桜花散りぬる風の余波(なごり)には水なき空に波ぞ立ちける 紀貫之(きのつらゆき)
(満開の桜に風が吹きつける。)桜の花びらは、風に誘われるように風に乗って一斉に散って行く。散っていくことを惜しむかのように、水もない空に波立つようにして。
もう二十年も前のことだが、横浜の三渓園に家族連れで花見に行った。三渓園には、大きな池がありその周りに桜が植えられている。
強い春風に、桜の花びらが一斉に散って、湖面の上を流れていく。湖面には、その舞う姿が映し出されている。
私は、掲出歌が想像の産物ではなく、実景を見立てとして表現したものであることを実感した。
いやあ、だけれどもあの時食べたおでんの蛸は固かったなあ。
この歌を番外とした訳は、自作の歌句と合わせるからです。
このブログをご覧になられた方に、歌句の投稿をお願いしたからには、まずは自分の歌句を披露した方が良いと思いましたので。