授業なんて○○だ!変な教師の成功仕事術

学校の常識とは違う事いっぱいだけど、すべて筆者の成功体験からの仕事術ばかり。変な教師なので、信じなくていいですよ。

子どもに力をつけさせる練習問題の仕方

2018-07-08 23:06:21 | 算数

練習問題をさせる際には、ノートをゆったりと書かせます。

「上下1行、左右1マス、となりの問題とあけなさい」と指示します。

詰め込んで書いては、ノートがぐちゃぐちゃになります。

ノートがぐちゃぐちゃな子は、頭の中も整理整頓ができない状態になります。

必ずゆったりとノートに書かせることによって子供たちに力がついていきます。

そして大事な事は、練習問題に対して教師のチェックが入っているかということです。

練習問題を始める際に、私はよく「3問目までやったら、先生のところに持ってきなさい」といいます。

こういったチェックを行わないと、いい加減にやる子は、何もやらないでその時間ぼーっと過ごすことになります。

3問目までやって持ってきなさいと言うと、はやい子たちはすぐ持ってきます。

そういう子たちを見て、遅い子たちは「自分もややらなければ」と言う気になっていきます。

大体3問目までやってやれば、例題の応用が効いているかどうかがわかります。

そして丸付けの時は、3問全部に丸をつけるのではなく、3問目だけを丸をつけます。

これは教室に丸つけに並ぶと言う列を作らないためです。

列を作って時間が経つと、並んでいる子たちがおしゃべりをし始めたり、ふざけたりして教室が騒乱状態になってしまいます。

なので、列を作らないように、3問目まで丸をつけ次から次へと子供のノートを見ていきます。

遅い子にはどう対処するかと言うと、まず「練習問題3問目までやったら持ってきなさい」と指示を出した後、クラスの中で1番やらない子、遅い子のところに行って声をかけます。

それも机間指導でを見て回りながら、さりげなく、以前ブログで書いた赤鉛筆指導で教えます。

3問目で○をもらった後は、残りの問題全部やらせます。丸つけに来る子がいなくなったら期間指導して、やはりできない子たちへのアドバイスや赤鉛筆指導を行います。

全部できたと言う子が出てきたら、黒板にひとり一問答えを書かせます。8問あったとすれば、8人黒板にに書かせます。

そして遅い子や、わからない子たちに「わからない問題は黒板を見て写しておきます。黒板を写すことも勉強です。写していくうちにできるようになります。」と指示します。

黒板に書き終わったら、クラス全員の手を止めさせ、答え合わせをします。
合っていれば×、間違っていたらノートに正しい式と答えを書かせます。

全部ノートに書けたら、ノートを教師に出して授業を終えます。

ノートは休み時間に、見ましたハンコを押しておきます。1分で終わります。

早く終わる子と遅い子がいますが、この方法を続けていくと、遅い子も時間内に終わるようになります。

文章にすると長いですが、10分〜15分で終わります。問題数や難易度で、授業前に予想しておきます。

答えを写すのでいいのかという質問を以前受けたことがあります。

しかし、この方法を続けていくと、学力が付いてきて、写さず自力でできるようになってきます。

ノートに書かないまま授業を終えても、学力はつきません。

まずは写してもいいから、練習問題を全部やらせましょう!


授業時間内に教科書の練習問題をしようよ

2018-07-07 21:13:49 | 算数

練習問題ちゃんと授業時間にやっていますか?

