徳永写真美術研究所 Column


徳永写真美術研究所(TIPA)の日常コラムです。

儚さのスケール

2009-05-28 | 日常生活のお話

先週末、自然観察の会に参加しました。
この会は発足して13年、通算52回目の例会です。
年に4回、十数名のメンバーが集い自然観察をおこなっています。

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今回は万博記念公園集合。
園内はインフルエンザの影響で人出が少なく
ゆったりと散策できました。
・・・とは言え、
美しい花が咲く季節、熱心にカメラを構える人多し。



大人に混じって子供たちも熱心に撮影していました。

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中央入口から北へ進み、国立国際美術館の跡地へ。
美術館が中之島へ移転した後、初めてこの地に来ました。



現在、跡地は“平和のバラ園”となり、
81品種、5600株のバラが咲き誇っていました。
以前から美術館横にバラ園はありましたが、
規模が5倍くらいになっているかと思います。
バラの香りが心地よく、楽園に居るようでした。

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私は自然観察の会では、
観察するにふさわしい動植物の観察よりも、
些細な発見が楽しみです。
たとえば・・・



花の季節が終わった後の桜。
かわいい実がなっています!
桜の坊・サクランボ


また、カラスの群れを観察するなど。
野鳥の森エリアにはカラスの大群が生息。
のどかな公園の一角がヒッチコックの世界となっています。
<写真なし・・・撮り忘れました。>

最後におもしろい写真が撮れました。



日本庭園内の池に住む亀です。
ずっとこのポーズをしています。
足の指先まで全開にして日光浴。
インフルエンザに負けぬよう日光消毒しているのかも知れません。

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楽しく散策を終えた後、いよいよ例会のメイン会場へ。

ここからが自然観察会の本題です。

万博公園に隣接している
大阪大学薬学研究科の薬用植物園を訪れました。

訪れた目的は
ある植物の貴重な姿を観察することです。
その植物の名は“リュウゼツラン”。



高さはおおよそ8メートルくらい。
現在、ちょうど開花前。
花を咲かせる時期にニョキニョキと背丈を伸ばしてつぼみを付けます。

野鳥観察用に持参した双眼鏡で花のつぼみを観察。



つぼみはバナナの房のようです。

40~50年に一度花を咲かせた後、枯れるとの事。
長い周期で花を咲かし一生を遂げるこの生態、
蝉と同じく儚い生涯ですが、儚さのスケールが違います。

圧倒的な存在感でそびえ立つ姿を見て
神秘的なオーラを感じました。



Yoshie

追記:この植物は一般に公開されていません。
同会のメンバーが、この植物を研究されている先生と知り合いなので
特別に見せて頂きました。