走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

社会で役立つ勉強

2007年09月12日 21時27分49秒 | その他
★★★ 日本の子どもたちの学力

 世界の子どもたちの学力を競うコンテストがあるそうですが、日本の子どもたちは驚くことに上位ではないそうです。
そして、栄えあるトップは北欧のフィンランドだそうです。

 その理由は簡単で、問題自体がユニークで、社会で適合する能力を有しているかどうかに重きをおいて調査するからだそうなのです。
つまり、明日から自立して生活しなさいと急に言われた時に、自分ひとりで生活できるだけの能力を有しているかどうかということなのです。

 私は、去年の4月から現職ですが、「教育」というと、どうしても「経済」つまり「金儲け」の話は横においておくみたいな風潮があります。
むしろ、「金儲け」は大人のドロドロしたものなのだから、触っちゃいけない(かなり誇張していますが)といったような固定観念があるような気がします。

 その証拠に、日本の買い物問題は、「A君は1000円持っています。りんごは50円、みかんは30円、バナナは100円です。お客様が30人来ることになっていますが、平等に配るにはどのように組み合わせて買えばいいでしょう。」

 フィンランドでは、「A君は1000円持っています。りんごを50円、みかんを30円、バナナを100円で売っているお店があります。この店は、第二火曜日には、りんごを1割引、第四金曜日はバナナを2割引でセールしています。いつ行けばたくさんの商品が買えるでしょう。」

 この違いわかります?
 つまり、フィンランドは生活の中で何が得で、何が損なのかも考えさせながら買い物の問題を解かせていくのです。

 皆さんは、どちらが社会に出て役に立つ勉強方法なのか、わかりますか?


行列のできる講座とチラシの作り方について

2007年09月11日 22時45分01秒 | その他
☆☆☆ ユニークな合同研修

 今日、愛媛県公民館連合会と松山市公民館連合会の共同で「行列のできる講座とチラシの作り方」研修を開催しました。このように合同で研修するというのは始めてのことだそうで、お互いメリットがある有意義な研修でした。
 また、こういった研修には珍しく、多くの方が参加をしてくれました。
この背景には、公民館講座の参加者が減っていっているという切なる悩みがあり、それが全地域の共通の課題であるというのを改めて感じることができました。


☆★☆ ユニークな講師陣

 講師には、「NPO法人男女共同参画おおた」の牟田静香さんと「フリーライター・前兵庫県男女共同参画審議会委員」の吉田清彦さんに来ていただき、時に厳しく、時に楽しいお話を聞かせていただきました。
 私は、あいにく午前の部しか聴講できなかったのですが、なるほどとうなずくことしばしば。本当にためになりました。
 たかがチラシ、されどチラシ。
 何事も気を抜かない姿勢、何事も戦略的に、何事にもきめ細かな配慮を行なうこと、本当にいっぱい学べました。


☆☆★ ユニークな提案

 今回の研修が実現したのは、浮穴公民館の田中主事からのものでした。
人づてとその内容を書いた講師の牟田さんの本「行列のできる講座とチラシの作り方」を見つけてきて、ぜひ聴きたいという熱い思いからでした。
 今、直面している課題が何なのか、その原因がどこにあるのか、それをクリアするためには何をどうすればいいのかを常に考えていたからこそ出てきた提案でした。
そして、講師依頼も飛び込みで彼自身がやったものです。
こんな部下に上司は、ついつい期待してしまいます。

最善を尽くすということ

2007年09月10日 05時09分36秒 | その他
☆★☆ 母の手術

 先月の末に母の手術が無事終わり、ほとんど毎日病院通いです。
 手術前から、さまざまな人から色んな話を聞き、母の病気の深刻さを痛感し、どうしてもマイナス思考にしかならない自分がありました。
 「これじゃいけない」と思う自分と「駄目だろうなあ」と思う自分とが交錯しあいながら、最終的には排他的になる気持ちの方が多かったような気がします。
 手術室に入る直前、気丈にふるまっていた母も、堪えきれず泣きながら手術室に入っていきました。
 苦しかったのは、誰よりも母の方だったはずなのに、また、自分のことだけを考えてしまいました。

☆★☆ 気丈な母

 父が死んでから、母は自分の生き方を示すことで人としての行き方を諭すようなところがあります。
私が市役所に入所して以来、「うちのような家庭の子は、市役所に入れてもらえることじたいないんだ。そのことを常に感謝し、身を粉にして世の中のために働きなさい。」と言われつづけた。
そのことを実践できているかどうかは自信がないが、でも、そのことを心がけようという自分がいます。

☆★★ おじの事業の失敗の後

 伯父(母の兄)の事業が失敗した話は依然したことがあるような気がするので省略をしますが、その後の母の行動を話させていただきます。
 伯父が事業を失敗した後、母は私に内緒で住みなれた家を売り払ってしまった。
そこには一円も余裕のない家庭事情があった。
当時、学生の私に大学を辞めてほしいとは、自分の兄弟の不始末でとても言えなかったのであろう。
 下宿に電話がかかってきて、
  「家、売ったから。」
  「え!!」と驚く私に、
  「もう買い手は決まってるから。」
  「そう。それでええん?」
  「ええんよ。」
  「そう。」
  それ以上、何も言えなかった。

 私は、ボロ家だったが、父と母が苦しみながら何とか自分たちだけでもった家だということを知っていた。
 何よりも、父の思い出が凝縮した家だということを知っていた。
 簡単な電話の会話で、住みなれた家はなくなった。
 引越しの日、私は帰省しなかった。
 後で人に聴くと、母は泣きじゃくりながら家を出ようとしなかったという。

