バルタイの質問を頂きましたが、セッティングの参考になると思うので
ここでも紹介させていただきます。
カムの作用角でどちらの方が中速トルクが出せるかという
質問でした!
ある車のカムなんですが、
吸入・排気とも作用各は同じで作用中心角が1°違う、圧縮上
死点でのバルブ
リフト量が0.2ミリ違う。バルブ作用時リフト量も若干違う。
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1.IN Velve Lift 中心角 圧縮上死点バ
ルブリフト
242° 0.475inc 113 2.2mm
EX
230 ° 0,455 113
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2.IN
242° 0.49 112
2.0mm
EX
230° 0.47 112
どちらがよりトルク型に振られているか?と言う質問です。
作用角が同一でもバルタイの中心角が1度違うので、
INの開き始めが1度早くなり、EXの閉じが1度遅くなります。
よって、オーバーラップは2度増えます。
つまりインテークのバルタイを1°進角させて
エキゾーストのバルタイを1°遅角させたのと同じ効果が出るはずです。
オーバーラップが2°増えるのでトルクは上昇し、パワーは落ちる方向
になるはずです
リフト量も若干大きいので、TYPE2のカムの方がトルク型に
なると思います。
余談ですが、昔からヨーロッパ車は国産車に比べて表示馬力よりも速く感じると
言われていたと思います。
また、欧州車は実トルクが有るとも言われていました!
馬力表示がDINなので実馬力に近いとか、ポルシェなどは実馬力よりも
表示馬力を低くしているなどなど言われていました。
どれも近からずも遠からじと言った感じでしょうか?
あくまで自分の想像ですが、欧州車の秘密(トルク感)はバルタイに
有ると思っています。欧州車はバルタイをオーバーラップを取る方向に
セットしていて中低速トルクが出るようにセッティングしています。
ですので表示馬力(実馬力も)は低いですがトルクが出ているので
実際に乗ると速く感じるのだと思います。
中低速トルクとレスポンスを重視するのは長いヨーロッパの車文化の
積み重ねによるノウハウだと思いますが、特別な魔法では無いと
思います。
確かに日本車のスペック重視の最高出力だけを追い求めたセッティングよりは
理にかなったセッティングだと思います。
何故こんな事を書いたのかと言うと国産車もVVT(可変バルタイ)の技術が
出来てから欧州車と同じような乗り味を出せるようになったからです。
しかも低中速トルクを出しながら、最高出力も出せる一石二鳥な日本人好みの
機構です(笑)
VVTになって本当に日本車は良くなったと思います。
内燃機も終焉を迎えようとしているときになって可変バルタイが
発明されても・・・泣
次世代の原動機にもこのような技術が使えれば良いですね!
話がそれましたね(笑)