☆☆☆ 気づき
NHK総合テレビの土曜日の朝9時半から「課外授業・ようこそ先輩」という番組がありますが、ある時、映画監督が先生になって母校に帰るというのがありました。
その先生の教え方は、子どもたちを映像作家に仕立てるというものでした。
子どもたち一人ひとりに家庭用ビデオカメラを手渡し、テーマを与えます。
そのテーマというのが、「『なぜ、私たちを産んだのか?私たちが生まれたときにどう思ったか?』をお母さんを撮りながら聴いてきてください。」というものでした。
家に帰った子どもたちは、母親たちに課題を伝え、それぞれ母親を撮りはじめます。
母親たちは、最初、テレながらも、子どもたちの「なぜ、僕を産みましたか?僕が生まれたときにどう思いましたか?」と矢継ぎ早に質問が投げかけられ、つまりながらも真剣に答え始めました。
中には母子家庭の母親がいて、「事情があってお父さんと別れましたが、その時は、とっても愛し合っていて、君ができたと知ったときには、とってもうれしくお父さんと喜び合いました。」そして、続けて、「でも君が生まれるまでにお父さんとは別れてしまいましたが、君がこの世に生まれてきた時に、『私は、この子のために生きていこう。』と思いました。」
すると画面がかすかにぶれはじめました。
普段、子どもたちは自分たちがどのような過程の中で生を受けたのか、意識したことがなかったと思うのです。
母親たちの、あまりにも真剣に、一人の人間として語りかける姿は、普段、母親としてしか見ていない人が、一人の女性であり、人間であるという気づき、そして、自分が愛されて生まれてきたという事実を知り、感動したためでしょう。
番組は続きます。
子どもたちが撮った作品の上映会です。
母親参観という形で、上映が進みます。
涙する母親や子どもたちの多さに驚かされました。
テーマはとても平凡だったと思ったのに、一人ひとりが感動しながら見ています。
今、私は総務省の地域ICT利活用モデル構築事業を活用して地域の活性化を進めようとしています。
その時に大事なことは、映像コンテンツであり、その映像コンテンツを製作する人材をいかにたくさん増やすかだと思っています。
しかし、単に映像を撮るだけでなく、ショートストーリーでも感動が凝縮されたコンテンツを創れる人を増やしたいと思っていました。
そのヒントが、この中にたくさんあると確信しました。
そして、この番組の最後に、先生である映画監督から総評がありました。
「私は駄目な父親でした。仕事、仕事で家にあまりおらず、家にいる時も仕事のことばかり考えているような父親でした。ある時、ひどく子どもを怒ってしまいました。子どもは、そのまま飛び降り自殺をしてしまいました...。」
言葉は続きます。
「それから、なぜなんだと思い悩みました。でも答は出てきませんでした。恐らく、何もしてくれない父親への抗議だったのでしょう。でも、なぜ、死ななければならなかったのか、わかりませんでした。」
声を詰まらせながら、
「でも、これだけは、はっきり言えます。子どもを愛さない親なんていない。君たちにわかってもらいたいのは、君たちの周りに、君たちをかけがえのない人と思い、愛している人がいるということを。『生きる』ということを、かるんじないでほしい。君たちは決して一人じゃない。悩んだら、すぐそばの君たちを愛し、見守ってくれている人たちに相談してください。お願いします。」
NHK総合テレビの土曜日の朝9時半から「課外授業・ようこそ先輩」という番組がありますが、ある時、映画監督が先生になって母校に帰るというのがありました。
その先生の教え方は、子どもたちを映像作家に仕立てるというものでした。
子どもたち一人ひとりに家庭用ビデオカメラを手渡し、テーマを与えます。
そのテーマというのが、「『なぜ、私たちを産んだのか?私たちが生まれたときにどう思ったか?』をお母さんを撮りながら聴いてきてください。」というものでした。
家に帰った子どもたちは、母親たちに課題を伝え、それぞれ母親を撮りはじめます。
母親たちは、最初、テレながらも、子どもたちの「なぜ、僕を産みましたか?僕が生まれたときにどう思いましたか?」と矢継ぎ早に質問が投げかけられ、つまりながらも真剣に答え始めました。
中には母子家庭の母親がいて、「事情があってお父さんと別れましたが、その時は、とっても愛し合っていて、君ができたと知ったときには、とってもうれしくお父さんと喜び合いました。」そして、続けて、「でも君が生まれるまでにお父さんとは別れてしまいましたが、君がこの世に生まれてきた時に、『私は、この子のために生きていこう。』と思いました。」
すると画面がかすかにぶれはじめました。
普段、子どもたちは自分たちがどのような過程の中で生を受けたのか、意識したことがなかったと思うのです。
母親たちの、あまりにも真剣に、一人の人間として語りかける姿は、普段、母親としてしか見ていない人が、一人の女性であり、人間であるという気づき、そして、自分が愛されて生まれてきたという事実を知り、感動したためでしょう。
番組は続きます。
子どもたちが撮った作品の上映会です。
母親参観という形で、上映が進みます。
涙する母親や子どもたちの多さに驚かされました。
テーマはとても平凡だったと思ったのに、一人ひとりが感動しながら見ています。
今、私は総務省の地域ICT利活用モデル構築事業を活用して地域の活性化を進めようとしています。
その時に大事なことは、映像コンテンツであり、その映像コンテンツを製作する人材をいかにたくさん増やすかだと思っています。
しかし、単に映像を撮るだけでなく、ショートストーリーでも感動が凝縮されたコンテンツを創れる人を増やしたいと思っていました。
そのヒントが、この中にたくさんあると確信しました。
そして、この番組の最後に、先生である映画監督から総評がありました。
「私は駄目な父親でした。仕事、仕事で家にあまりおらず、家にいる時も仕事のことばかり考えているような父親でした。ある時、ひどく子どもを怒ってしまいました。子どもは、そのまま飛び降り自殺をしてしまいました...。」
言葉は続きます。
「それから、なぜなんだと思い悩みました。でも答は出てきませんでした。恐らく、何もしてくれない父親への抗議だったのでしょう。でも、なぜ、死ななければならなかったのか、わかりませんでした。」
声を詰まらせながら、
「でも、これだけは、はっきり言えます。子どもを愛さない親なんていない。君たちにわかってもらいたいのは、君たちの周りに、君たちをかけがえのない人と思い、愛している人がいるということを。『生きる』ということを、かるんじないでほしい。君たちは決して一人じゃない。悩んだら、すぐそばの君たちを愛し、見守ってくれている人たちに相談してください。お願いします。」