エボ10を含め最近の車にはO2センサーが2つ付いている車が多いです。
また、最近の車は頻繁にO2センサーが壊れます。
その割には特に不調を感じない為にそのまま乗ってる
一般ユーザーが多いのも事実です。
まずそもそもO2センサーとは何でしょう?
写真の物はO2センサーを2つ使用しているスバルの物です。
スバルではO2センサーの正式名称が
エアー/フューエルレシオセンサーと
オキシゲンセンサーとなっています。
そのままズバリですね。
A/Fレシオセンサーと
O2センサーと言うことです。
O2センサーには大きく分けて2種類有ります。
スイッチング出力型
「理想空燃比を境に1V(燃料が濃い)~0V(燃料が薄い)と起電力します。
リニア出力型
空燃比を電流値として出力します。
の2つのタイプです。
どちらも仕組みは起電力ですが、
出力するものが電圧か、電流かの違いがあります。
「スイッチング出力型」は理論空燃比を境に急激に電圧が変化するため、
理論空燃比を計測するには適していますが、
それ以外の空燃比の測定には適していません。
つまりアイドリング時のA/Fを測定するのに適しています。
従来のO2センサーがこのタイプです。
オキシゲンセンサーですね!
「リニア出力型」は実際の空燃比を電流として出力できるため、
広範囲の空燃比を計測することができます。
これがO2センサーが2つ装着される理由です。
いわゆるA/Fセンサー、ラムダ(λ)センサーの事です。
従来のECUではアイドリング時のA/Fだけを拾って
アイドリングの燃調を制御していました。
但しリニア出力型は、電流値では従来のECUは理解できないため、
アンプをかませて電圧値に変換する必要があります。
ですが最近の純正ECUはアンプ内蔵タイプになり
リニア出力型のA/Fセンサーの数値を計測出来るようになりました。
その為に常にECUのMAPで設定した目標空燃比に
合わせられるよう補正出来るようになりました。
これがいわゆるA/Fフィードバック機能です。
アイドリングを最適に調整するためのセンサーが
スイッチング出力型のオキシゲンセンサー。
燃調(空燃比)を常に細かく制御するためのセンサーが
リニア出力型のエアー/フューエルレシオセンサーです。
スイッチング出力型の02センサーは壊れずらいので
従来から使用されてきました。
リニア出力型のO2センサーは壊れやすいので
今まではあまり使われませんでした。
制御する領域と目的が違うためと
万一壊れた時もエンジンの不調を避ける為に
2つ異なるタイプのO2センサーが使われるようになりました。
やはり壊れやすいのはリニア出力型のA/Fセンサーです。
そして、このA/Fセンサーはよりきめ細かい制御をするために
使用しているので、万一壊れても従来のECUのように
MAPに書き込まれた制御を行うだけなので不調になったり
することは有りません。
フルコンのA/Fフィードバック機能のように
A/Fセンサーが狂ったら燃調がそのまま狂ってしまい
エンジンブローするようなことは有りません。
ですので、O2センサーが壊れても特に不調を感じず
そのまま乗っている人が多いという事に繋がります。
ですが、競技を行う上ではこのリニア出力型のA/Fセンサーの
果たす役割は非常に重要です。
氷点下から猛暑まで、海抜ゼロから標高数千メートルまで
高気圧から低気圧、まで様々に変化する走行ステージでも
ECUのMAPで設定した目標空燃比に
合わせられるよう補正してくれるのですから!
O2センサーは非常に大事です!
壊れたまま走るのは競技ではエンジンブローの危険が
有りますのでご注意下さい。
次回はオルタネーターの重要性について
説明する予定です