夕陽鑑賞

このところ、土曜日の夕方は海へ出ることが多い。
そこで夕陽が沈むのを見ることになる。

つんちゃ最寄り海岸には大きな橋が架かっており、
通称「ナンパ橋」と呼ばれているらしい。
橋にはハートマークやら、相合傘などがたくさん書き込まれているが、
それほどカップルが目立つわけでもない。
多いのはカメラを持ったおじさま族である。

今日も、そんなおじさまにナンパではない声をかけられた。
「この（＝橋）上に出るのは、ここからは行けないんですか？」と。

ワタシとつんちゃはちょうど海へのトンネルをくぐるところだった。
このあいだから「年度予算使い切り」の土木工事が始まっている。
「普段はその先の階段が使えるんですが・・・。」
日没は５時２０分とそのおじさんは言っていた。

みんな同じようなカメラで同じような場所から撮る。
写真のことはわからないワタシは、
それぞれが撮った写真を並べてみて、
自分が撮ったものを見分けることが可能なのだろうか？
とふと思ったりした。

沈みゆく太陽の一瞬（の何か）を捉えて表現しようとする人たち。
夕暮れの海に入って釣をする人。
「太陽ばいば～～いっ！」と無邪気に声をあげる女子高生。
犬の散歩をする人ちらほら。

左手遠くには工業地帯の煙突や建物。
右手近くには高層のマンションやホテル。
沖合いには大型船。

夕陽が沈むと海岸は一気に人影が減り、
さっきまで目立たなかった沖合いの船の灯りや街の灯りが、
一気に明るさを増したかのように思える。
祭が終わった後のようなちょっと物寂しい風景。
この夕陽が沈んだ後の余韻ともいうべき風景が結構好きなのである。
まるで映画館でのエンディングロールを見ているみたいで。
この夕陽鑑賞おまけの時間を楽しむのは春先のこの季節が一番なのだ。

日が長くなってきた。
おまけの時間も繰り下げになっていく。

つん：朝陽と夕陽って同じ太陽なん？


つん：だって、なんかヘンやん・・・。


つん：なんで夕陽だけあかいんや？
　　　うちみたいに赤い服を着るんか？