先日ターマックラリー仕様に変更したGDBですが
リアに付けたヘルパーさんの介護があまりにも
気持ちよかったらしく、フロントにも介護ヘルパーさんを
雇いたいと申し入れが有りました!
前回説明したとおりこの車のリアサスペンションは
縮みのストロークに多少余裕が有ったので
ヘルパーを入れて伸びのストロークを増やして
リアの足を長くしました!
ですが、フロントのストロークは縮みのストローク
に余裕は無いので、ヘルパーを入れる為に
縮みのストロークを少なくしてしまうと
縮みのストロークが足りなくなってしまいます。
それでも良いとオーナーが言うので、フロントも
変更します。
果たして失う物の代償は高く付くでしょうか?
安く付くでしょうか?
何故ヘルパーを入れるか?と言う質問は
良く聞かれます。
非常に簡単に答えると
①伸びストロークを増やす為。
②ヘルパーを入れるとサスペンションがより伸びやすくなる。
ヘルパーを入れるとバネにプリロードを架けるのと
同じ効果が有る為サスペンションを伸ばす方向に作用する。
但し、バネにプリロードを架けるとベースのレートが高い為
反発力の方が強く感じてしまい跳ねる感じになってしまうので
ヘルパーの低いレートの方が自然に伸びてくれる。
プログレッシブレートのバネでも同じ効果を狙っています。
一般的に「良く動く足」というのは路面のギャップなどを
吸収するイメージがあると思いますが、
縮んだ後にスムースに伸びてくれないと接地性の良い足とは
言えません。
縮む方向は入力を受ける為それほど難しく有りませんが
伸びる方向は自ら動かなくてはならない為難しいです。
縮むのはパッシブですが、伸びるのはアクティブに動かなくては
なりません。
ヘルパーを入れると路面の細かいうねりやギャップが
気にならなくなるのは伸びの接地が良くなるので
路面にタイヤが追従するようになる為です。
今回のフロントはこの②の効果を狙った物です。
②だけの効果が欲しいならこのようにヘルパーを
全密着にしてもそれなりに効果は出ます。
これなら縮みのストロークを犠牲にしないでヘルパー
を入れられます
でも、それでは芸が無いのでヘルパーストロークを
5mmにして伸びストロークも増やします。
ストロークが無ければサスペンションが動いても効果半減ですからね!
ただ元々フロントにはヘルパーを入れるスペースも無いので
バネを短くしてヘルパーを入れました!
ついでにリアにも調整式のピロアッパーを入れたいと言うので
リアも変更します。
リアを調整式にするのは結構大変です。
まずはアッパーシートを取り付けなくてはならないので
寸法が変わってしまうので、もう一度全長と
ヘルパーの位置を出し直さなくてはなりません。
ご覧のように随分と形が変わってしまいます。
最後にE-CONが付かないという想定外の事が
起きましたが、スペシャル裏技でバッチリつきました
先ほどテストドライブしましたが予想以上に
サスペンションの追従性が上がっていてしなやかに
路面に接地してくれます。
大入力や大きいギャップにはフロントは
フルバンプしてしまうとは思いますが
失った代償は大きいですが、それによって
得た物は更に大きいかも知れませんね
まさしくターマックラリー用に生まれ変わった
と言えます!
あとはオーナーのインプレッションが楽しみです