれば、試験で80点が取れるということになりますね。
実際に、『80対20の法則』の著者リチャード・コッチ氏は、オックスフォード大学時代にこの法則を利用して、最小限の努力で最優秀の成績で学位をとったそうです。
コッチ氏は、オックスフォードの過去の試験問題を調べてみたそうです。すると、問題の少なくとも80%(場合によっては100%)が、その学科に関する20%の知識で十分に答えられることがわかったと報告しています。
試験勉強をする上で大切なのは、その20%の範囲を見極め、そこを集中的に潰していくことです。
「その20%とは?」
それは、過去の本試験で出題されたところです。
ですから、過去問を集中的に行えばOKです。
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能力試験も、過去の3回分を徹底的に学習することが合格への近道だと、私は思います。
徹底的にというのは、
1.聴解部分は「リピート・シンクロリーディング・シャドーイング・ディクテーション」ができるようにする
2.語彙・文法部分は、正解・不正解の理由が説明でき、すべての選択肢で短文作成ができるようにする
3.読解部分は、「要約:筆者の意見とその理由・問題意識」を自分の言葉でできるようにする
さらに、
聴解分野で出された問題文が、読解分野で出されても対応できるようにする、
読解分野で出された問題文の音声を聞いても、「リピート…」ができるようにする、
といったように、分野をまたいで応用することができるようになるまで学習するといいです。
出題範囲のすべてを完璧に押さえようとして、覚えるそばから忘れていくより、
重要ポイントを繰り返し学習し、そこから広げていったほうが確実だと私は思います。
単語集や文法の本を何冊も並べている人は、自分の勉強方法が効果的なのかどうか、
ぜひ検証してみてください。