徳永写真美術研究所 Column


徳永写真美術研究所(TIPA)の日常コラムです。

思考が螺旋状にグルグルまわる美術鑑賞

2011-03-02 | 美術に関するお話


兵庫県立美術館で開催中の
森村泰昌
“なにものかへのレクイエム-戦場の頂上の芸術”

行きました。



この展覧会は
一年をかけて日本を巡回。

東京都写真美術館
豊田市美術館
広島市現代美術館

経て
ようやく
最後の巡回地
作者のホームグラウンドである
関西での披露です。



本展については
既に
マスコミの報道を見すぎたため
初めて見る作品には思えませんでしたが
実物を前にして
その存在に圧倒されました。





私は
既に知っているつもりのモリムラ作品を見る。

作者・森村泰昌氏は
既に誰もが知っているであろう映像を元に作品を作る。

“既に知っている”という感覚は
何を根拠に生まれるのだろう。

作者が引用した元映像の大半は知っていたが
ところどころ知らないものもあった。
しかし
知っていると思い込んでしまう。

私は
モリムラ作品と元映像の区別が曖昧になり
別の意味で
作品を解釈している状態に気付いた。



思考が螺旋状にグルグルまわる美術鑑賞でした。

本展は4月10日(日)まで。
ぜひ!



Yoshie

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