今日から韓国公演だ。
ソウルでは、新しく出来たロッテコンサートホールで行う。
何かまたすごいホールだ。
楽しみではある。
現在朝の4時半、あと15分ほどで出発しなければならない。
1時間睡眠だ、飛行機内と、光州までの移動の間は、爆睡になるのだろう。
行ってきます!
明日から九州でのコンサートが始まる。
とりあえずお知らせを。
この前後に、南阿蘇と鹿児島の、高齢者向け施設でのクローズドコンサートをさせてもらう。
楽しみだ。
もし、いらっしゃれる方がいらしたら、是非。
次の日は安東(アンドン)市での公演だ。
テグからアンドンまではさほど遠くは無い、1時間ちょっとで、景色の良い、穏やかな感じのするアンドン市に入った。
今日のお昼は、アンドンの名物「塩サバ焼き」
昔、釜山からはまだ一日では来れなかった頃、運ばれて来るサバを、もたせるために塩漬けしたことから始まっている料理だが、
水揚げしてすぐに塩に漬けるのではなく、途中の市場で塩漬けにしたため、サバの方でも醗酵が始まり、旨味が増す結果となったらしい。
確かに美味しかった!
アンドンの公演会場。
のどかだ・・
高橋君のスピーカーチューニング、セッティングが終わり、音チェックが始まる。
マイクを付ける場所や、モニターの位置などを細かく調整する高橋君とAyako、
それを見守る2008年の僕のソロコンサートから、ずっとPAを担当してくれているヨンヒョン君。
音チェックが終わると、リハの開始だ。
き、きょうは全部はやらないぞ・・
固い意思で臨む。
結局はほとんど演ってしまう・・
さあ、本番までは後少し。
本番が始まった。
ステージに上る時は、一番ドキドキし、興奮する瞬間だ。
震えるほど緊張もするが、同時に至福の喜びを感じることができる。
子供の頃、小学校の低学年だったと思うが、ヤッシャ・ハイフェッツというバイオリニストの出ている映画を観た。
(観たと言うか、親に連れて行ってもらい観せてもらった)
その映画の中で、コンサートシーンがあり、開演直前のステージ袖で、イライラと歩き回るハイフェッツの姿が印象的だった。
彼は明らかに緊張しているのだが、実は、緊張するからこその、素晴らしい演奏と言うものが存在するのだ。
本番で緊張する、その緊張を+に変えることが出来る、これは演奏家としての大きな課題。
これは音楽に限らず、スポーツの世界であるとか、様々な分野で同じことが言えるだろう。
コンサートは無事終了。
でも、僕らには大事な仕事、サイン会が待っている。
今日は、階段を使って列を作っていた。
毎回1時間近くサインをすると、それだけでかなり疲れる。
でも、それ以上に、遅い時間まで並んで待ってくれているファンの皆さんのことを考えると、
嬉しさと感謝の気持ちで、すべてOKとなってしまう。
最近では、サイン会を終え、楽屋に戻ると、僕らの機材や楽譜を片付けてくれて、静かにスマホをいじりながら待っていてくれる
ミキシングオペレーターの高橋君と、こうして皆さんに報告できる写真を撮ってくれている、マネージメントのベティさんの存在が、
それに輪をかけありがたい。
さて、それもこれも最終的には、打ち上げが待っているから出来ること(あくまで個人的な感想です)
本日の打ち上げは、テグの郷土料理「チムカルビ」
これは、じっくり煮込んだ牛肉を、にんにくや唐辛子、生姜などと一緒にピリ辛ダレで味付けした、スパイシーな肉料理。
いつもの様にエゴマやらいろいろな葉っぱが付いて来る。
骨付きの牛肉なのだけれど、柔らかくて、とても美味しいのでした!
本日より、ホテルに戻っての反省会開催。
韓国ツアーが再開された2009年から、必ずコンサートの後、部屋に集まりその日のコンサートの録音をみんなで聴き、
反省しているのです!
