ホルヘ・コイラ監督、2010年、スペイン・アルゼンチン。
最近観たものの中で、私の中ではベストワンかもしれない。製作年からちょっと経っていて、Action.incという会社が配給してくれなかったら、このまま観ずに終わったかもしれない。本当に良かった。ありがとう!上映した劇場さんも、ありがとう!
と、無性に感謝を述べたくなるほど、どこからどこまで面白かった。
舞台となるのは、スペインの北西に位置する、サンティアゴ・デ・コンポステラ。
ここは世界遺産であり、キリスト教カトリックの巡礼の最終地だという。「ヨーロッパの最果て」と呼ばれる古い街。しかし映画に登場するのはそこで生活している普通の人たちだ。古い街並みに差す朝日と、昼の陽光、夕暮れと夜。そしてそれぞれの食卓。原題は“18 comidas”、18の食事、または料理という意味らしい。
老若男女、それぞれの食事の風景が、朝昼晩と移っていく。高級レストランということもあれば、家庭の手料理、パーティのご馳走、軽食、テイクアウトの中華、盗んだチョリソという人もいる。
しかし心底面白いのは、食卓の事情というか、その周りで交わされる会話だ。状況設定の上での、俳優さんたちの即興演技というから驚く。
たった一日のうちで、この町では50万食が作られるという。
冒頭のナレーションによれば、「だからここには、人生の味を変えるチャンスが、毎日、50万回もある。」
「食欲と魂を開放する」チャンス、というそれぞれの食卓の風景は、流れるような絶妙な繋がりをもって映画の中を行き来する。二千年の歴史の古都と、そこに差す日差しを、伴いながら。ほんの少し変わるものと、ほんの少しも変わらぬものが綾を成す。
音楽もとても良かった。音楽を担当したのは、出演者の一人でもあり製作者でもある、ルイス・トサル。
ストリート・ミュージシャン役の彼が映画の最後に言う台詞が(おそらく即興だろう)、とてもいい。「チョリソもあるよ!」ほろ苦くて、可笑しくて、大好きだ。
最近観たものの中で、私の中ではベストワンかもしれない。製作年からちょっと経っていて、Action.incという会社が配給してくれなかったら、このまま観ずに終わったかもしれない。本当に良かった。ありがとう!上映した劇場さんも、ありがとう!
と、無性に感謝を述べたくなるほど、どこからどこまで面白かった。
舞台となるのは、スペインの北西に位置する、サンティアゴ・デ・コンポステラ。
ここは世界遺産であり、キリスト教カトリックの巡礼の最終地だという。「ヨーロッパの最果て」と呼ばれる古い街。しかし映画に登場するのはそこで生活している普通の人たちだ。古い街並みに差す朝日と、昼の陽光、夕暮れと夜。そしてそれぞれの食卓。原題は“18 comidas”、18の食事、または料理という意味らしい。
老若男女、それぞれの食事の風景が、朝昼晩と移っていく。高級レストランということもあれば、家庭の手料理、パーティのご馳走、軽食、テイクアウトの中華、盗んだチョリソという人もいる。
しかし心底面白いのは、食卓の事情というか、その周りで交わされる会話だ。状況設定の上での、俳優さんたちの即興演技というから驚く。
たった一日のうちで、この町では50万食が作られるという。
冒頭のナレーションによれば、「だからここには、人生の味を変えるチャンスが、毎日、50万回もある。」
「食欲と魂を開放する」チャンス、というそれぞれの食卓の風景は、流れるような絶妙な繋がりをもって映画の中を行き来する。二千年の歴史の古都と、そこに差す日差しを、伴いながら。ほんの少し変わるものと、ほんの少しも変わらぬものが綾を成す。
音楽もとても良かった。音楽を担当したのは、出演者の一人でもあり製作者でもある、ルイス・トサル。
ストリート・ミュージシャン役の彼が映画の最後に言う台詞が(おそらく即興だろう)、とてもいい。「チョリソもあるよ!」ほろ苦くて、可笑しくて、大好きだ。
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