走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

自律心

2011年08月18日 19時24分04秒 | 考え方
 今朝はペットボトルのゴミの日だった。
 奥様に命じられ(?)出勤途中に出しに行く。
 蓋(フタ)とラベルが取り除かれたペットボトルが透明のゴミ袋に入れられ、山のように積まれていた。

 この春からペットボトルのゴミの出し方が変わった。
 まだ半年も経っていない。

 でも、きちんとそのルールが守られている。
 仮に違反する者があっても、数%ではないのか...

 日本人とは、どうしてこんなにすごい民族なのだろうか。
 社会規範を守るというよりは、自らを律する能力が優れているのではないかと思う。

 言い換えれば、自らの判断能力的には疑問が残る。
 つまり、自分を持っているのかということ。
 誰かが「こうしよう」と言ったとする。
 その中身が有効だと判断すれば、その方向やルールに向かって邁進する適応力のようなものはすごいのかもしれない。
 単一民族主義を貫いてきたからか...

 しかし、それも時と場合である。

 今、この国家がどれだけ危うい局面に立たされているか、そのことを真剣に捉えている国民(正確には政治家)がどれだけいるのか。

 昨夜の番組で、急激な円高に対する回避策はないかと聞かれたコメンテータが以下の2つの提案をした。
  一つ目は、とにかく米国に何が何でも頼み込み円安にしてもらう。
  二つ目は、この円高をいかし海外企業のM&Aを一気に増やすことで、存在価値を示すとともに各国に脅威を与える。

 これは、バラエティー番組ではない。
 きちんとした経済番組である。
 幻滅した。

 今回の急激な為替変動で、米国はドルの価値が下がることで米国債を売られることを懸念したと思う。
 売られれば米国経済は、ますます悪化する。
 そして、米国がとった行動は、副大統領を中国に急遽派遣することであった。
 わが国を飛び越してである。(まさにニクソン政権時代のキッシンジャー外交を思い起こさせる)
 このことについて、わが国の政治家は誰も真剣に怒らない。
 とうの昔に、わが国は金を持っていても脅威になる存在ではないということをどの国も知っているのである。

 これだけ見ても、通貨戦略でも、もはやわが国は中国に敗れ去っている。
 経済が不況になれば、その歴史の中で戦争を仕掛ける米国が、もはや中国だけは敵にできない事情ができたのである。
 つまり、中国は武器を使わずに戦に勝ったということか。

 それは、孫子の兵法の中にある「戦わずして勝つ」である。

 こんな大国に挟まれている日本に自立心がどこまであるのか、疑問である。
 そして、ペットボトルからここまで考えるのは私くらいなものか...