☆☆☆ 術後の経過

 昨日、主治医の先生に呼ばれ、先生も驚くくらい奇跡的回復力を見せた母の退院の目途がついた。
 術後、集中治療室ではじめて再会した母は、Vサインをしていた。
 常に、生きるということの姿勢。
 最後まで最善を尽くすという姿勢。

 改めて、身をもって教えられた。

地道な活動

2007年09月08日 23時50分24秒 | その他
☆☆☆ スウェーデンから来た青年

 私の友人の一人に愛媛県松山市出身の女性と結婚し、3年前からこの松山に在住しているビョーン二神君がいます。
来た当初は、片言の日本語くらいしかしゃべれなかった彼が、今では会話がスムーズにできるくらいに上達しています。

 私たちが平素使っている日本語は、恐らく言語の中では世界一難しい言語だと昔何かの本で読みました。
 ですから、当初、彼は愛媛大学の聴講生として日本語や日本の文化を学びながら何とか日本人に近づこうと努力をしていました。

 そして、フリーだった彼を認知症の緩和ケアである「タクティールケア」ビジネスに巻き込んだのも私なのです。
タクティールケアは当初、末期がん患者の緩和ケアとして開発され、スウェーデン王妃が自分の母親が認知症になったため、その緩和ケアとして開発されたマッサージなのです。
 いわゆる進化するマッサージなのであります。

☆★☆ 努力が開花した日

 でも、いくら人のために役立つといってもすぐにビジネスに結びつくかというとそうは簡単にいきません。
 彼は、この一年、本当に細やかに介護施設を周り、その有効性を訴え続けました。彼の誠実さは、誰にでも伝わるもので、彼は一度も私に弱音を吐いたことがありません。
 「大変でしょう、ビョーンさん?」
 「いいえ竹村課長さん(彼はいつも私をこう呼ぶ)。私のやっていることは、必ず人のためになります。ですから、がんばれます。」

 最近、社会起業家というものに興味を持ているのですが、彼のビジネススタイルはまさにその雰囲気があります。
その地に着いた営業手法は、まさに「誠実」という言葉がそのまま当てはまり、誰に対しても耳を傾ける姿勢は見習うべきところが多くあります。

 そして、今日、150人の定員の会場がいっぱいになるくらい参加者が集まりました。
彼の地道な活動が、単に利益だけを追求するのではなく、地域の人たちの役にたちたいという志が花開いたのだと思いました。


☆☆★ 新たな取り組み

 進化するタクティールケアを活用して、「いじめ予防」に取り組んでみようと思っています。
 というのも、スウェーデンでは低年齢児を対象にペアでタクティールケアを行うといじめが減るという実証があるというのを本で読んだことがあるからです。
 そのことをビョーン君に相談すると、彼はボランティアで母国の資料を集めてくれて、ぜひやろうということになりました。
いじめは起こってからの対策プログラムがたくさんでき始めたのですが、予防という観点からの取り組みはまだまだであります。
まったく関係のないタクティールケアが、子どもたちに人の温かさやいじめを少なくさせる効果があるのなら、私たちは積極的に取り組んでみようと思います。

 そして、来月から実験的に久谷地区で立ち上げることとなりました。
 これには、荏原公民館と坂本公民館の協力が必要で、先日、お願いに行ったのですが、快く受け入れていただきました。

 人の役に立っていると実感できる仕事をもっと増やせたら、みんなががんばれると思っています。
 

役 得

2007年09月07日 23時46分03秒 | その他
☆☆★ 放課後子ども教室

 今日、「放課後子ども教室」の件で、これからお世話になる久枝小学校に松本君といっしょに行って来ました。
 その帰り、久枝公民館長にもあわせてご挨拶に伺いました。
 平林公民館長がおられ、経過報告や今後のご迷惑をおかけすることへのお詫びとお願いをして、ご理解をいただきました。
 この「放課後子ども教室」は、今年度から文科省が新規事業で行う放課後子どもプランで、そのベースとなった「地域子ども教室推進事業」の3年間の実績を踏まえながら新たに取り組むものであります。
 ですから、新しいようで古い、古いようで新しい事業(ようわからん?)なのですが、私たちとしては気分一新、スタートラインに立った気持ちで取り組むこととしました。
 しかしながら、これは継続して取り組むものであり、何よりも子どもたちの視点に立ち、子どもたちのためになる事業にしていかなければなりませんので、モデル地区を箇所選定し、何とか成功事例をつくり上げた上で展開をしていこうと思っています。
 いわゆる「持続する地域社会システムの構築」例の一つとして、挑戦するつもりでいます。

☆☆☆ 久枝公民館の婦人学級

 立ち寄った久枝公民館で、平林公民館長が「課長、時間があるようだったら、今から婦人学級でミニコンサートをやるんやけど、聴いていかれませんか?」とお誘いを受けた。

 この公民館の主事は佐伯君といい、第7ブロックのリーダーも兼ねています。
彼の風貌は、決して華やかではないのだけれど、どっしりと落ち着いた様と、それに反した細やかな観察眼は、信頼するリーダーの一人でもあります。
そして、何よりも人情味があり、部下だけど彼のファンの一人だと自負してしまうくらい、何か不思議な魅力を有しています。

 ですから、時間はあまりなかったのだけれど、彼の平素の働きぶりも見たいという思いもあり、そのお誘いを快く受け入れ、会場を覗くと、大変失礼だが高齢者トリオのバンドマンが揃われていた。
キーボード、バイオリン、クラッシクギターと何ともユニークな組み合わせでしたが、とてもすてきな音色を聴かせていただき、一時でも心穏やかになりました。
こういう何気ない活動が、地域の人たちを元気にし、地域の公民館を元気にするのかもしれないと思った時間でした。
これも地域学習振興課長の役得ですかね...