TIBと仲間たち

TIB(トロピカルインモラルボーイズ)と素敵な仲間たちのブログです。

雨の長浜さま

2015-07-06 19:34:45 | 日記
 数日前から子供達の練習する祭囃子が聞こえていましたが、いよいよ大分の夏を一番に告げる長浜神社の夏祭りです!昔は祭りが近づくとなんか心がそわそわしたものでしたが、ひねくれ者の僕は、いつの頃からか祭りの雑踏を避けるようになりました。誰が祀られているのかも知らず群れ集う人々に嫌気がさしていたのかもしれません。それでも子供達が小さい頃は、人混みの中手を引いて、おみか餅を買い求め、おもちゃのくじ引きをしたこともありました。今では、好んで雑踏にツッコミはしませんが、夏祭りの雰囲気は楽しめるようになりました。(心の病かいな?)
 神社は好きですよ。人のいない境内の空気がひんやりしている朝なんて最高です!長浜神社は少彦名命、大己貴命さらに菅原道真公を合祀しています。応永13年(1406年、室町時代)に九州・四国が水害にあった際、長浜に住む人の夢に『豫州長濱大明神』のお告げがあり、海岸で祠を拾い、国主の大友親世が今の城址公園あたりにお祀りしたとされます。慶長元年(1596年)別府湾の瓜生島が沈没したとされる地震と津波で被害を受け、春日神社などに避難したのち延宝九年(1681年)に現在地に遷座しました。


 少彦名命(すくなびこなのみこと)は古事記では神産巣日(かんむすひ)神の、日本書紀では高皇産霊(たかみむすひ)尊の子とされ、常世の国からおいでになる小さな神様です。大国主命と協力して国作りをし、穀霊、酒造りの神、医薬の神、温泉の神として信仰されました。大分らしい神様ですね。海(常世の国)から流れ着いたご神体からの連想もあるのでしょう。
 大己貴命(おおなむちのみこと)は大国主命のことで、天津神の主神たる天照大神に対して国津神の頭領として頑張りますが、国譲りして出雲に祀られます。葦原醜男(あしはらのしこお)、八千矛神(やちほこのかみ)、顕国玉神(うつしくにたまのかみ)などの別名があります。名前が多くあるのは、古代において広い範囲で信仰され、土着のいろいろな神様と融合したとされます。豊後の国ではこう呼ばれていたんでしょうか。
 菅原道真は平安時代の天才。宇多天皇を助け政治の要職に就き、詩歌にも秀でていました。醍醐朝では右大臣まで上り詰めますが、左大臣・藤原時平との政権争いに負け太宰府に左遷されたのは周知のとおり。その後都に起こったいろいろな災(時平自身や甥、外孫の病死や、清涼殿落雷事件、醍醐天皇の崩御)が怨霊となった道真の祟りだということで朝廷は名誉を回復させます。その後一条天皇より「北野天満宮天神」の称が贈られます。雷神『天神さま』の誕生です!今では祟り神だけではなく、生前の道真の秀才ぶりから学問の神としても崇められています。長浜での役割は災害封じでしょうか。
『東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな』は拾遺和歌集から。
最近一押しのコミック、灰原薬の『応天の門』。オタクな文章生の菅原道真と、京随一の女ったらし・在原業平が京の怪異を解決します。なんという組み合わせでしょう。これだけでワクワクしません?一度よんでみて!(新潮社 BUNCH COMICS 1~3巻)

 なかなか日本の神社って一筋縄にはいきません。だから面白い。

 風邪も少し良くなってきました。今週はチケット作り、来週にはセットリストアップです!
コメント (1)
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