小田嶋隆著、『地雷を踏む勇気』(技術評論社、2011年)を読んだ。ウェブマガジンの「日経ビジネスオンライン」で著者が連載しているコラムの原稿を、まとめたものということだった。
三部に分かれていて、書かれた時期で言えば、1章目_震災の後、2章目_震災直後、3章目_震災前・と後、という印象だった。実際に日付を見れば前後してるし、章の中の並びも時系列順ではないけど。あくまで読んだ時の印象で。どうしてこういう章立てにしたのかは、書いてないので分からない。
震災直後の辺りは、なかなか読み進められなかった。読むのがちょっと辛いというか。
週刊のコラムが元になっているからか、なんだか生々しさがあったのかも。それは文面が感情的だとかそういう事ではなくて、とても理性的で丁寧で、著者自身の思考を追っている、分かりやすくて噛み砕かれた、私にも読みやすい文章なんだけど、…う~ん、たぶん私自身の問題なんだろう。
震災の直後はずいぶんと、色々な「違い」が、際立って意識された。見解の違い、感覚の違い、状況の違い、立場の違い、国籍の違い、性別の違い。見解の違い、なんていうものじゃないな。やっぱりもっと感覚的な感じがする。何にしても、コラムの中にも出てきた、震災後のあらゆるメッセージ、たとえば「ひとつになろう日本」とは、ずいぶん違う方向だった。たまたま個人的な状況からそうだった、ということかもしれないけど。
そんな意識を、自分では気づかないフリをして、知らんぷりして振舞っていた。過ごしていた。
そういうことを、思い出すのかもしれない。
震災の後は終わってないけど、震災直後は確実に終わっている。小田嶋さんのこの本も、震災の後、に照準は当てられてる。と思う。そう思うと、この章立てがそういう意味を持ってくる。
三部に分かれていて、書かれた時期で言えば、1章目_震災の後、2章目_震災直後、3章目_震災前・と後、という印象だった。実際に日付を見れば前後してるし、章の中の並びも時系列順ではないけど。あくまで読んだ時の印象で。どうしてこういう章立てにしたのかは、書いてないので分からない。
震災直後の辺りは、なかなか読み進められなかった。読むのがちょっと辛いというか。
週刊のコラムが元になっているからか、なんだか生々しさがあったのかも。それは文面が感情的だとかそういう事ではなくて、とても理性的で丁寧で、著者自身の思考を追っている、分かりやすくて噛み砕かれた、私にも読みやすい文章なんだけど、…う~ん、たぶん私自身の問題なんだろう。
震災の直後はずいぶんと、色々な「違い」が、際立って意識された。見解の違い、感覚の違い、状況の違い、立場の違い、国籍の違い、性別の違い。見解の違い、なんていうものじゃないな。やっぱりもっと感覚的な感じがする。何にしても、コラムの中にも出てきた、震災後のあらゆるメッセージ、たとえば「ひとつになろう日本」とは、ずいぶん違う方向だった。たまたま個人的な状況からそうだった、ということかもしれないけど。
そんな意識を、自分では気づかないフリをして、知らんぷりして振舞っていた。過ごしていた。
そういうことを、思い出すのかもしれない。
震災の後は終わってないけど、震災直後は確実に終わっている。小田嶋さんのこの本も、震災の後、に照準は当てられてる。と思う。そう思うと、この章立てがそういう意味を持ってくる。