アブデラティフ・ケシシュ監督、2013年、フランス。第66回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品。
大河ドラマだな、と思った。
二人の女優さんの迫真の演技は、話題のセックスシーンだけではなく、アップのアデルはほんとうにすぐそこにいるようだった。
人生の、ほんの一時、一時というより一滴くらいなもの。たかだか4、5年の間のことを、これ程までに押し広げて、まさにアップにしたように描けるのは、やはり20歳前後のことだからだろうか。う、美しい。
そしてインテリはインテリを好む。お家柄っちゅうのは、いやすごいね。エマもまた、野心的な若い売り出し中の画家なんだから、許してほしい。その冷酷さを。アデルのふつつかさだけのせいではない、エマの野心もまた、別れを引き寄せたし、それを正当化する原因となる。
アデルが文化系家庭出身のインテリ文学少女で、ブルーの髪のエマが、その日暮らしの肉体労働者、という逆(とも言えないけど)の立場だったら。そしたら…、あまり話が面白くないんだろうなあ。
大河ドラマだな、と思った。
二人の女優さんの迫真の演技は、話題のセックスシーンだけではなく、アップのアデルはほんとうにすぐそこにいるようだった。
人生の、ほんの一時、一時というより一滴くらいなもの。たかだか4、5年の間のことを、これ程までに押し広げて、まさにアップにしたように描けるのは、やはり20歳前後のことだからだろうか。う、美しい。
そしてインテリはインテリを好む。お家柄っちゅうのは、いやすごいね。エマもまた、野心的な若い売り出し中の画家なんだから、許してほしい。その冷酷さを。アデルのふつつかさだけのせいではない、エマの野心もまた、別れを引き寄せたし、それを正当化する原因となる。
アデルが文化系家庭出身のインテリ文学少女で、ブルーの髪のエマが、その日暮らしの肉体労働者、という逆(とも言えないけど)の立場だったら。そしたら…、あまり話が面白くないんだろうなあ。