(半分飲み会だ、と言う声もあるのだが・・・)
大邱(テグ)の公演日。
ホテルの床まである窓が、開くのでなかなか怖い。
隙間から落ちはしないけれど、何か落としそう・・・
テグの町並み
昼に集合し、長年僕らの運転手を務めてくれているパク・ジョンポさんお進めの韓定食の店に連れて行ってもらったのだが、
なんと休み・・
仕方なくホテル近くのデパートの食堂街にもどり、昼食をとる。
僕はゆでた豚肉とキムチやニンニク、コチュジャンを、サンチュで包んで食べるポッサム。
Ayakoと通訳の美沙さんは牛の肉や内蔵を長時間煮込んで作る、コムタンと言うスープ料理を頼んだ。
テグのホール外観
中はこんな感じ。
ステージ横や後ろにも客席があるタイプ。
一度後ろまでお客さんを入れて演奏した事があったが、PAを使う僕らのコンサートには向いていないので、今回も入れないでもらう。
リハーサル開始。
初日なのでリハを全曲やる。
数年前までは、ツアーが何日続こうが、リハもしっかり全曲やっていたが、さすがにすべて立ちっぱなしなのが最近はこたえる様になって来た。
しかも、リハの時にしか客席からは写真撮影が出来ないので、ステージ衣装でリハをやるのだが、これもなかなか疲れる。
二日目からは全曲はやめよう、とひそかに誓う。
楽屋に戻ると軽食が用意されていた。
お寿司にサラダ・・
サラダがおいしかった。
韓国のコーヒーは薄い、と言うことは今までにさんざん書いて来た。
楽屋のコーヒーメーカーも、韓国のスタッフが作ってくれると薄い・・
出来上がっている薄いコーヒーを、もう一度新しい粉に落とすことで濃くしたりしていたら、
そのせいかどうか分からないが、前回コーヒーメーカーを壊してしまった。
今回楽屋のコーヒーメーカーは、なんと!
これなら薄くなりようが無いね。
コメントをいただいて、返事を書かせていただいていたら、長くなってしまったので、ブログ本文とさせていただく。
コメントをくださったのはaineさん。
以下色分けで返事を書かせていただきます。
国内 そして海外とご活躍ですね♪活動のblogを拝見できて非常に嬉しいです^^
昌原そして釜山 とても近いけれど 楽器の関係で飛行機の搭乗は手間が掛かるんですね。
サイズを測ったり重さも・・・知りませんでした(^0^;)
機内持ち込みでもサイズの確認なんですね。
以前 確かチェロは一席取ると書いてありましたよね?
そう、チェロは一席必ず必要です。
バイオリンは小さいけれど、席を取らないのなら、上の戸棚に入れなければなりません。
最近、機内に持ち込めるサイズのスーツケースが多く出回る様になり、預けてしまうと受け取るのに待たなければならないことを嫌う方々が、機内にスーツケースを多く持ち込まれるので、上の棚がいっぱいになってしまいます。
さらに、バイオリンが入ってようがおかまい無しにぎゅうぎゅう詰めようとするので、最近はバイオリンも一席取る様にしていました。
でも、お金がかかるのですよ・・
人間と同額。
今回は席を取らずに持ち込み、大変苦労しました・・(苦笑;;)
韓国はとても乾燥しているので弦楽器は心配ですね。
何か保湿はされていますか?
乾燥は、実は弦楽器にはありがたい!
もともと生まれがヨーロッパですので、日本よりも、そして韓国よりも乾燥しています。
僕のバイオリンは、フランス製で、パリで楽器屋さんで出会い、その音に惚れ買ってきました。
パリで弾いた音は、日本に連れて来て少しの間は変わらなかったのですが、ひと月、ふた月経つうちに変化して行きました。
僕はパリで弾いた音が好きでしたが、過ごす環境が変わることで、その土地の音、日本での音色に変わって行ったのでしょう。(生き物なんだな、と感じます)
もちろん乾燥し過ぎも良くないので、保湿も考えますけどね。
VISA申請もまた・・・大変ですね。
2時間で行ける国内の様な韓国なのに
やはり読んでいると 「あ~海外なのね」と思ったり(笑い)
ほんと、VISAの問題は大変・・
でもそれは、それぞれの国々にとって、とても大切なことなのでしょう。
郷に入れば郷に従え、と言うことでしょうか・・
私の韓国人の友人(太田在住)はAcoustic Cafeのコンサートに何度も出かけているそうです^^
太田のご友人が何度も来ていただいているんですか!
ありがとうございます。
少しずつですが、良くなっていると思うので、また足をお運び下さい。とお伝え下さい。
私は来週末
演奏会を見に済州島に行きます♪
先日の羽田で飛行機事故があったので ちょっと心配ですけれど・・・・
たしかに!
僕らは最近JALオンリーなのですが、コードシェア便になることもあるので、
冷や汗が出ました。
いつも韓国での食事の写真
これもすごく楽しみにしています^^~~
ありがとう!
ブログでの韓国は、どうしても食事の写真が多くなってしまい、それでいいのか!