授業の中で集中して練習問題に取り組むからこそ、子供たちはその1時間で学んだ算数の内容理解し、習熟できるのです。

時間内に練習問題を終わらせずに、宿題に出そうものなら、それは望めません。
なぜならお家では、テレビを見たり何か別の刺激があったりで、集中して取り組めないからです。

さらに、学校の授業でやってから時間が経ち、放課後の遊びなどの後で、もう一度練習問題に取り組もうとしても、授業の内容は忘れているし、モチベーションも上がらないので、集中して宿題をすることができません。

前回、例題指導についてお話ししました。
例題指導の後、必ず10分から15分ぐらいの時間を練習問題のために残しておくのです。

授業の前半で行った例題の解き方がまだ黒板にも頭にも残っている状態なので、子供たちはそれを応用して練習問題に取り組みます。

覚えたこと、例題の時間で取り組んだ基本形を使えば、練習問題もそれを使って解くことができます。

では実際にどう行うのか。
それは次回に。


算数指導は教科書通りが分かりやすい(例題指導編)

2018-07-05 20:41:13 | 算数
算数の授業教科書通りに行ったら、子供たちにわかりやすく伝えることができます。

僕は少人数指導や特別支援学級で教科書通りに授業していました。

子供たちから、「できた」「わかった」「先生の授業わかりやすい」「算数ができるようになった」などの声をいつも貰っていました。

算数の教科書で指導するには、算数の教科書の構造をまずは理解しないといけません。

算数の教科書は、大抵最初に例題と呼ばれる解き方の書いてある問題があります。
そして、練習問題があります。

今日は、授業前半の例題の教え方を紹介します。

まずは例題の問題文を教師が範読します。その後子供に問題文を国語の音読の時のように全員で声を揃えて読ませます。読ませることで、問題を意識させます。

それから定番の発問があります。

はじめに、「これはどんなお話ですか」と聞きます。この発問でどのような場面で使う算数なのかを子供にわからせることができます。

例えば「お菓子屋さんでお菓子を買うお話です」とか、「遊園地で乗り物に乗ったお話です」などと言う答えが返ってきます。

次に「わかっている事はなんですか」と問います。例えば「はじめ200円持っていた」「50円のガムを買った」などとなります。
これは問題文の中に数字の入っている部分を抜き出して答えさせます。

そして「聞いている事はなんですか」と問います。これは答えが何を求めているかということを確認させるためです。

例えば「合わせて何個ですか」「おつりは何円ですか」となります。

この問題でわかりやすいのは、大抵「何」という言葉がついていることです。
何円ですか、何メートルですか、何人ですかと言うようになっているます。
この「何」と言う文字に目をつけさせるとどの子でも見つけることができます。

さらに「何」の後についている、「個」「円」「メートル」とかが答えの単位になることも教えます。

最後に「これは何算ですか」と問います。足し算なのか引き算なのか掛け算なのか割り算なのか、それを文章の中からわかる言葉を探し出して判定します。

例えば「合わせて何個」だったら足し算、「違いは何人」「おつりは何円」だと引き算です。

「何円の何個分」などとわかっていることの単位が違う場合はかけ算か割り算になります。いくつ分とかを答えたり、何倍ですかといった場合はかけ算です

「1つ分はいくらですか」とか「何個ずつに分けるか」などという問題は割り算です。あまりを聞いてくる問題も割り算です。

ただし高学年になってくると、問題がひねってあって、逆思考が入ってきた場合は足し算が引き算、掛け算が割り算になってくる場合もあるあり、それはその都度、教えていきます。

これで立式できます。

次に、問題の下に書いてある解き方を説明します。解き方も、基本は読み方を音読してあります。

そして、考え方、答え方、線分図、言葉の説明、初めて出てきた定義などは、教科書通りに黒板に書いて、それをノートに写させます。これを基本型と言います。

この部分で、基本型を教科書と違う式や図、答えのかき方をしてしまうと、混乱してしまう児童がいます。

特に、答えをアルファベットのA.と書く先生がいます。Aはアンサーと言う意味で書くのでしょうが、これは中学校の先生から怒られたことがあります。中学では答えがABCで書く場合があり、混乱するのだそうです。

基本型をノートに写すところまでが、例題指導です。

練習問題は、この基本型をもとに解かせていきますが、それはまた別の機会に。


算数指導は教科書を使っちゃダメなの?

