風天道人の詩歌、歴史を酒の肴に

短歌や俳句の鑑賞を楽しみ、歴史上のエピソード等を楽しみます。
比べて面白い 比べて響き合う 比べて新しい発見がある

茶つみうた 尾上柴舟(比歌句 22 右)

2018年04月10日 | 和歌

茶つみうたかすかにひゞく岡のへに桐のはなちり風ぬるく吹く  尾上柴舟 叙景詩

 

この歌は、まず音(聴覚)から詠い始める。「茶摘み歌が幽かに聞こえてくる。」

そして、見たもの(視覚)へ。「岡の上の桐の花が散っている。」

最後は、触れたもの(触覚)。「初夏の生ぬるい風が吹いている。」と。

 

山深み落ちて積もれる紅葉葉(もみぢは)の乾(かは)ける上に時雨(しぐれ)降るなり

大江嘉言(おおえのよしとき)

と、なんとコラボしていることか。

 

こんな旅をしてみたい。こんな場面と遭遇してみたい。そう思わせる歌だ。JRはこの歌をCMで使えばいいのに。

の歌をCMで使えばいいのに。