と最近は思って来ていたのですが、aineさんの感想、心強いです。
今年こそ!東京でツルさんの演奏が聴けますように~^0^))♪
はい、ぜひ、東京でのコンサートにもいらしてくださいね。
チャンウォンから帰って来た次の日の朝、ふたたび韓国領事館へと向かった。
次の韓国公演の、VISA申請をしなければならないのだった。
帰って来て10日も経たずに、今度は3つの都市で公演をする。
VISAそのものの期限は90日あるのだから、そのまま使わせてくれればいいのに、と思うのだが、
一度国外に出てしまったら、そのVISAは無効となり、再度取得しないとならないらしい・・
帰った次の日の申請でも、今回はゴールデンウィークに重なっていたため、出発の前々日にしか取りに行けない。
綱渡りに近い。
しかも今までは、誰か一人が全員分の申請書類申請とパスポートを持って申請に行けば、それで受理されたのだが、
ここのところのテロ事件の影響だろう、厳しくなっていて、申請時に来れないメンバーの分は、委任状が無いと受理してもらえない。
うっかりその事を失念していたため、申請書類は事前にもらっていたが、今回は僕一人しか行けないので、
みんなの委任状は、帰国した夜に車を走らせ受け取るはめとなった・・
ともあれ、出発当日、なんとか無事羽田に集合。
楽器の席を確保する必要上、僕らは2時間以上前にはカウンターに行く。
大概の場合、日本のカウンターは2時間よりも前から受け付けてくれるのでありがたい。
それでも楽器席の扱い方が分からないアテンダントがまだ多く、チェロやバイオリンのサイズを測ったり、重さを量ったり、
受付をし、座席を決めるまでに僕らだけで30分以上かかる。
今回は満席だったので、事前にネットで座席を指定するのをやめていた。
ネットで決められる座席には、限りがあると聞いていたので、下手に指定をせず、早く行って手続きをする方が良策と思ったのだ。
おかげで一番後ろの座席一列に、メンバー全員並んで座ることが出来た。
羽田の国際線ターミナルは、快適だ。
フードコートも増え、出発前のひとときを、楽に過ごせる様になっている。
ビールでツアーの成功に向けて乾杯をした。
いざ離陸!
遥か向こうに富士山が見える。
今日のルートは富士山を左に見てのルートだった。
ソウルまでは2時間ちょっと。
国際線なので、各席にビデオシステムが装備されている。
僕は映画が好きなので、観ようとするのだが、長い映画だと着くまでに見終わらずストレスがたまる。
なので短い映画を選ぼうとすると、その選んでいる時間がまたマイナスとされる・・
途中で幾度もCAや機長からのメッセージが、日本語だけではなく英語と韓国語でアナウンスされ、
その度に映像は中断・・
今回も行きだけでは観終われず、韓国にいる間中その映画のことが頭の片隅を占めていた。
無事金浦空港到着。
前回の通訳、美沙ちゃんと、韓国を頻繁に訪れる様になってからいつも僕らを運んでくれる、運転手のパクジョンポさんが出迎えてくれた。
見慣れた道をソウル経由、テグへと向かう。
金浦に着いたのが18時、出発できたのが18時半。
ちょうどラッシュの時間でソウル近辺は道が混んでいる・・
テグまでは4時間ほどかかるらしい。
陽もどんどん暮れてゆく。
高速道路途中のSA。
ああ、韓国来たなあ・・
テグに着いたのは予定通り10時半。
疲れてはいたが、お腹はすいている、なのでカムジャタンのお店へと連れて行ってもらう。
カムジャタンは豚の背骨とジャガイモを煮込んだ鍋らしい。
エゴマやしめじ、チャプチェや、下の方には蓮の葉っぽいものも入っていた。
この店の味はみそ味で、あまり辛くない。
みんな撮影タイム。
ぐつぐつ煮えて来た。
かき混ぜる。
出来上がり!
なんだかみそラーメンぽいなと思っていたら、しめにラーメンを入れてみたらそのものだった。
今日の打ち上げはサムギョプサル。
魚介類とサムギョプサル、どちらが?
と訊かれて、さんざん迷ったあげく、やはりこちらかな・・と選んだ。
ケジャンも出て来た。
肉には切れ目が入っていて、火が通りやすそうだ。
肉をのせたら周りにもやしを敷く。
肉から出る大量の油を吸わせる為に、パンの耳を並べる店もあったが、もやしで油はとれるのか?
焼けて来たらはさみで切る。 出来上がり。
これをサンチュやエゴマの葉で巻いて食べるのが最高。
エゴマの葉は日本の韓国料理店だとあまり量が出てこないが、韓国だと山ほど出て来る。
しかもおかわりし放題。
しめに冷麺を食べる。
かなりの満腹感・・
外に出ると・・何の店かさっぱり分からないが、そこはネオン街だった。
ホテルも、前回泊まったところと同じだった。
彫刻などが至る所に飾られ、Artな雰囲気が漂うホテル。
大きな都市ではないが、芸術家達のアジトとして知られると言う昌原は素敵なところだ。
熱烈なファンもいてくれるし、また是非演奏に来て、次の機会には芸術村や壁画村などを訪れてみたいと思った。
神戸、博多、昌原の3泊4日の旅、最後は釜山空港から成田に飛び、成田から家へとぐるりと大きな円を描いたような旅だった。