2018-07-03 18:57:14 | 算数
30年ほど前からかな?問題解決学習と言う指導法が日本の小学校で流行り始めました。

教科書をしまわせ、問題を1問だけだし、それを子供たちに自分の解き方で解かせ、その解き方の考え方をノートに欠かせ、発表し、話し合わせると言う授業です。

この授業では、大抵1時間に1問しか問題をやりません。できる子や塾に通っている子は、すぐに式と答えを出します。そして教師に考え方も書きなさいと言われ困ってしまうのです。

勉強が算数が苦手な子たちは、そもそも自分で考えることが苦手なので、その自力解決の20分ほどの時間は、教科書も見ることが出来ず、わからないまま、いたずらしたり、机につっぷしたりして過ごすことになります。

できた子たちは教師に言われて、自分の考え方を大きな紙や小黒板に書き黒板に貼り出します。そして比較検討という時間に、自分の考えを発表します。

しかし、多くの場合、発表の仕方を学んでいないので、ぐだぐだと長い説明になったり、なんて言えばいいかわからず、困ってしまう子も多々あります。

そして説明後、大抵「質問はありますか」と他の子たちに聞きます。発表しない子たちは考え方がわからず意味もわかっていないので、どう質問していいかもわからない状態のままです。

また、質問があっても、発表する子は塾などで式と答えを教わっただけなので、答えに詰まってしまう事が多いです。

そして説明不足や質問の答えを、結局教師が補って説明してしまうのです。

子ども達の話し合いで1つにまとまれば良いのですが、大抵うまくいかず、時間もなくなり、教師がまとめてしまいます。

1時間の授業の中で、1つの問題を45分かけて考え、その1問で授業が終わってしまいます。時間オーバーも多々あります。

たった一問だけで、子どもは解き方が理解できるでしょうか。しかし、この授業の中では、ほとんど練習問題を行わず、習熟出来ずに終わってしまいます。

結果、練習問題やドリルは、宿題やドリルタイムなどに回されます。

これが、僕の見てきた、また恥ずかしながら、僕が昔やっていたので算数の問題解決学習です。

こういった算数の問題解決型の授業が、日本中で、ずっと行われていました。

この指導法は、本当に小学生の子供たちに力をつける教え方なのでしょうか?

そもそも、問題解決学習のやり方は、100年以上前に、アメリカの教育学者、ジョン・デューイが大学に設立した実験学校で、社会科で行われた指導法です。難しい問題に対して、沢山の知識を蓄積の中から、様々な考えを発表しあい、議論して、1つの解決法を導き出していくと言う手法なのです。

まだ基礎的なことを学んでいる途中の小学生の子供たちが、予備知識なしで、自分から考えて、それを図示や文章化して、話し合わせて1つのより良い考え方にまとめていく、というのはできることなのでしょうか?

新しい考え方やアイデアと言うのは自分の中に蓄積されている様々な知識の結合、組み合わせ、ひらめきで起こるはずです。

知識量の少ない小学生に学んでいない問題の解決を望むのは難しいことだと思います。

本来の問題解決学習では、多様な考えを出し合います。しかし、小学校では教師があらかじめ子どもたちから出てくるであろう考え方を予想しておきます。

教師が予想しておく時点で、本来の問題解決学習とは言えません。

小学校での本来の問題解決学習は理想論であり、実際にはかなり無理のある指導法だと思います。

心ある教師たちは、小学校の問題解決学習の、矛盾やおかしなところに気づき、小学生にあった教え方を、模索してきました。

例えば、発表の仕方を、形を作り、その順番で言わせる。、例えば本時に関わる今まで習ったこと(既習事項)を最初に復習してから、授業始めるなどです。

しかし、そもそも教科書があるのです。教科書会社の沢山の専門家が執筆し、調整し合い、文科省の検定を通った教科書が。

教科書を使うことは、法令でも定められています。教科書をしまいなさいと言う時点で、法令違反だと思います。

小学校で問題解決学習をやらなくとも、教科書通り指導していけば、子どもたちは算数の力をつけていきます。

長い記事になってしまいました。教科書を使った子どもに算数の力をつける指導法については、また別の機会に。