風天道人の詩歌、歴史を酒の肴に

短歌や俳句の鑑賞を楽しみ、歴史上のエピソード等を楽しみます。
比べて面白い 比べて響き合う 比べて新しい発見がある

甘草(かんぞう)の 高野素十(比歌句 13 右)

2018年03月21日 | 和歌

甘草(かんぞう)の芽のとびとびのひとならび 高野素十(たかの すじゅう)

 

この句は、「草の芽俳句」として、非近代的だと批判されたと言う。私には、批判の理由が全く理解できなかった。植物の小さな法則性を発見した喜びをリズム良く詠っている。植物に対する愛情も伝わってくるし、この法則性を発見した時の作者の笑顔が浮かんでくるようだ。

この句の作者が、童心を持ち続けていることに憧れてしまう。(いや、童心を失わないように、自己研鑽しているのかもしれないが。)