母のベットの傍らに座り、手をとった。
母は私のいきなりの行動にビックとしながら手を引っ込めようとする。
「ちいと、摩(さす)てあげよ」
「どしたん、気持ち悪い」
「少し落ち着くかなと思って」
無言で手を差し出す。
摩りながら、
「今更ながら、よう学校(大学)に行かせてくれたなあ」
「なんや気持ちの悪い」
「イヤイヤ素直な気持ちよ」
「いかさんかったら妬け起こしそうやったもんな」
「そんなことないよ」
「そんなことあるよ。それに死んだ父さんとの約束やったから」
「そうやなあ。一番学校にいきたかったんはオヤジかも知れんな」
「そうよ。それだけに必死やった。結局、お前が上の学校に行くの見れんかったけど」
「ほうよなあ」
「お前、本当は東京の学校へいきたかったんやろ?」
「え!!知ってたん」
「(経済的に)無理やったから岡山にしたんやろ」
「・・・(少し無言)。でも、俺ら親子にとってあの時期が一番しんどかったかもしれんなあ」
「ほうよなあ。おいちゃんのことではお前に迷惑かけたしな(母の兄の事業の失敗でいろいろありました)」
「まあ、ええやない。いろいろ勉強できたし」
「そうやなあ。恩を着せるつもりはないけど、私の手も鶏の足のようになってしもうて」
「そやなあ。でも、鶏は食べれるけど、あんたは食べれんけん...」
一本!!
母は私のいきなりの行動にビックとしながら手を引っ込めようとする。
「ちいと、摩(さす)てあげよ」
「どしたん、気持ち悪い」
「少し落ち着くかなと思って」
無言で手を差し出す。
摩りながら、
「今更ながら、よう学校(大学)に行かせてくれたなあ」
「なんや気持ちの悪い」
「イヤイヤ素直な気持ちよ」
「いかさんかったら妬け起こしそうやったもんな」
「そんなことないよ」
「そんなことあるよ。それに死んだ父さんとの約束やったから」
「そうやなあ。一番学校にいきたかったんはオヤジかも知れんな」
「そうよ。それだけに必死やった。結局、お前が上の学校に行くの見れんかったけど」
「ほうよなあ」
「お前、本当は東京の学校へいきたかったんやろ?」
「え!!知ってたん」
「(経済的に)無理やったから岡山にしたんやろ」
「・・・(少し無言)。でも、俺ら親子にとってあの時期が一番しんどかったかもしれんなあ」
「ほうよなあ。おいちゃんのことではお前に迷惑かけたしな(母の兄の事業の失敗でいろいろありました)」
「まあ、ええやない。いろいろ勉強できたし」
「そうやなあ。恩を着せるつもりはないけど、私の手も鶏の足のようになってしもうて」
「そやなあ。でも、鶏は食べれるけど、あんたは食べれんけん...」
一本!!