常識では考えられないほど寒いオーシャンジェットに乗る事約2時間。 タグビララン港から一路ロボク川を目指す。 と言っても車での移動だけど。
ハイエースに12名+ガイド+運転手。 14名も搭乗しているのに、このハイエースもまた常識では考えられないような高速で、狭い道を走る。 ベトナムでもそうだったが、とにかくクラクションをよく鳴らす。 クラクションには 『これから俺がそこを通るからな、分かっているよな!』 と言う予告の意味があるそうだ。
『40分ほど車で移動します』と言っておいて、実際は25分ほどで到着。 ロ ボク川で船に乗りランチクルーズに出発。 途中エンジンが停まったり、バナナの皮を採取するおじさんに遭遇したり、地元民族のショーを見たりであっと言う間に2時間ほどが経過した。 その間に船のトイレで嫌と言うほどフィリピンのトイレ事情を味あわされた。 噂どおりなのね ・ ・ ・ 便座の無い洋式トイレで何をどうやってしろと? 少林寺の修行かっ!!
下船後再び高速ハイエースに乗り込み『チョコレートヒル』に向かう。(夕食時に皆に尋ねると、車に乗っているのが一番疲れたそうだ) チョコレートヒルは1,268個の高さ30~50mの円錐形の山だ。 乾季には草が枯れ、チョコレート色になるのでそう呼ばれているらしい。 雨季には『ミントヒル』と呼ぶ事もあるとどこかに書いてあった。
2百数十段の階段を上り展望台へ。 360度どこを見ても目に映るのは『チョコレートヒル』。 どのようにしてできたのかは不明らしい。 勿論人工では無く自然に出来たものだそうだ。
チョコレートヒルを後にして、ココナッツとバナナの並木道?をこれまた高速で移動。 往路と違い復路は下り坂。 とても怖かった。 フィリピンの方はよく事故を起こさないもんだな、この運転で! と思っていると事故現場に遭遇した。 そりゃぁ事故もおきますよ。 あの交通事情では。
高速ハイエースに揺られる事20分ほど。 ターシャ園に到着。
初めて見る世界最小のメガネザル=ターシャはとても小さく、可愛く、眠そうだった。 本来なら触れない筈なのに、写真を撮っているとスタッフが腕に乗せてくる。 写真も撮ってくれる。 最後にチップも要求してくる。 12人分で100ペソを払い、各々腕にターシャを乗せ写真撮影。 寝ているターシャはスタッフが小突いて起こす。 そっぽを向いているターシャはスタッフがグリッと頭を掴んで回す。 本当に保護されているのだろか、その扱いで?? しかしこのターシャは餌のコオロギを前にすると野生に戻ります。 クリオネの捕食と同じくらいショックを受けます。 とても写真は載せられません。 あ゛~見るんじゃなかった。
その後はバクレイヨン教会へ。 『皆さん勝手に入って見学してください。 写真もOKですよ』 とガイドに勧められ入ってみると雰囲気が少し重苦しい。 『イリノさん、これは何をしているんですか?』 と尋ねると『あ~、コレはお葬式です。少し来るのが遅かったですね。 ハイライトは過ぎてしまいました。 でも写真は撮っても構わないですよ。』 ⇒ 日本に置き換えると『お寺で葬式をしている所に観光客がズカズカ入ってきて写真を撮る』 全員いたたまれなくなり足早に退場 ・ ・ ・
最後の見所、血友同盟に行く。 スペインの探検家と地元の領主が互いの腕を切って流れた血を杯にいれ酌み交わしたと言う由緒正しい場所らしい。
『じゃぁ、皆さん、記念撮影をしましょう。 ホラホラそんな所に立ってないで、像の上に乗ってください。』 ⇒ 日本に置き換えると『川中島の古戦場武田信玄と上杉謙信の由緒正しき一騎打ちの像に12名で乗って写真を撮りましょう』になる ・ ・ ・ 言われるままに乗ってしまいました。
港に着き、ガイドのイリノさんに『ボホールやセブではスピードオーバーでアレステッド?』 と変な英語で聞くと『セブにはスピードオーバーはありません。だって標識が無かったでしょ? それに警察官がどうやってスピードを測るんですか? 事故さえ起こさなければスピードはどれだけ出しても関係ありませんよ!』 と恐ろしい答えが返ってきた。 『ちなみに飲酒運転は?』 と聞くと 『事故さえ起こさなければ捕まりません。 事故ったって、大事故ですよ!』 とこれまた恐ろしい答えが返ってきた。 さらに聞いてみると『日本の様な自賠責はありません。 任意保険だけですよ。 でもほとんど加入していません。 だってそんなお金どこにあるんですか?』 ・ ・ ・ 事故に遭遇したときは当たり損らしいです、どうやら。 確かベトナムは自賠責があったハズ。 しかし『ほとんど加入しておらず当たり損』という点は一緒だな。
そして再びセブ港まで、とてもとても寒いオーシャンジェットで2時間揺られるのでした ・ ・ ・
無事ご帰還、何よりです。
これからもっとディープなセブ島やら次元大介モデルやらを紹介します。
でもとても良い所でした。
フィリピンの方の非常にのんびりした民族性には戸惑ってばかりでした。